東海カーボン 中国・カーボンブラック子会社の株式売却

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2021年11月17日

 東海カーボンはこのほど、完全子会社である東海炭素(天津)の全株式について、Cabotの中国子会社に譲渡することを決定し、株式譲渡契約を締結したと発表した。

 東海カーボンは、中国のカーボンブラック需要に対応するため、2004年に中国・天津市の天津経済技術開発区に東海炭素(天津)を合弁で設立。2013年には、全持分を取得し完全子会社化するなど、高品質なカーボンブラックの供給を通じて、タイヤ、工業用ゴム部品メーカーを中心とする顧客の要望に応えてきた。しかし、中国市場の競争激化に加え、環境規制の強化による操業規制など、事業環境は年々厳しさを増している。

 こうした状況を踏まえ、東海カーボンは、中期経営計画に沿い事業ポートフォリオの最適化(選択と集中)を進める中、様々な観点から経営資源の再分配について検討し、東海炭素(天津)の事業売却を決定した。

 なお、これに伴い第4四半期(10-12月期)に特別損失約25億円を計上、通期業績予想も純利益のみ95億円(前回予想比25億円減)に下方修正している。