BASF 新たなPPSUが学校給食用食器に採用

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2020年9月23日

 BASFはこのほど、新たなポリフェニルスルホン(PPSU)である「Ultrason(ウルトラゾーン)P2010 nat」を使用した学校給食用食器が、日本国内の小学校や中学校で採用されていると発表した。

 同樹脂は、業務用容器に必要とされる軽量性や洗浄しやすさ、加水分解や薬品および高熱に対する耐性をもち、また、有害物質が含まれていないため、より安全に使用できる。同樹脂を使用した食器は、耐熱性、食品成分や洗浄剤に対する高い耐性により、長時間の使用が可能だ。

 新たなPPSU樹脂は、射出成形時の流動特性が改善されており、ノッチ付き衝撃強度と安定性に優れ、高い耐薬品性、134℃までの過熱蒸気による滅菌にも耐えうる機械特性を備える。この透明高耐熱プラスチックはEUと米国では食品の接触に対する適合性が認められており、日本国内では食品衛生法ポジティブリストに適合している。

 同社の「ウルトラゾーン」は、PPSU、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PESU)を含むスルホン系樹脂製品群の登録商標。この高性能素材は、電子機器、自動車、航空宇宙産業にとどまらず、ろ過用メンブレンや、温水や食品と接する部品にも使用されている。同ブランドは、その優れた特性により、熱硬化性樹脂、金属、セラミックの代替として利用することが可能だ。