日化協 次世代人材育成に向けた大学院への支援を決定

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2021年1月15日

 日本化学工業協会はこのほど、「化学人材育成プログラム」の第 11回支援対象選定審査を実施し、2021年度から支援を行う6専攻を決定したと発表した。なお、支援期間は6年となっている。

 国際競争が激化する中、わが国全体として基礎研究力の維持・向上、企業での高度理系人材の必要性、そして博士学位取得の重要性がさらに増している。日化協は、大学院の化学系博士後期課程で、深い専門性と幅広い基礎的学力に加え、課題設定・解決ができる研究マネジメント力なども視野に入れた教育が行われるよう、大学院専攻の人材育成を支援することを目的に、2010年に同プログラムを創設。

 現在、この運営を行っている化学人材育成プログラム協議会には、日化協の会員企業33社が参加し、特に化学系の大学院博士後期課程の中で先進的な取り組みを行う優秀な専攻に対して、企業との交流、産業教育や就職活動の支援、奨学金の給付などを行っている。

 今回は、北海道大学大学院総合化学院総合化学専攻、東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻、横浜国立大学理工学府化学・生命系理工学専攻、京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻、大阪市立大学大学院理学研究科物質分子系専攻、奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科物質創成科学領域、の6つが選定された。

 日化協は今後も、化学業界と大学とのさらなるコミュニケーションの強化に努め、産学連携の一層の深化により、化学産業の将来を担う次世代人材の育成を推進していく。