DSM 畜産分野の温室効果ガス排出削減の活動を開始

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2021年3月1日

 DSMはこのほど、戦略的イニシアチブ「We Make It Possible」の一環として、畜産分野の温室効果ガス(GHG)排出削減に関わる活動を開始した。この活動は国連が掲げるSDGsの実現に寄与する同社のコミットメントを表している。

 畜産業界で実現すべきこととしては、GHGであるメタンの削減、また、土地の富栄養化を招き、その結果として生物多様性を減少させるアンモニアの元となる亜酸化窒素の排出量を直積的かつ間接的に減らすことが挙げられる。

 同社は、バリューチェーンのあらゆる段階で排出量を削減できる革新的なソリューションを提供。環境への窒素化合物流出を飼料の配合に応じ7~17%減少させる「Ronozyme ProAct」、養豚から発生するアンモニア排出量を最大17%減少させる「VevoVitall」、環境へのリン排出量を減らす「Ronozyme HiPhos」、養牛のメタン排出量を30%以上減少させる「Bovaer」、アンモニアの年間排出量26%減、抑臭効果48%でカーボンフットプリントの削減につながる「Digestarom」(バイオミン社)などを展開している。

 DSMアニマルニュートリション&ヘルスのIvo Lansbergenプレジデントは、「畜水産業を営む人々が、動物性タンパク質を適正価格で販売でき、世界中の人々が手頃な値段で購入することができるモデルにシフトする必要がある。そして、このモデルで最も重要なのは、畜産による環境への負荷(温室効果ガスの排出、家畜排せつ物による水質汚染、生物多様性への影響)を大幅に削減することだ」とコメントしている。