デンカ コロナ抗原迅速診断キット、自主回収を拡大へ

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2021年11月17日

 デンカは、今月8日に自主回収を発表した新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」について、使用者の安全を第一に考え、回収の対象範囲を拡大すると発表した。

 今井俊夫社長は「先日に続く自主回収の決定により、製品をご使用いただいている皆様に多大なるご心配とご迷惑をお掛けすることを深くお詫び申し上げます。このような事態を招いたことを猛省し、再発防止に向けて万全を期すべく、社長として陣頭指揮にあたる所存です」と述べている。

 同社は同製品について、一部の使用部材の不良により、15分で判定するロットを対象として自主回収を判断。それ以降、8分で判定する製品についても加速試験などを行い調査していたが、一部ロット製品で偽陽性率が高まる兆候が見られたため、対象範囲を広げることを決定した。

デンカ コロナ抗原迅速診断キット、一部を自主回収へ

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2021年11月9日

 デンカは8日、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19Ag」について、一部ロットの自主回収を開始すると発表した。

 一部の使用部材不良により、製造後時間の経過とともに偽陽性率が高まる可能性があることが判明した。当該製品の自主回収を実施することとし、納入施設にロットの情報提供を開始している。

 自主回収の対象は、使用期限が今年末までで、新型コロナウイルス抗原の有無を約15分で抗原を判定する製品。現在販売している判定時間8分の製品は対象ではないとしている。

デンカ 新型コロナ抗原迅速診断キット、米国で販売開始

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2021年10月26日

米国で販売を始める「SPERA COVID19-Ag Test」

 デンカはこのほど、米エクストラバヘルス社を通じ、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「SPERA COVID19 Ag Test」を11月から米国市場で販売すると発表した。

 デンカは同社の診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」の米国展開に向けて準備を進めてきたが、今月12日に提携先のエクストラバ社が米国食品医薬品局(FDA)から緊急使用許可を取得。これを受け、エクストラバ社の製品名「SPERA COVID19 Ag Test」として医療機関向けの販売を開始する。

 同診断キットについては、FDAガイダンスに基づき独立医療機関で実施された臨床試験で、15分以内に新型コロナウイルス抗原の有無を検出し、検査感度92%、特異度97%と高い検出精度が確認された。また、米国立衛生研究所(NIH)の助成の下、エモリー大学など3機関と共同で行った研究では、デルタ株、ラムダ株、ミュー株などの主要な変異株との反応も確認された。

エクストラバ社のリーダーとコンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム

 今後は、デンカの抗原迅速診断キットと、エクストラバ社が開発中のリーダーで診断キットの結果を読み取る「コンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム」を組み合わせることで、感度や使い勝手、検査精度向上を図り、一般の人々にも簡易に扱えるOTC(処方箋なしで店頭購入できる医薬品)市場への導入を狙う。加えて、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを1つのデバイスで10分以内に同時判定する「クイックナビ-Flu+COVID19 Ag」についても、米国展開を視野に両社の連携を強化し開発を進めていく。

デンカ 新型コロナ抗原迅速診断キット、政府に供給

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2021年6月15日

 デンカはこのほど、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」を、迅速な抗原検査体制の充実を図る厚生労働省の配布事業に供給することを決定したと発表した。今回の配布事業を通じて、医療機関や老健施設などでの無症状者などを含めたスクリーニング検査体制が早期に構築され、クラスター発生回避や感染抑制につながることが期待される。

 同社は、昨年8月に同キットを販売開始して以降、生産・供給に最大限努めてきた。コロナウイルスの感染拡大防止に向けて全国的な検査体制拡充の必要性はさらに高まっていることから、同社のもつ同キットの在庫を厚労省に供給することを決めた。今後、抗原検査の活用範囲がさらに広がり短時間(15分)で結果の確認ができる同キットの需要が拡大した場合、同社は積極的に増産を行い需要に対応していく。

 同社は、経営計画の中でヘルスケア領域を重点分野と位置づけ、インフルエンザワクチンや各種ウイルス抗原迅速診断キットなどの感染症領域に加え、新たにがん領域についても様々な新規事業に取り組んでいる。今後もSDGsを羅針盤に、予防・診断・治療の各領域の製品開発と製造を通じて世界の人々のQOL向上に貢献することで、真に社会に必要とされ「社会にとってかけがえのない存在となる企業」を目指していく。

デンカ 米国向けに新型コロナ抗原迅速診断キットを供給

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2021年5月6日

 デンカは28日、米国Xtrava Health社と提携し、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」を、「SPERA COVID19 Ag Test」としてXtrava社に供給すると発表した。

米国向けに供給するコロナ抗原迅速診断キット
米国向けに供給するコロナ抗原迅速診断キット

 米国では新型コロナ感染拡大防止に向けた緊急政策の下で、医療機関だけでなく介護・教育施設や自宅などでの検査体制の拡充が検討されている。集団スクリーニングテストの対象範囲拡大や検査頻度の増加などにより今後検査需要がさらに増えると予測されることから、迅速かつ簡易に使用できるデンカの抗原迅速診断キットを供給し、米国市場に本格参入する。

 Xtrava社は「SPERA」の発売実現に向けて、今年3月に米国国立衛生研究所(NIH)とRADxに基づく契約を締結。現在、Xtrava社はPOCT(Point of Care Testing)用として米国食品医薬品局(FDA)緊急使用許可取得を目指して臨床試験を進めており、今年後半の販売を目標にしている。

Xtrava Health社のリーダーとコンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム
Xtrava Health社のリーダーとコンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム

 デンカの抗原迅速診断キットと、Xtrava社のリーダーで診断キットの結果を読み取る「コンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム」を組み合わせることで、感度や使い勝手、検査精度向上を図り、一般の人々にも簡易に扱えるように、OTC(処方箋がなくても店頭で購入できる医薬品)市場への導入を目指していく。