信越化学工業 マイクロLEDディスプレイ、一貫プロセス提案

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2021年10月27日

 信越化学工業は26日、マイクロLEDディスプレイの製造で使用される移送部品および移送装置を一式で顧客に供給する体制を整えたと発表した。「ワンストップ ソリューション プロバイダー」として幅広い顧客に課題解決策を提案し、マイクロLEDディスプレイの普及と市場の飛躍的な拡大に取り組む。

 マイクロLEDディスプレイは、次世代ディスプレイの最有力候補とされるが、製造コストの高さが量産への大きな障害になってきた。微細なLEDチップの取り扱いが難しく、生産効率や歩留まりの低いことが製造コストを上昇させる原因となっている。こうした中、同社は、特にマイクロLEDチップの製造と移送(移載)工程の複雑さの解消が量産化実現のカギであると見定め、同社グループの技術を結集して課題解決に取り組んだ。

 昨年2月にはマイクロLEDディスプレイの製造用材料を上市。その後もマイクロLEDチップの移送部品のラインアップの拡充に努め、精密加工された合成石英ガラス基板上にシリコーンを製膜する独自技術を開発した(「EZ-PETAMP」シリーズ、「SQDP」シリーズ、「SQDP-G」シリーズ、「SQRP」シリーズ)。これにより、さらに幅広いマイクロLEDディスプレイのニーズに対応することが可能となった。

 一方、グループ会社の信越エンジニアリングでは、独自のレーザーおよびステージコントロール技術により、簡素な転写で、高速かつ正確にマイクロLEDチップを移送できる様々な装置(マルチレーザーリフトオフ装置、ボンドデボンド装置、レーザーマストランスファー装置、高速リペア装置など)を開発した。

 マイクロLEDチップの高精度な移送のためには、装置と移送部品の適合性が極めて重要となる。これらを同社グループが一括で供給し、顧客がそれらを合わせて使用することで、ウエハーからバックプレーンまで効率よくマイクロLEDチップを一貫移送でき、大幅な工程短縮が実現できる。

 同社グループは、保有する素材技術と装置技術を融合させた独自コンセプトのマイクロLEDチップ製作工程を提案し、省エネルギーかつ優れた映像体験をもたらすマイクロLEDディスプレイの普及に貢献していく。

ランクセス 中空構造向けハイブリッド成形技術を発表

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2021年10月26日

 ランクセスはこのほど、中空構造向けハイブリッド射出成形技術の市場導入を進めていると発表した。

 従来の射出成形機で金属製中空部材をプラスチック材料でオーバーモールドでき、従来技術に比べ高いねじり剛性と強度のプラスチック・金属ハイブリッド構造を作ることができる。自動車産業向けのIPメンバー、ジョイントロッド、スタビライザー、シート芯材などの他、スキーやハイキングのポール、家具や建設業界向け部材の製造にも適用できる。

 薄肉の中空部材を溶融プラスチックでオーバーモールドすると、射出キャビティ内は40~50M㎩超の高圧になり、部材の変形・潰れのリスクがある。今回、同社のシミュレーションツールをベースに開発した新しい計算モデルによる製造プロセス予測により、内側からの部材のサポートなしに射出圧力に耐えるようにプロセスを最適化。また優れた公差管理によって、部材による金型損傷や樹脂漏れを防ぎ、補助ユニットや工具による細工なしで、短いサイクルタイムでの製造が可能となった。

 この計算モデルは金属・プラスチック間の接合品質予測にも適応でき、ハイブリッド中空部材の耐圧性や破損挙動が予測できる。重量比60%のガラス短繊維を含む高強度ポリアミド6製品「デュレタンBKV60H2・0EF DUS060」などを使用したIPメンバーをシミュレーション検証した結果、全スチール製のものと比べて約30%軽量化し、一般的な荷重条件に加え、振動挙動、重力方向に対するステアリングホイールの剛性などのコンポーネント特性も優れていた。

 また、Aピラーの接続部位やステアリングコラム、ダッシュボード、空調ユニット、エアバッグの金属ブラケットなどを直接射出成形することで、機能統合によるコスト削減も期待できる。この中空構造向けハイブリッド技術は高度に進化しており、顧客との様々な開発プロジェクトに取り組む中、いくつかはプロトタイプ製作の段階にあるとしている。

東ソー 子育てサポート企業に認定、「くるみん」を取得

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2021年10月26日

 東ソーはこのほど、「プラチナくるみん認定」を取得した。「くるみん認定」は、次世代育成支援対策推進法に基づき、従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境整備に向けた行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成して一定の基準を満たした企業を、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣が認定するもの。

プラチナくるみん認定

 くるみん認定企業のうち、両立支援の制度の導入や利用が進み、より高い水準の取り組みを行った企業は、優良な「子育てサポート企業」として「プラチナくるみん認定」を受けることができる。

 同社では、「ワークライフバランス推進」「女性従業員の更なる活躍推進」「男性従業員の育児参加促進」「健康経営の取組推進」を行動計画に掲げており、所定外労働の削減、年次有給休暇の取得促進、男性の出産育児休暇及び育児休業の取得促進、育児休業(一部)・看護休暇の有給化、健康経営優良法人の認定取得など、様々な取り組みを実施してきた。

 同社は、「働きやすい職場づくり」「ダイバーシティ」をCSR重要課題として位置づけており、今後も多様な人材がやりがいをもって働き続けられるよう職場環境を整備し、ワークライフバランスの実現を積極的に推進していく。

クラレ シリーズCM「広がるクラレハート」篇を放映

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2021年10月26日

 クラレは、企業広告キャンペーン「クラレの真ん中(ハート)を知る時が来た」シリーズの第6弾として、社員の〝思い〟をテーマにした新テレビCM「広がるクラレハート」篇の放映を開始した。

新CM「広がるクラレハート」篇1

 今作でも引き続き、米国人女優のシャーロット・ケイト・フォックスさんが社員役を演じる。また、スキージャンパーで社員でもある髙梨沙羅選手も出演している。

新CM「広がるクラレハート」篇2

 同シリーズでは、クラレという会社の真ん中、つまり社員一人ひとりの心(ハート)の中にある「自分たちが生み出した素材のチカラで地球、人間、社会に貢献したい」という熱い思いを、シャーロットさんが社内の仲間と触れ合う過程で見つけていく内容となっている。

チッソ・JNC 人事(12月1日)

2021年10月26日

[チッソ・JNC・人事](12月1日)【チッソ】▽秘書室長、総務部次席土屋隆【JNC】▽秘書室長、総務部次席土屋隆▽液晶事業部副事業部長兼液晶事業部営業部長木部茂(2022年2月1日)▽同事業部業務部主席企画員小林加津彦。

旭化成 人事(11月1日)

2021年10月26日

[旭化成・人事](11月1日)▽環境安全部労働安全グループ長、同部安全企画グループ長北口源啓▽生産技術本部エンジニアリングセンター水島エンジニアリング部長、同本部同センタープロセス技術部長久我知由▽同本部同センター水島エンジニアリング部付相羽哲也▽製造統括本部守山製造所環境安全部長二町菜生▽同本部同製造所同部中山将【スペシャルティソリューション事業本部】▽添加剤事業部セオラス第二営業部長斉藤徹▽同事業部同部嶋方教喜【旭化成ファーマ】▽薬事・信頼性保証センター医薬品開発監査部長田川淳▽医薬事業統括本部医薬事業戦略部石川香江。

三菱ケミ 生分解樹脂と循環型社会の取り組みが優秀賞に

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2021年10月26日

 三菱ケミカルホールディングスと三菱ケミカルは25日、「第9回プラチナ大賞」(主催:プラチナ構想ネットワーク、プラチナ大賞運営委員会)において、「生分解性樹脂「BioPBS」と地域資源を用いた循環型社会の構築」が、優秀賞(グリーン技術革新賞)を受賞したと発表した。

「BioPBS」を起点とした循環型社会構築の取り組み

 三菱ケミカルは、プラ廃棄物の増加、海洋プラごみ問題や地球温暖化という環境問題の解決に通ずるひとつの手段として、「BioPBS」の開発を推進。「BioPBS」は土壌中の微生物によって、水とCO2に完全に分解されることからプラ廃棄物削減に貢献でき、また原料が植物由来であるため、CO2の排出量削減に寄与できる。

 同社は、昨年から八ヶ岳エリアで「BioPBS」を起点とする循環型社会形成のプロジェクトを実施している。「BioPBS」を使用した紙コップ、ストロー、カトラリーなどを使用後に回収。八ヶ岳中央農業実践大学校でコンポスト処理(堆肥化)し、その堆肥を協力農家で野菜栽培に活用するという資源循環の実証事業を行っている。さらに、この循環システムで育てた野菜を「サステイナブル野菜」にブランド化。三菱ケミカル関係会社のカフェで提供されるメニューに取り入れ、消費者がプラごみ問題について考えるきっかけを与える活動も進めている。

 良質で美味しい野菜を食べてもらうことで、八ヶ岳野菜の価値向上と地域活性に繋がることも期待される。また、生産野菜をこども食堂(子どもたちに食事を提供するコミュニティ)へ寄贈する活動も積極的に行っており、コロナ禍での地域密着型社会貢献にも取り組んでいる。

 今回、こうしたプロジェクトが地域活性化にも貢献する資源循環の取り組みとして評価され、プラチナ大賞の優秀賞を受賞した。三菱ケミカルホールディングスグループでは、今後も地域と連携しながら、資源循環システムの構築を目指していく。