三菱ケミカル 植物由来の防湿シート、製薬会社に採用

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2021年11月2日

 三菱ケミカルは1日、同社が開発した植物由来原料を用いた防湿シートがアステラス製薬の包装材料として採用されたと発表した。植物由来原料を用いたシートが医薬品包装用のPTP(プレススルーパック)に採用されるのは、世界初となる。

 三菱ケミカルのPTP用シート「スーパーホイル」は、高防湿性、透明性、成形加工性といった特長をもつ、錠剤・カプセル包装用防湿シート。同製品は顧客の要望に応じた機能設計などが評価され、採用が進んでいる。

 今回の開発品は、従来の特長はそのままに、原料の50%以上を植物由来へ切り替えた製品で、日本バイオプラスチック協会が定める「バイオマスプラ」マークも取得している。

 こうした取り組みが、経営計画で「サステナビリティ向上の取り組み強化」を戦略目標の1つに掲げるアステラス製薬に評価され、10月から一部製品での商用生産への導入が開始された。

 三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる中長期経営基本戦略の下、循環型社会の実現に向け、バイオマスプラスチック製品の拡充を進めている。今後も、高い機能と環境性能を併せもつ製品の開発・提供を通じて、持続可能な社会の実現やSDGsの達成に貢献していく。