帝人ファーマ 酸素濃縮装置を上市、多様な新機能搭載

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2019年5月8日

 帝人ファーマはこのほど、患者の酸素吸入の有無が確認可能となる呼吸検知機能をはじめ、さまざまな新機能を搭載した酸素濃縮装置「ハイサンソi」を上市した。

 患者の利便性を第一に設計したことで、従来の装置に比べて小型・軽量化、静音化を実現しただけでなく、装置本体のフィルターの手入れが不要となった。さらに、省電力化により電気代の負担軽減も期待でき、処方酸素流量についても、低流量(0.25ℓ/分)から高流量(5.00ℓ/分)まで、一台で幅広く対応することができる。

 また、新たに呼吸検知機能を搭載したことで、これまでの装置の運転状況に加え、カニューラを通して、患者が酸素濃縮装置から酸素を吸入していることが確認可能。これらのデータを、医療機関が装置の運転状況をモニタリングできるシステム「HOT見守り番Web」と連携させることで、医療関係者が患者の自宅での療養状況を確認できるようになった。現在、国内で在宅酸素療法を受けている患者は増加傾向にあり、今後高齢化が進む中で、さらに患者の数が増えることが予想されている。

 一方、酸素濃縮装置を使用するにあたり、日常の手入れなどの負担が原因で治療を継続できなくなるケースも少なくないことから、装置の機能強化や利便性の向上などにより、療養時の負担を軽減するニーズが高まっている。

 同社は「ハイサンソi」が患者の療養時の負担軽減や治療の継続につながることを期待し、在宅酸素療法のさらなる支援に注力する。また、今後もIoT基盤の構築を図り、革新的な在宅医療関連製品・サービスの開発を推進することで、患者のQOL向上に貢献していく。

カネカ 5G対応部材向けの超耐熱ポリイミドフィルムを開発

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2019年5月8日

 カネカはこのほど、5G高速高周波対応の超耐熱ポリイミド(PI)フィルム「ピクシオ SR」を開発したと発表した。今年発売の5G対応スマートフォンのフレキシブプリント回路基板用部材に採用が決定している。

超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオSR」
超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオSR」

 5Gは2020年に本格的に実用化され、2023年には5G対応機種がスマートフォン生産台数の約3割を占めると推定されている。そのため高周波帯での伝送損失が低い回路基板のニーズはますます高まっていくことが見込まれる。

 「ピクシオ SR」は、独自のポリイミド分子設計技術によって5Gの高周波帯に対応する低伝送損失を実現するとともに、銅箔との接着面に熱可塑性ポリイミド層を用いることで優れた加工性を持つ製品。デジタルデバイスの高機能化を支える製品として販売を拡大し、2023年に売上高150億円を目指す。今後、5Gの急速な普及に伴い、通信システムを支えるポリイミド材料のさらなる需要拡大が見込まれる。

 同社は、超耐熱ポリイミドフィルムに加え、フレキシブルディスプレイ用透明ポリイミドフィルム、TFT基盤向けポリイミドワニス、超高熱伝導グラファイトシートなどの開発に注力しており、IoT/AI時代の実現に向けて各種ポリイミド製品でさまざまなソリューションを提供していく。

 

帝人 マキタと共同開発のファンジャケットが販売好調

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2019年5月8日

 帝人が昨年から展開をはじめた、内圧式ファンジャケットが好調だ。今年はさらに新たなデザインを加え、ラインアップを拡充している。同社が電動工具メーカーのマキタと共同開発したファンジャケットは、二層構造の生地の間に外気を取り込み、ジャケット全体に空気を循環させる内圧式クーリング構造を採用し、従来にはないベストタイプのデザインを実現したもの。

 今年は同製品に加え、ユーザーの使用場面に合わせ、袖の部分の取り外しが可能な2WAYタイプと、全身に風が流れるツナギタイプの2種類を新たに開発。ポケット内でバッテリ操作ができるように、ジャケットの内側から左右ポケットに電源ケーブルを通せる方式にした。

 また、迷彩柄などのカラーバリエーションを増やすとともに、5L~7Lの大型サイズをラインアップ。さらにフルハーネス安全帯や草刈り機などの使用に対応したタイプなど、より使用者のニーズに合わせた仕様を取り揃えた。

 今年は、デサントジャパンからスポーツアパレル分野に向けて販売開始されるほか、ユニフォーム分野でも、物流・建設業の池田興業をはじめとして採用が拡大しており、同社は今年、昨年比四倍以上の販売を見込んでいる。

 帝人は働き方改革の一環として、各企業の労働環境の改善に向けて今後も労働現場のニーズを追求し、未来の社会を支えるソリューション提供に取り組んでいく。

 

東レ 環境低負荷と高撥水性能を両立した新素材を開発

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2019年4月24日

 東レはこのほど、環境低負荷な撥水剤を使用しながらも、高い撥水性能をもつテキスタイル「ナノスリットナイロン」を開発したと発表した。

「ナノスリットナイロン」の原糸断面
「ナノスリットナイロン」の原糸断面

 同素材には、同社独自の複合紡糸技術「ナノデザイン」により実現した特殊な微細スリットをもつ原糸を使用。この原糸構造によって形成するテキスタイル表面の微細な凹凸と、スリット内部に形成された撥水層により高い撥水性能を付与することに成功した。

 同社は、「ナノスリットナイロン」を防水透湿素材「エントラント」や「ダーミザクス」をはじめ、各種テキスタイルブランドの素材バリエーションとして、2020年秋冬シーズン向けから展開を開始する。

 高い撥水性能を生かし、アウトドアやスキーなどのアクティブスポーツ向けのアウターから、ファッション性と機能性が求められるアスレジャー用途のアウター、スイムウェア向けなどに販売していく。2020年度に20万m、2025年度には100万mの販売を目指す。

 従来の撥水テキスタイルに使用されるフッ素系撥水剤は、化学構造の安定性から自然界で分解されにくく、人体への蓄積や自然環境への残留が懸念されるPFOA(パーフルオロオクタン酸)が含まれている。昨今は、環境意識の高まりから、特にスポーツ分野では、PFOAを含まない環境低負荷の撥水剤を用いた素材へのニーズが高まっている。

 しかし、PFOAを含まないC6タイプや非フッ素といった環境低負荷な撥水剤は撥水性能とその耐久性が低く、本格的なアウトドアやスポーツシーンなどでの使用が難しいという課題があった。

 同社は、昨年に「2050年に向け東レグループが目指す世界」、その実現に向けた「東レグループの取り組み」、「2030年度に向けた数値目標(KPI)」を盛り込んだ、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」を策定した。

 革新技術・先端材料の提供によって、世界が直面する「発展」と「サステナビリティ」の両立をめぐるさまざまな難題に対し、本質的なソリューションを提供していく考えだ。

 

東レ 革新的RO膜エレメント開発、造水効率を最大2倍に

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2019年4月18日

 東レは従来品に比べ造水効率を最大2倍に高めた、浄水器用小型RO膜(逆浸透膜)エレメントを開発した。

 RO膜エレメントに通す供給水と、透過水が流れる際の抵抗を極限まで抑えつつ、供給水の流速を高める技術によって、造水効率の高い省エネ運転が可能となった。

新規品(透過側)
新規品(透過側)

 今後、スケールアップに向けたグローバル実証を進め、海水淡水化や工業用水の製造、工業廃水の浄化などに使われる、産業用大型RO膜エレメントへの展開を目指す。

 

 17日に説明会を行った木村将弘・地球環境研究所長は、技術のポイントとして、高分子精密加工技術を用いた

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ソルベイ 高機能ポリアミドが単回使用手術器具に採用

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2019年4月11日

 ベルギーの先端材料・特殊化学会社のソルベイはこのほど、ポルトガルの手術用器具メーカーのバストス・ヴィーガスが、ステンレスの代わりに、ソルベイの「イグゼフ・ポリアリールアミド(PARA)」を、「ジリオン・ブラック」単回使用手術器具に採用したと発表した。

 高機能ポリアミドの「イグゼフPARA」は、優れた強度と剛性に加え、美しい表面外観を持ち、高エネルギーガンマ線照射後も、外観や物理特性の変化がほとんどない。

 ISO10993に規定された生体適合性試験の結果、「イグゼフPARA」樹脂は、細胞毒性・感作性・皮内反応性・急性全身毒性が一切ないことが立証されており、同社は体液や組織との接触が限定的な、24時間未満の医療用途向けにこの製品を提供している。

 「ジリオン・ブラック」単回使用手術器具セット(SUI)は、剛性の高い医療用グレードの「イグゼフPARA」樹脂から成形され、キュレットや多様な鉗子、ニードルホルダー、皮膚ステープルリムーバーなどで構成されている。

 欧州製の「ジリオン・ブラック」SUIは、医療機器品質マネジメントシステム規格に登録された品質システムの下、厳密なクリーンルーム条件下で製造。酸化エチレンガスを使用して自社で滅菌され、EUの医療機器に関するクラスⅡaのCEマーク認証を取得している。

王子ホールディングスなど 化粧品原料向けのCNFを開発

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2019年4月11日

 王子ホールディングスと日光ケミカルズはこのほど、化粧品原料向けセルロースナノファイバー(CNF)を、「アウロ・ヴィスコCS」として製品化したと発表した。2015年からの共同開発を進めていた。

 同製品は、昨年オランダのアムステルダムで開催された世界最大級の化粧品原料展「イン・コスメティックス・グローバル2018」において、〝Innovation Zone Best Ingredient Awards〟の〝Functional Ingredients(機能性成分)〟部門で、シルバー賞を受賞。

 化粧品業界の専門家から、これまでにない機能を持つ増粘・分散剤として高い評価を受け、世界中の需要家から製品化が待望されていた。

 同製品は、同じ天然素材由来の増粘剤であるカルボキシメチルセルロースなどに比べて100倍以上の非常に高い粘度でありながら、大きなチキソ性(力を加えることにより粘度が下がり、静止すると粘度が上がる性質)を示し、べたつかず瑞々しい感触も合わせ持っている。

 また、粒子分散安定性にも優れるなど、化粧品への幅広い応用が期待できる。さらに、原料の木質繊維が森林から供給される持続可能、および再生可能な資源であることも特徴となっている。

 

ランクセス 腐食防止添加剤を能増、世界で15%増加

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2019年4月10日

 ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスはこのほど、腐食防止添加剤「アディティンRC4000」シリーズのグローバル製造能力を15%増強した。ボトルネック解消プロジェクトとして実施した。

 この能増は、一昨年のケムチュラ社の買収後、プロセスにおける相乗効果の創出に取り組んだ成果であり、潤滑油添加剤のポートフォリオとグローバル製造ネットワークを拡大することができた、とランクセスは評価している。

 同社の「アディティン」腐食防止(CI)製品群には、カルシウムスルホネートやカルボン酸塩、コハク酸、リン酸系特殊製品などがある。これらの製品は極性金属面に吸着されることで撥水膜と保護膜を形成し、腐食を防止する。主な用途は駆動系潤滑油や工業用潤滑油、金属加工油、防蝕油、グリースなど。

 同社によると、世界の腐食防止用添加剤市場は拡大しているという。このため、同社では特殊添加剤製品を顧客に安定供給する一方、新たに要求される性能と、厳格化される規制に対応する製品の開発に取り組んでいる。

クラレ 次世代ガラス中間膜、従来品に比べ加工性向上

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2019年4月10日

 クラレはこのほど、次世代型の合わせガラス用アイオノマー樹脂製中間膜「セントリグラスXtra」の販売を開始したと発表した。 従来の「セントリグラス」の性能を維持しつつ、加工性を向上させた。

 「セントリグラス」は一般的な合わせガラス用中間膜に比べ、100倍の硬度と5倍の強度を誇り、優れた透明度を併せ持つ。世界各地の高層ビルなどをはじめ、著名な建築物、構造物への採用が進んでいる。

 一方で、従来の「セントリグラス」は、ガラスを加工する顧客から加工性の向上を求められていた。新製品はガラスへの接着に際し、接着前に塗る下地処理剤であるプライマーを必要としないため、従来品より積層ガラスの多層加工が容易となる。

 また、加工過程における不適切なタイミングでの冷却による、大気中に乾いた微粒子が浮遊することで発生する、霧に覆われたような空気の濁りや視界不良であるヘイズ(空気の濁りや視界不良)発生を低減。ガラスと中間膜の接着加工で、オートクレーブ内に入れるガラスの枚数を増やすことができる。

 さらに、従来品同様、透明性や破片などの飛び散りにくさ、オープンエッジ性能、耐剥離性を持つほか、より大きなガラスサイズ、困難な設計要件による再試験の必要性の低減などを実現した。

 シートタイプは2月に発売しており、ロールタイプを今年後半に発売する予定だ。

BASF 農業向け製品のパイプラインを拡充

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2019年4月10日

 ドイツの大手化学メーカーBASFは、農業向けソリューションの製品パイプラインを大幅に拡充している。パイプラインには化学的・生物学的農薬製品、種子・形質、デジタルソリューションが含まれ、これにより、革新的で持続可能な農業での主導的地位を強化する。

 最新のイノベーションパイプラインにより、農業をめぐる課題に対する新しい技術とソリューションを、全ての主要な作物と地域で生産者に提供する。

 同社のイノベーション力の一例として挙げられるのが、大豆生産のための研究開発だ。大豆は世界の食料と飼料の供給に極めて重要な役割を果たしている。同社は大豆農家が高収量と高品質を実現するための革新的なソリューションを開発した。

 新しい大豆種子では、生産者はグルホシネート・アンモニウムを用いた非選択性除草剤「リバティー」、除草剤の有効成分グリホサート、発芽後の雑草防除のための新規作用機構の除草剤(規制当局の承認待ち)を使用することができる。この革新的な大豆技術は、「クレデンス」ブランドと、ライセンスブランドの下で生産者に提供される予定で、発売は2020年を見込んでいる。

 一方、耐性菌管理は全ての生産者が直面している大きな課題の1つ。同社は穀物・大豆・とうもろこし・果物・野菜を含む多くの重要な作物の耐性菌管理に不可欠なツールとなる、最新の殺菌剤「レヴィソル」を全地域の生産者に提供する。

 「レヴィソル」は市場に導入される最初のイソプロパノール‐アゾールの殺菌剤。イソプロパノール基を持つことで、他のアゾール類よりも100倍強く標的病原体の酵素に結合する。

 これは「従来のアゾールが直面する抵抗性の問題に影響されないこと、哺乳類の催奇形性(生殖毒性)と環境毒性が低いことを示しており、使用者と環境にとって、より安全であることを意味している」(BASFジャパン)という。

 欧州の全耕作地の50%以上を占める、最も重要な畑作物である穀物向けの製品登録をEUに申請し、承認された。今後、アブラナやトウモロコシ、果物、ブドウ、野菜など、他の重要な作物での製品登録も行う。

 穀物向けの「レヴィソル」をベースとした製品は、各国の認可を経て、来シーズンに向け年内に発売される予定だ。これらは2028年までに世界で上市する30以上の製品を代表するもので、継続的な研究活動をベースにしたユニークなイノベーションパイプラインから生じた。

 同社は今後も農業分野の研究開発費を、過去最高水準に維持することを目指している。