三井化学 廃プラ削減でUNEPとスタートアップを支援

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2020年5月25日

 三井化学は、国連環境計画(UNEP)が主催するスタートアップ支援プログラムに参画し、プラスチック廃棄物削減に貢献する、革新的なアジアのスタートアップ企業3社を選出した。同社グループは今後、この3社に対し、各社に1万ドルの助成金を提供するとともに、UNEPと共同し技術指導や運営支援などを行っていく。

廃プラ支援写真 UNEPが主催するスタートアップ支援プログラム
廃プラ支援写真 UNEPが主催するスタートアップ支援プログラム

 支援プログラム「アジア太平洋低炭素ライフスタイルチャレンジ」では、「プラスチック廃棄物削減」「低炭素モビリティ」「続可能エネルギー」、いずれかのカテゴリーを手掛けるスタートアップ企業を支援。アジア域から広く企業を募り、毎年10社程度を選定し、パートナー企業・団体とともに、選定企業へ助成金提供や、技術指導・企業運営のアドバイスなどの支援を実施している。

 今年は100社以上の応募があり、各カテゴリーから3社ずつ計9社が選ばれた。今回、三井化学が支援するのは「プラスチック廃棄物削減」分野の3社。

 ベトナムの「AYA Cup」は、大学やイベント会場などでリユース可能なカップの利用を支援するシステムの構築、中国の「REMAKEHUB」は、回収した廃棄漁網をサングラスフレームなどへリサイクル製品化、ブータンの「The Green Road」は、廃プラを道路のアスファルト代替として低コストの舗装を行う。

 三井化学は、2018年4月にESG推進室を設置。ESG要素を経営・事業戦略に積極的に取り込み、「環境と調和した共生社会」と「健康安心な長寿社会」の実現に向けてビジネスモデルの変革を進めている。プラスチックを中心とする製品・サービスを提供する化学企業として、気候変動とプラ問題を、真摯に取り組むべき重要な社会課題と位置づける。同社グループは、両問題への対応を一体の課題と捉え、循環経済を目指していく。