東洋紡 犬山の新設備稼働、LCD用フィルムの量産を強化

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2020年9月3日

 東洋紡は、同社犬山工場(愛知県犬山市)に液晶ディスプレー(LCD)用の超複屈折ポリエステルフィルム「コスモシャインSRF」専用の製造設備を新たに建設し、7月より量産を開始した。

 ポリエステルフィルムは複屈折による色ムラのため偏光子保護に適さなかったが、「コスモシャインSRF」は複屈折を極端に上げ、光の干渉領域をはるかに超えた位相差をもつ「超複屈折」により虹ムラを解消した。耐水・耐久性に優れ、製造過程でゆがみが生じにくいことから、ディスプレーの大型化やベゼル(外枠)レス化を背景に需要が拡大してきた。

 2018年より進めてきた犬山工場の「コスモシャインSRF」専用製造設備の建設が竣工し、量産を開始。犬山工場と敦賀事業所を合わせ、生産能力を従来の1.5倍に増強し、生産体制の強化を実現した。

東洋紡 犬山工場に新設した製造設備