大陽日酸 川崎にCO2フリー水素充填システムを設置

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2019年3月14日

 大陽日酸はこのほど、川崎水江事業所に再生可能エネルギーを利用したオンサイト型CO2フリー水素充填システムの設置を決定したと発表した。

 同プロジェクトは、環境省が公募した「平成30年度 二酸化炭素排出抑制対策事業等補助金(再エネ水素を利用した社会インフラの低炭素化促進事業『地域再エネ水素ステーション導入事業』)」の採択を受けて行うもの。

 同社は、川崎市が推進する「水素社会の実現に向けた川崎水素戦略」のもと、中規模オンサイト型充填基地のモデルとして、川崎市臨海部工場エリアに位置する川崎水江事業所内に施設の建設・設置を行い、今年12月の完成を予定。太陽光発電による再生可能エネルギーを活用し、燃料電池フォークリフト(FCFL)運用までの一貫したシステムを構築する。

 具体的には、同事業所内の社屋屋上に設置する太陽光パネルから得られる電力を利用し、水電解式水素発生装置で発生させた水素ガスを、事業所内のFCFL動力源として使用する。

 設備仕様については、太陽光パネル出力は60Kw、水電解水素発生装置能力6N㎥/h、水素圧縮機能力6N㎥/h、FCFL連続充填台数5台。運用するFCFLは、トヨタエルアンドエフ神奈川が環境省の「水素社会実現に向けた産業車両等における燃料電池化促進事業」および神奈川県からの助成を受けたFCFLをリース契約し、事業所内で運用する。

 同社は再生可能エネルギーによるCO2フリー水素の発生からFCFLへの充填・運用までを行うことで、エネルギー起源二酸化炭素の抑制に貢献するとともに、地域社会への水素の普及拡大、社会受容性向上の一環として、同事業を活用していく。