JXTGホールディングス バイオ分野で協業、光合成で低炭素社会に貢献

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2020年6月17日

 JXTGホールディングスはこのほど、CHITOSE BIO EVOLUTIONと、藻類バイオマスを広く活用する社会の構築に向けて、藻類バイオマスの培養規模拡大と藻由来の製品開発について協業に関する契約を締結したと発表した。これを機に、JXTGグループとちとせグループは、光合成を活用した低炭素・循環型社会の実現のため様々なバイオ分野で協業していく方針だ。なお、今回の協業に先立ち今年3月末、JXTGはJXTGイノベーションパートナーズを通じ、ちとせに資本参画している。

 JXTGグループは、「2040年長期ビジョン」で掲げた「低炭素・循環型社会への貢献」の実現に向けた取り組みを推進。2040年には、自社のCO2排出をカーボンニュートラルにすることを目指し、環境配慮型商品の開発に積極的に取り組んでいる。

 一方、ちとせグループは、太陽エネルギーの光合成利用を最大限活用した藻類の大規模培養技術をはじめ、微生物、藻類、動物細胞などの微細な生き物を活用する技術に強みを持つバイオベンチャー。国内のみならず、マレーシア、シンガポールなどの東南アジアで農業や食品、エネルギーなどの幅広い分野で事業を展開している。ただ、藻類バイオマスを広く社会で活用するためには、藻類バイオマスを大規模に安定的に生産し、そのバイオマスを原料とした様々な製品を開発することが大きな課題となっている。

 今回の協業では、太陽エネルギーが豊富な赤道直下の東南アジアに位置するマレーシアで、藻類培養の規模拡大に取り組むとともに、そこで生産した藻類を由来とする燃料、ケミカル、飼料、機能性素材などの多様な製品の開発に取り組み、事業化を目指していく。

 両社は今後、光合成を活用した低炭素・循環型社会の実現に向けて、藻類事業だけでなく様々なバイオ分野での協業を検討し、社会の発展と活力のある未来づくりに貢献していく。

JXTGホールディングス 農作物の自動収穫ロボット開発、協業を開始

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2020年4月10日

 JXTGホールディングスはこのほど、投資子会社であるJXTGイノベーションパートナーズを通じ、農作物の自動収穫ロボット開発に取り組むAGRIST(宮崎県児湯郡新富町)へ出資し協業を開始すると発表した。

自動収穫ロボットの事例
自動収穫ロボットの事例

 JXTGは、低炭素・循環型社会への貢献に向けた新たな事業領域の開拓の1つとして、昨年度より営農型発電事業を通じた再生可能エネルギーの普及に取り組んでいる。

 一方、AGRISTは、農作物収穫ロボットの開発により、農業従事者の高齢化や人手不足に伴う地方の衰退といった問題解決に取り組むスタートアップ企業。

 今回の協業を通じ、JXTGが取り組んでいる営農型太陽光発電と自動収穫ロボットの技術を掛け合わせることで、農作業の自動化を実現し、再生可能エネルギーの普及と農業課題解決を両立させるモデルの構築を目指す。今後は両社共同で実行計画を策定し、今夏をめどに設備の開発・実証を行っていく。

 JXTGは、発電と農業を掛け合わせることで双方の課題を解決することにより、「2040年JXTGグループ長期ビジョン」にありたい姿の1つとして掲げる低炭素・循環型社会への貢献に向け積極的に取り組んでいく考えだ。