出光興産 ボイラー制御最適化システム、北陸電力に採用

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2021年5月7日

 出光興産はこのほど、日本郵船グループと共同出資する郵船出光グリーンソリューションズが、北陸電力の大型発電設備である超臨界圧変圧貫流ボイラー向けに「ULTY-V plus(アルティ ヴイ プラス)」を4基同時に受注したと発表した。今回の「アルティ ヴイ プラス」の導入により燃料使用量が削減され、CO2排出量は4基合計で年間約10万tの低減になる見込み。

 「アルティ ヴイ プラス」は、AIを活用することで、燃料投入量調整や蒸気圧力調整などの一連の動作を「自己計測」「自己分析」「自己判断」で行う完全自己完結型制御システム。発電所や工場で使用されるボイラーに装備することで最適な運転を実現する。

 近年は、再生可能エネルギーの1つであるバイオマス発電用ボイラーに対しても導入実績を伸ばしている。出光興産は石炭混焼可能となる半炭化した木質ペレット「ブラックペレット」も開発しており、石炭火力発電所でのバイオマス混焼を拡大し、CO2を低減する試みを行っている。

 両社は、石炭とブラックペレットの混焼時にも燃焼最適化を実現し効率改善ができる機能を「アルティ ヴイ プラス」に追加する技術開発を進め、低炭素社会に向けた製品づくりを推進する。