JNC 熊本県の自社保有水力発電所を大規模改修へ

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2018年10月30日

 JNCは29日、熊本県球磨郡五木村に保有する頭地発電所の大規模改修工事を実施すると発表した。

 同社グループは、先端化学企業として液晶材料や有機EL材料の研究開発・製造販売を基幹事業とする一方、環境・エネルギー分野も重要な事業ドメインと位置付けている。

 国内に13カ所の水力発電所(最大出力合計9万4600kW)、4カ所の太陽光発電所(同1万6000kW)を保有し、再生可能エネルギーによる発電事業に注力。同社の水力発電所は、長期計画に基づく老朽対策により、その発電能力を維持してきた。

 クリーンエネルギーに対する社会的要請が高まる中、同社は発電能力の増強と電力の安定供給を実現するため、水力発電所の改修を順次進めている。

 今回、すでに工事を決定した10カ所の発電所に続き、頭地発電所についても大規模改修工事の実施を決定。来月に設計着手し、2022年4月に営業運転を開始する予定だ。

 頭地発電所は竣工から90年を迎える。水車・発電機の最適化を図ったところ、最大出力を下げることとなったが、機器の高効率化により年間発電量は増大する見込み。工事に際しては、環境と安全に十分配慮する。

 水力発電はCO2排出量が少なく、環境に優しい貴重な純国産のエネルギー。同社は、これまで培ってきた発電技術を生かし、自然環境、地域社会に配慮した事業活動を行い、将来にわたり安定したエネルギーの供給で社会に貢献していく。