大王製紙 愛媛県と共同でCNF使用の塗料開発に着手

, , ,

2019年6月11日

 大王製紙はこのほど、愛媛県と共同でセルロースナノファイバー(CNF)を用いた陶磁器などの塗料の実用化に向けた研究開発の取り組みに着手したと発表した。

 同社は、2016~2018年度の3年間、愛媛県が複合材料・食品・繊維・紙産業の各分野で産学官の関係機関が連携して試作品開発を実施しCNF利用の可能性を検討した「愛媛CNF関連産業振興事業」の中で、アドバイザーを務めた。

 同事業での愛媛県の研究成果として、砥部焼に多層絵付けができる技術があるが、今回、愛媛県と同社はこの技術を基盤にした陶磁器やガラスなどの塗料の実用化に向け、共同研究契約を締結。

 陶磁器やガラスなどの塗料へのCNF配合により、立体感のある重ね描き、曲面への塗布など、従来技術では実現が難しかった塗料の高機能化が期待できる。

 両者は、本格的に共同開発を進めることにより、陶磁器やガラスなどの高機能塗料の実用化を進めていく予定だ。

 

王子ホールディングスなど 化粧品原料向けのCNFを開発

, ,

2019年4月11日

 王子ホールディングスと日光ケミカルズはこのほど、化粧品原料向けセルロースナノファイバー(CNF)を、「アウロ・ヴィスコCS」として製品化したと発表した。2015年からの共同開発を進めていた。

 同製品は、昨年オランダのアムステルダムで開催された世界最大級の化粧品原料展「イン・コスメティックス・グローバル2018」において、〝Innovation Zone Best Ingredient Awards〟の〝Functional Ingredients(機能性成分)〟部門で、シルバー賞を受賞。

 化粧品業界の専門家から、これまでにない機能を持つ増粘・分散剤として高い評価を受け、世界中の需要家から製品化が待望されていた。

 同製品は、同じ天然素材由来の増粘剤であるカルボキシメチルセルロースなどに比べて100倍以上の非常に高い粘度でありながら、大きなチキソ性(力を加えることにより粘度が下がり、静止すると粘度が上がる性質)を示し、べたつかず瑞々しい感触も合わせ持っている。

 また、粒子分散安定性にも優れるなど、化粧品への幅広い応用が期待できる。さらに、原料の木質繊維が森林から供給される持続可能、および再生可能な資源であることも特徴となっている。

 

北越コーポレーション CNFと炭素繊維を融合させた複合材料開発

, ,

2019年4月1日

 北越コーポレーションはこのほど、次世代素材であるセルロースナノファイバー(CNF)と、先端素材である炭素繊維を融合させた新しい複合素材の開発に成功したと発表した。

 今回、開発した複合素材は、オールセルロースのCNF強化材料であるバルカナイズドファイバー(VF)に炭素繊維を少量配合することで、周囲環境の変化による伸縮を抑制しつつ、加工適性及び強度を維持していることに加え、従来のVFに比べて2割ほど軽量化を実現した。

 なおVFとは、ミクロンサイズのセルロース繊維をナノサイズのCNFで接着(強化)した斬新な複合材料であり、密に絡んだCNFが強靭性を付与している。

 また、耐熱性、電気絶縁性にも優れ、さらには生分解性も有しており、プラスチックの代替素材としても注目されている。さらにVFシートは、ブロック状に積層することもでき、このブロックやシートを加工することで、自動車部品、電子機器部品・筐体、建材等へ応用することが可能となる。

 今回開発した複合素材は、同社の連結子会社である北越東洋ファイバーで既に量産技術を確立しており、現在、顧客のニーズに応えるべくカスタマイズを進めている。