【夏季特集】信越化学工業代表取締役会長 金川千尋氏

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2021年8月10日

変化を成長の機会に、製品と技術で社会の課題解決に貢献

 ━2020年度の総括と、経常利益4000億円を達成した要因をお聞かせください。

  当社は昨年の1-3月期から四半期ごとに利益を連続して伸ばすことができました。これを牽引しているのがシンテックです。半導体シリコンも引き続き大きな収益を上げました。コロナ禍の中にあっても、このような実績を上げることができました。国内外の当社グループの皆さんがウイルスの感染防止に努め、業務に邁進してくれたことを誇りに思い、皆さんの取り組みに感謝しています。

 ━コロナ禍や米中関係などの地政学リスクが事業環境に与えるインパクトと今後の見通しは。

 コロナ禍がいつ収束するかはわかりません。各国でワクチンの接種が進むなど、人類の英知が必ずや新型コロナウイルス感染症を克服するものと確信しています。一方、

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【1万号突破記念・国際化特集】信越化学工業 代表取締役会長 金川千尋氏

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2020年4月3日

努力の積み重ねが重要、困難を乗り越えた先に大きな成果

━ 足元では想定外のリスクにより経済への影響が懸念されています。今後の世界情勢と事業環境の見通しは。

 金川会長画像金川 年明け以降、新型コロナウイルスの感染が世界で拡大しています。その影響により不透明な状況が続いています。このように厳しい外部環境の中でこそ、本当に強い会社がわかります。

 当社は94年の歴史の中で2度のオイルショック、バブル経済の崩壊、リーマンショック、東日本大震災など度重なる危機に直面してきました。しかしながら常に置かれた状況を冷静に把握し、目前の困難を克服するだけでなく将来に向けた施策を講ずることで成長を重ねてまいりました。厳しい時こそ私たちの強さを示す好機と考えて取り組んでまいります。

━ 外部環境が悪化する中、各セグメントが着実に収益を上げています。その要因をお聞かせください。

 金川 2019年度第3四半期は、米国で塩ビ事業を手掛けるシンテックが市況の影響を受けましたが、高水準の出荷を継続し連結決算に大きく貢献しました。半導体シリコン事業は市場に調整局面が見られたものの増収増益とし、シリコーン事業も全世界での拡販により利益を伸ばしました。電子機能材料は、自動車向けの希土類磁石、フォトレジスト製品などの出荷が堅調でした。この結果、第3四半期として過去最高益を達成することができました。

 メーカーとしてやるべきこと、

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