ダイセル 熟成にんにく成分の食品素材発売、抗疲労効果

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2020年7月17日

 ダイセルはこのほど、熟成にんにく(黒にんにく)に含まれる機能性成分「S‐アリルシステイン」(SAC)を含む素材を開発し、販売を開始した。

 SACは抗酸化作用をもつことが知られており、にんにくには微量しか含まれないが、にんにくを熟成させる過程で量が増える希少な成分。これまでSACの高濃度化には長い熟成期間が必要だったが、同社は短期間で得る新規方法を開発し、製品化した。

 同社は臨床試験で、SAC含有食品を4週間継続して摂取することにより、身体作業負荷によって生じた疲労感の回復が促進されることを確認。現在、「抗疲労」の機能性表示の取得に向け、消費者庁に届け出を行っている。同社は今後、SACの抗疲労効果のメカニズムについて、抗酸化を中心にさらなる研究を進めていく。

 また、抗酸化、抗疲労の食品を開発するメーカー向けにこの素材の販売を行うとともに、素材を使った自社ブランドでのサプリメント開発にも取り組んでおり、様々な環境変化の中で疲れを感じている人に役立ててもらえる商品を目指す。引き続き、人々の「美と健康」に関する健康食品素材の開発を進めていく方針だ。