出光興産 DX銘柄に初選定、業態転換などの取り組みが評価

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2021年6月29日

 出光興産はこのほど、経済産業省と東京証券取引所が選定する「DX(デジタルトランスフォーメーション)銘柄2021」に、初めて選定されたと発表した。同社がDXを積極的に活用し、「既存事業の効率化を追求しつつ、業態転換や新規事業創出に積極的に取り組んでいる」ことが評価された。

DX銘柄に選定
DX銘柄に選定

 同社は中期経営計画(2020~2022年度)に基づき、ビジネスプロセス全体のデジタル変革を推進。昨年1月には「デジタル変革室」を創設し、3つの共創(従業員、顧客、ビジネスパートナーとの共創)の視点から取り組みを進めている。

 また事業環境が大きく変化していることから、今年5月には2030年に向けた新たな企業ビジョン「責任ある変革者」を掲げ、中計の見直しを発表した。これまで培ってきた技術や全国約6300カ所のサービスステーションネットワークなどのリソースに、デジタルの活用を組み合わせることでシナジーを発揮。環境・地域社会の課題解決に貢献するエネルギー・素材の供給や、次世代モビリティ・コミュニティの創出、先進マテリアルの開発などを進める。

DXの取り組み
DXの取り組み

 このビジョンの下、「DXの加速」を含むビジネスプラットフォームの進化を基本方針の1つに掲げ、社内業務改革を志向する「デジタル for 出光」から、新しい価値・事業の創出を志向する「デジタル for カスタマー」および「デジタル for エコシステム」をさらに推進していく。

 

旭化成 「DX銘柄2021」に選定、取り組みが評価

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2021年6月28日

 旭化成はこのほど、経済産業省が東京証券取引所と共同で実施 する「DX(デジタルトランスフォーメーション)銘柄2021」に選定された。

DX銘柄に選定
DX銘柄に選定

 経産省と東証は、2015年から「攻めのIT経営銘柄」として経営革新、収益水準・生産性の向上をもたらす積極的なIT利活用に取り組んでいる企業を選定しており、昨年からは、デジタル技術でビジネスモデルを変革し、新たな成長・競争力強化につなげていく「DX」に取り組む企業を、「DX銘柄」として選定している。

 旭化成は、中期経営計画(2019~2021年度)の中で、DXの推進を事業高度化のためのアクションの1つに掲げる。研究開発・生産・品質管理・設備保全・営業・マーケティング・事業戦略・新事業創出など、幅広い範囲でDXの取り組みを進め、多くの成果を上げている。また、デジタルプロフェッショナル人材の育成・獲得のみならず、事業責任者に対しDX教育を実施するなど、層別の育成を戦略的に実行・推進しており、こうした一連の取り組みが評価された。

DX銘柄 常務執行役員兼デジタル共創本部長の久世和資氏
常務執行役員兼デジタル共創本部長久世和資氏

 常務執行役員兼デジタル共創本部長の久世和資氏は「当社は現在、DXの基礎固めを着実に進める『デジタル導入期』を経て、DXをバリューチェーン全体、事業・経営全体に拡大する『デジタル展開期』に入っている。今後は、ビジネスモデルの変革や無形資産の価値化など、さらなる高度化を図る『デジタル創造期』へと移行し、2024年には全従業員がデジタル活用のマインドセットをもって働く『デジタルノーマル期』を目指していく」とコメントしている。