サンアロマー インパネ用新材料が日産イノベーション賞

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2021年10月20日

「Nissan Global Supplier Award‐イノベーション賞」を初受賞

 サンアロマーはこのほど、同社の軽量・無塗装インストルメントパネル用新材料が、日産自動車の「Nissan Global Supplier Award‐イノベーション賞」を受賞したと発表した。

 同賞は、技術分野の革新的な開発を対象とするもので、サンアロマーの開発した素材では初の受賞となった。従来のインストルメントパネル(自動車前席の前面内装部分)の課題であった軽量化・無塗装を実現し、高い外観品質を保持したまま環境負荷を低減したことが高く評価された。

 サンアロマーは今後も、環境に配慮した魅力ある新素材の開発・供給を通じて社会に貢献していく。

出光興産 変動料金制を活用したEV充電サービスの実証開始

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2021年8月20日

 出光興産は19日、日産自動車、100%子会社であるソーラーフロンティアとともに、独自のダイナミックプライシング(変動料金制)を活用したEV充電サービスの実証事業を開始すると発表した。期間は今年11月~来年1月まで。同実証事業は経済産業省の採択を受けている。

 3社は、EVやPHVなどの電動車の普及がさらに進む将来に向け、電力負荷の低減や平準化を目的として同実証に取り組む。

 再生可能エネルギーを効果的にEV充電に活用することや、電力需要が高まる時間帯を避けた充電を可能にする仕組みを検証し、カーボンニュートラルの達成と持続可能な電力インフラの実現に貢献することを目指す。

 実証概要として、EV「日産リーフ」ならびにEV充電設備をもつ実証参加者を対象に、電力料金の割引額をスマホのアプリ上に提示。再エネの主力電源である太陽光パネルが発電する昼間や、電力需要の低い深夜などにEV充電を促す。

 推奨する時間帯に充電した際には、あらかじめ提示した割引額を電気料金から控除する。これにより、実証参加者の行動変容を分析するとともに、実証参加者へアンケートを実施し、仕組みの実効性とサービスとしての実現可能性を検証する。

 各社の役割として、出光興産は実証事業全体の運営、電気料金メニューの提供、実績集計・分析、日産自動車は実証参加者の募集協力、テレマティクスを使ったEVデータの提供、ソーラーフロンティアは、機器システム構築、機器選定・調達を担う。対象参加者は、東京電力管内のうち、出光興産が指定する工事可能エリアに居住し「日産リーフ」とEV充電設備をもつ個人50人を予定。なお、参加するためには出光興産が提供する電気プランへの切り替えが必要となる。

NEDOと兼松 EV専用ナビアプリ、世界で初めて提供

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2020年10月8日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と兼松はこのほど、EV専用のスマートフォン向けナビゲーションアプリ「EV Co‐Driver」の本格提供を開始した。

EV専用ナビアプリ「EV Co-Driver」
EV専用ナビアプリ「EV Co-Driver」

 EVが世界的に普及する中、米カリフォルニア州ではZEV規制や、優遇措置が充実しており、米国内では自家用EVの販売台数が最も多い。一方、充電インフラは都市部を中心とした整備に留まるため、EVの利用は近距離の移動に限定されている。

 こうした中、NEDOと日産自動車、兼松の3者は2015年から同州で、急速充電網の整備とリアルタイム情報サービスの提供を通じて、EVの利用頻度向上と行動範囲拡大を目指す実証事業に取り組んでいる。ソフト面では2016年からEVドライバー向けに提供しているスマートフォン用リアルタイム情報アプリ「DRIVEtheARC」を導入し、今回NEODと兼松は、さらにEV専用のスマートフォン向けナビゲーションアプリの本格提供を開始した。

 同アプリでは、目的地とバッテリー残量を入力するだけで、運転ルート・時間だけでなく充電ステーションでの待ち時間・充電時間も踏まえた最短ルートを瞬時に表示。また、出発後も経路変更やステーションの混雑状況に応じて電欠を避けた最短ルートをリアルタイムで再検索し、ターンバイターン(逐次表示)でナビゲーションする機能も備えている。これらの機能により、EVドライバーの電欠に対する心理的不安を軽減する。

 このようなEVドライバーに特化した包括的な機能を備えるナビゲーションアプリは世界初であり、これによりEVの行動範囲拡大やさらなるEV普及の促進につなげていく。

 

NEDOとシャープ EV用高効率太陽電池パネルを製作

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2020年7月27日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とシャープはこのほど、NEDOの革新的高性能太陽電池の開発推進事業で開発した高効率太陽電池モジュール(変換効率31%超)と同等のセルを使った、電気自動車(EV)用太陽電池パネルを製作した。1kW超の定格発電電力により、走行距離・時刻などの利用パターン次第では、充電回数がゼロになる試算だ。

1kW超の太陽電池パネルを搭載した電気自動車「e-NV200」
1kW超の太陽電池パネルを搭載した電気自動車「e-NV200」

 NEDOは、運輸分野のエネルギー・環境問題の解決を目指し、2016年から産学有識者からなる「太陽光発電システム搭載自動車検討委員会」で調査・検討。2018年の中間報告で「変換効率30%以上なら車載面積で1kWの発電が可能」「利用パターン次第では充電回数ゼロ」と試算した。

 一方、2014年策定の「太陽光発電開発戦略」下の発電コスト低減のための革新的な高性能太陽電池の開発推進事業で、シャープはⅢ‐V化合物3接合型太陽電池(インジウム・ガリウム・リン・ヒ素などからなる3つの化合物を接合)で世界最高水準の高効率太陽電池モジュール(変換効率31.17%)を開発した。

 シャープは日産自動車と協力し、同モジュールと同等のセルを使って厚さ約0.03mmのフィルム状太陽電池パネルを製作。車体の曲面形状に沿って効率よく搭載でき、定格発電電力約1.15kWを実現。公道走行用実証車(日産自動車のEV「e‐NV200」)で、航続距離や充電回数などを評価する。併せて、昨年からのトヨタ自動車による同パネル搭載プラグインハイブリッド(PHV)車の公道走行実証データも、IEA PVPS task17などの国際的調査活動に生かす。

 さらに新規事業として、車載用Ⅲ‐V化合物太陽電池の実用化に向け高効率化とコストダウンを推進し、太陽電池の新規市場創出とエネルギー・環境問題解決を目指す考えだ。

複数の太陽電池セルにより構成された太陽電池パネル (左からルーフ、フード、バックドア)
複数の太陽電池セルにより構成された太陽電池パネル(左からルーフ、フード、バックドア)