デンカ 次期社長に今井俊夫取締役専務執行役員が就任

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2021年2月8日

 デンカは5日、同日に取締役会を開催し、次期社長に今井俊夫(いまい・としお)取締役専務執行役員の就任を決議した。山本学社長は代表取締役会長に就任する。就任予定日は4月1日。

今井俊夫氏。次期社長に就任する
今井俊夫氏。次期社長に就任する

 今井氏は、神奈川県生まれの62歳。1982年3月に早稲田大学政治経済学部を卒業し、同年4月に同社に入社した。スチレン事業部長や経営企画室長を経て、2013年に執行役員(エラストマー・機能樹脂部門長補佐)、2017年に常務執行役員(エラストマー・機能樹脂部門長)、2019年に取締役常務執行役員などを歴任し、昨年4月からは現職の取締役専務執行役員を務めている。

《化学企業トップ年頭所感》デンカ 山本学社長

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2021年1月13日

 新型コロナウイルスに感染し今も闘病中の方々の1日も早い快復を祈念するとともに、昼夜問わず治療に従事される医療関係者の方々に感謝申し上げる。

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大に世界中が翻弄され、多くの産業が急激な需要減退に直面した。この未曽有の難局を乗り越えて事業活動を継続するために、デンカグループはポストコロナの社会構造変化(ニューノーマル)を見据え、「変革と連携」をキーワードとして「Denka Value-Up」を推進し、基盤を強化する。また、世界が向き合う社会課題に貢献することで、「真に社会に必要とされる企業」になることを中長期の最大の経営課題とし、取り組みを始めた。

 昨年は、新型コロナウイルス感染拡大防止に大きく貢献した。抗原迅速診断キットは、関係者の支援の下、きわめて短期間で開発・製品化し、抗ウイルス薬「アビガン錠」の原料「マロン酸ジエチル」も、国内唯一の製造会社としてグループの総力を結集し、政府の要請からわずか6週間で設備を再稼働し、供給を全うした。

 さらに、5Gや自動車の電動化に不可欠な製品群の拡充や能力増強など、ポストコロナでの社会の高度化につながる多くの成果をあげた。地球温暖化に対する社会的責務を果たすために、水力発電の増強や高度の省エネ技術を進化させて2050年までに温室効果ガス排出をネットゼロとする「カーボンニュートラル」を新たな目標に据えた。

 今年も「真に社会に必要とされる企業」を目指して「Denka Value-Up」をグループ全体で推進する。社会構造と経済構造の大変化の下での目標実現には、DX導入による全社的な生産性の革新やイノベーションの加速などの取り組みが求められる。また、社員一人ひとりが潜在能力を最大限発揮しライフワークバランスも実現できる「新しい働き方」と、心身ともに健康な状態で仕事に専念できる「健康経営」も大きな目標とした。より良い会社を目指して、デンカグループが一丸となってまい進していく。

デンカの4-9月期 減収減益も、通期では増益に修正

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2020年11月10日

 デンカは9日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の連結業績(日本基準)の連結決算を発表した。オンライン会見の中で山本学社長は、「中期計画の成長戦略を推進し、スペシャルティ事業の成長は着実に進んでいる。コロナ禍にあっても収益性向上に貢献している」と語った。売上高は前年同期比17%減の1603億円、営業利益は21%減の121億円、経常利益は15%減の123億円、純利益は8%減の100億円だった。

 セグメント別では、エラストマー・機能樹脂部門の

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【化学企業 入社式訓示④】デンカ 山本学社長

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2020年4月7日

 世界は今厳しい変動のもとにある。ナショナリズムと保護主義の高まりが、中国や新興国の成長基盤を傷つけ、経済活動の停滞を招いている。また、足元でのコロナウイルスの世界規模での流行など、想定外の厄災の連続で、経済の先行きを見通すことは一層困難だ。

 一方で、EVや自動運転などの自動車の急速な進歩、デジタル技術によるサイバー空間の驚異的な膨張、遺伝子治療などの医療革命といったメガトレンドが加速しており、市場の競争条件が破壊的に変化している。昨日の常識が今日の非常識となる世界に、我々は足を踏み入れているのだ。

 デンカは2018年度から5カ年の経営計画「Denka Value‐Up」をスタートさせたが、「過去の固定観念にとらわれずに、時代の要請を先取りして変化し続け、創造し続ける企業体質に生まれ変わる。それによって社会の発展に貢献する企業となる」という覚悟が込められている。

 また中計では、事業構造、技術開発、人財プールまであらゆる面でのスペシャリティー化を推進している。それとともに、製造、研究、業務にわたる全プロセスの革新により生産性を劇的に高め、不確実性が高まるグローバル市場にあっても持続的な成長を可能とする強力な体質に転換していく。

 一方、生産性の革新をワークライフバランスの向上にもつなげ、デンカで働くことを世界中の人々から羨まれるような会社になることを目指す。これらの目標の実現には、変化に恐れず向き合い、みずからが率先して変化していく姿勢が求められる。前向きな変化が成長を生み出すのだ。

 新入社員の皆さんが変化の主役にならねばならない。デンカの枠を超え、グローバルな基準でも、スペシャルな存在を目指して精進を続けてほしい。そして会社に変化を促すクリエイティブな役割をしっかり果たすとともに、相互の連携を強めてお互いを高めあっていただきたい。

 最後に、歓迎の言葉に替えて「胆大心小」を紹介する。胆(きも)は大きく心は小さく、度胸と細心の注意で事に当たれば、大抵の難局は乗り越えられるという意味だ。臆さず、かつ注意深くことにあたり、成功体験や価値ある失敗の積み重ねで自分を磨いてほしい。