ダイセル 多孔質酢酸セルロース微粒子、学会で発表

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2021年11月19日

 ダイセルはこのほど、オンライン開催された「国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)メキシコ中間大会2021」の中で、新規グレード多孔質酢酸セルロース微粒子のポスター発表を行った。

 近年マイクロプラスチックの海洋汚染が問題視され世界的に規制が進み、化粧品分野でもサステナブルな素材が求められている。しかし、天然由来の微粒子素材は硬く、一般的に感触に課題があるとされている。

 同社は、天然由来で生分解性のある酢酸セルロースを独自技術で真球にし、サステナブルかつ柔らかい感触の微粒子(TS‐CA)の開発に成功。今回の大会では既存品よりもさらに柔らかい真球で多孔質酢酸セルロース微粒子(Porous‐TS‐CA)の開発を発表した。

 この多孔質酢酸セルロース微粒子は油の吸収性が高く、余分な皮脂を吸収することでファンデーションの皮脂崩れ防止性を向上させるなど、機能性の向上が期待できる。多孔質酢酸セルロース微粒子を化粧品に配合することで、柔らかい触感、ファンデーションの化粧持ちの向上と同時にサステナブルな製品を提供できる。

 同社は今後、さらなる感触改良や新たな機能性の開発を進め、「美と健康」に貢献する化粧品素材の開発を進めていく。