日本ペイントホールディングス 光触媒の水性塗料塗膜上のウイルス不活性化を確認

, , ,

2020年11月11日

 日本ペイントホールディングスはこのほど、グループ会社で建築用塗料の日本ペイントが、可視光応答形光触媒を採用した水性塗料(試験用)の塗膜表面に接触した新型コロナウイルスの不活性効果を確認したと発表した。世界保健機関(WHO)の感染症調査機関の認定を受けたガーナ大学医学部附属野口記念医学研究所(ガーナ国アクラ)との共同研究の一環で実証実験を行った。

 試験塗料を塗布した試験片とガラス片に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含むウイルス液を接種し、ペトリ皿のカバーの上から蛍光灯を照射。12時間後にウイルスを回収しRT-qPCR(逆転写定量ポリメラーゼ連鎖反応)測定で各試験片表面のウイルス濃度を求め、その比で残存率を算出した。ガラス表面に比べて塗膜表面のウイルス残存率が99%以上減少することを確認した。塗膜表面を機能化する技術として、活用が期待できる。

 同社は塗料・コーティング技術を通じて、安心できる空間作りを提案するための研究開発を、引き続き進めていく考えだ。

日本ペイントホールディングス 抗ウイルス・抗菌ブランド開発、家庭用塗料で発売

, ,

2020年9月25日

 日本ペイントホールディングスはこのほど、最先端のペイントテクノロジーを採用した抗ウイルス・抗菌製品向けの新ブランド「PROTECTON(プロテクトン)」を開発したと発表した。家庭用から工業用まで、抗ウイルス・抗菌製品を順次開発していく。

 第1弾製品は日本初のDIY・家庭用の抗ウイルス・抗菌性水性塗料「プロテクトン インテリアペイントプレミアム」で、通販サイト「ニッペホームオンライン」限定で発売開始した。室内光に反応する光触媒による抗ウイルス・抗菌機能で塗膜表面のウイルスや菌を抑制し、超低臭気・防カビ機能で室内の空気をキレイにする。同社試験では、塗膜表面のウイルス感染価は4時間で99.9%以上減少、黄色ブドウ球菌数は8時間で99.9%以上減少した。

 同社グループは、今年5月より抗ウイルス対策など社会の課題解決に資する塗料・コーティング技術と商品開発を加速し、東京大学との産学協創協定の下、抗ウイルス技術や感染拡大終息後の新たな社会課題解決に向けた技術開発に着手した。塗料・コーティング・表面処理技術の開発を加速し、製品・サービスを提供することで、「ニューノーマル(新常態)」の安心・安全を届けることに貢献していく考えだ。

 

NEDOなど 長期貯蔵でも沈降しないMR流体を開発

, , ,

2020年4月1日

 NEDOはこのほど、早稲田大学、日本ペイントホールディングスと共同で、長期貯蔵でも沈降しない高い安定性を持つ磁気粘弾性流体(MR流体)を開発した。

 MR流体は、鉄などの磁性粒子をオイルなどの分散媒体に分散させた流体で、外部から磁場を加えることによって粘度が変化する特性を持つことから、車両のブレーキや制震機、ロボットのアクチュエーターなど機械制御への応用が期待されている。しかし、従来のMR流体は、分散媒体中の磁性粒子が沈降しやすいため、長期間使用すると、装置の損傷や動作が不安定になるといった課題があった。

 今回開発したMR流体は、磁性粒子の沈降を抑制するための側鎖を持つポリオキシレン脂肪酸アミド誘導体を分散媒体に適用するとともに、直径20~300㎚のナノ粒子を分散媒体に添加することで、半年の静置状態でも分離せず、外部からの磁場に対して高い応力を発揮することに成功。今回の成果により、MR流体を長期間にわたって利用することが可能となり、ロボットを始めとする様々な機械制御分野へ応用展開が期待される。

 今後、3者は、開発したMR流体を使った、ロボット用柔軟アクチュエーターの開発を引き続き共同で進める。また、日本ペイントホールディングスは、これまで塗料分野で培ってきた顔料などの微粒子の分散方法や安定化技術の知見を生かし、産業機械向けに最適化させた新たなMR流体の商品化に向けた開発を進め、さらなる応用分野の開拓を進める考えだ。