田辺三菱製薬 コロナワクチン試験、有効性と安全性を確認

, , , ,

2021年12月9日

 田辺三菱製薬はこのほど、連結子会社であるメディカゴ社(カナダ)が、新型コロナウイルス感染症の予防を目指して開発している植物由来のウイルス様粒子(VLP)ワクチンの第2/3相臨床試験の第3相パートにおいて良好な有効性と安全性を確認したことを、グラクソスミスクライン社(GSK)と共同で発表した。カナダにおいて今後、速やかに承認申請を行い、承認されれば世界初となる。

 日本でも、第1/2相臨床試験を今年10月から実施しており、今回得られた結果に日本の臨床試験結果を加えて、来春の承認申請を目指す。今後、WHO、米国、英国への承認申請も行う予定だ。

 同ワクチンは植物を用いて製造したVLPを使用しており、承認されれば、ヒト用植物由来VLPワクチンとして世界初。また、冷蔵(2~8℃)での保存・流通が可能となっている。

 同社グループは、中期経営計画において、ワクチン領域を、中枢神経・免疫炎症領域とならぶ重点領域と位置づけ、ワクチン領域でも新しいモダリティの開発に取り組んでいる。新しいタイプのワクチンとなる植物由来VLPワクチンという新たな選択肢を届けることで、世界の最重要課題である感染症予防により一層貢献していく。