DSM 高性能PAのカーボンフットプリントを半減へ

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2020年7月22日

 DSMはこのほど、欧州で製造している高性能ポリアミド(PA6)「Akulon」製品群のカーボンフットプリント(CFP:二酸化炭素排出量)を2021年初めまでに大幅削減すると発表した。これによりDSMエンジニアリングマテリアルズは、市場で最もCFPが低いPA6を提供することが可能になり、同社の顧客は、製品のCFPを削減することで、世界規模で温室効果ガス削減に貢献できるようになる。

 同社の高性能ポリアミドは、高耐熱性、熱可塑性のプラスチック材料で、自動車・電気設備・電子機器・包装用途といった幅広いアプリケーションに利用されている。

 同社は「Purpose led,Performance driven」(地球と人類のサステナビリティと企業の成長を同時に実現する)戦略に基づき、今回のCFP半減により、サステナビリティ実現を大きくけん引するマイルストーンを達成することになる。これは、主要な原料サプライヤーであり、また、生産工程での温室効果ガスの排出削減プログラムをオランダで開始したFibrant/Highsunと、バリューチェーンの連携を深めることにより実現した。

 またDSMは、「CO2REDUCEプログラム」スコープ3の中で、バリューチェーンの温室効果ガス排出を2030年までに製品1tの製造につき28%削減すると定めている。「Akulon」ブランド製品のCFP削減は、スコープ3の実現に大きく貢献する。

 DSMエンジニアリングマテリアルズのプレジデント、Shruti Singhal氏は、「次のステップでは、バイオベースの原料を利用するマスバランスアプローチを適用することで、当社はCFPをさらに削減する。顧客、サプライヤー、パートナーと共に、サステナビリティの面で業界をリードし、全ての人々にとって、より豊かな暮らしを創造していく」とコメントしている。