コベストロ DSMの事業買収完了、売上約10億ユーロ増

, , ,

2021年5月27日

 コベストロはこのほど、蘭・DSMからレジンズ&ファンクショナルマテリアルズ事業(RFM)買収を予定通り完了した。両社は昨年9月に買収契約を締結していたが、今回、規制当局より取引の承認が得られ、事業買収が完了した。

 この取引により、コベストロのサステナブルなコーティング樹脂のポートフォリオが大幅に拡大し、コベストログループはこの成長市場における世界最大手となる。RFM統合の結果として、グループの売上が約10億ユーロ増加するとともに、20拠点以上が加わることでグローバルな生産ネットワークがさらに充実する。

 また、様々な分野でコベストロの事業が拡大。コベストログループは、現在でも水系ポリウレタンディスパーション分野における大手であるが、RFMの買収により、水系ポリアクリル樹脂全般をはじめ、サステナビリティの観点から強力なブランド力をもつ「Niaga」や、アディティブマニュファクチュアリング(積層造形、3Dプリンティング)に加え、先進的な太陽光発電向けコーティング事業も傘下に収める。さらに、水系ハイブリッド技術、パウダーコーティング樹脂、紫外線硬化樹脂などの追加によって、コベストロの技術ポートフォリオが充実する。

 同社は、総合的な分析に基づき、完全統合による永続的なシナジーとして、2025年までに年間約1億2千万ユーロの積み上げを見込んでいる。このうち、約3分の二がコスト面、約3分の一が収益面のシナジーとなる。

コベストロ 蘭DSMからコーティング樹脂事業を買収

, , ,

2020年10月27日

 コベストロはこのほど、オランダのDSMからレジンズ&ファンクショナルマテリアルズ事業(RFM)を買収する契約を締結したと発表した。買収額は、16億1000万ユーロ(約2000億円)。

 コベストロの塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業(CAS)の売上は約34億ユーロ(約4200億円)に拡大し、コーティング樹脂の分野で世界最大手のサプライヤーとなる。広範囲かつイノベーティブな製品ポートフォリオによって、顧客に対して説得力のある、付加価値の高い提案をすることが可能となる。

 一方、技術力も向上する。現在でも同社は水系ポリウレタンディスパーション分野の大手だが、RFMを統合することで水系ポリアクリル樹脂全般、水系ハイブリッド技術、パウダーコーティング樹脂、放射線硬化樹脂などが加わる。また、サステナビリティの観点から強力なブランド力をもつ「Niaga」や、アディティブマニュファクチュアリング(積層造形、3Dプリンティング)に加え、先進的な太陽光発電向けコーティング事業も含まれる。

 今回の買収で高成長市場でのポジションも大幅に強化され、「光ファイバーコーティング分野」や「3Dプリンティング材料」といった高成長セグメントについて最大手のサプライヤーとなる。さらに、グローバルの拠点も最適化される。全主要市場の顧客により近い場所での事業運営が可能となり、グローバルの生産ネットワークも20拠点以上増加する。また、RFMとCASの研究ネットワークを組み合わせることで、コーティング樹脂の分野で、同社はさらにイノベーティブな存在となり、顧客にとって魅力的な研究開発のパートナーとなる。