【カーボンリサイクル特集】プラスチック循環利用協会

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2020年11月21日

広報学習支援部長 冨田 斉氏

プラスチックリサイクルを支援、循環型社会の実現に貢献

 ━プラスチック循環利用協会のこれまでの経緯について。

冨田広報学習支援部長

 高度成長期において、1960年代後半、廃プラスチックの処理が社会問題化し、1971年に東京ゴミ戦争が起こり、使い捨てプラスチックが大きな社会問題となっていた。そうした中、石油化学工業協会、塩化ビニール協会(塩ビ工業・環境協会の前身)と日本プラスチック工業連盟は、別々に行ってきた廃プラスチック対策を一本化し、より強力に対応策を実施する組織として、1971年に社団法人プラスチック処理研究協会を設立した。

 翌年には事業の拡充により社団法人プラスチック処理促進協会に改称した。2013年の一般社団法人化の移行に伴い、協会の目的を「廃プラスチックの循環的な利用に関する調査研究等を行い、プラスチックのライフサイクル全体での環境負荷の低減に資するとともにプラスチック関連産業の健全な発展を図り、もって持続的発展が可能な社会の構築に寄与する」こととし、協会名も一般社団法人プラスチック循環利用協会に変更した。

 ━どういった事業に取り組んでいますか。

 当協会の事業は、「廃プラスチックの発生・循環的な利用及び処分状況の調査研究、環境負荷の評価手法等適正な利用を促進するための調査研究」「プラスチックおよび廃プラスチックの循環的な利用に関する教育・学習支援並びに広報」「プラスチックおよび廃プラスチックに関する内外関連機関との交流・協力」が3本柱である。具体的には、

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【カーボンリサイクル特集】三菱ケミカル

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2020年11月21日

サーキュラーエコノミー推進部長  金沢大輔氏

サステナビリティ事業をサポート、会社全体でCEを加速

 ━サーキュラーエコノミー推進部が発足した背景について。

サーキュラーエコノミー推進部 金沢部長

 当社は、2017年に3社(三菱化学、三菱レイヨン、三菱樹脂)が統合して発足する前から、親会社である三菱ケミカルホールディングス(MCHC)のオリジナルコンセプト、人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくことを意味する「KAITEKI」の実現を目指しており、10年近くサステナビリティを会社の軸に据えて、環境に貢献する多くの製品を手掛けてきている。こうした中、世の中のトレンドとして、環境や社会の問題解決への期待が高まっており、会社全体としてサーキュラーエコノミー(CE)を推進する部署が必要となってきた。MCHCはCEを重要な戦略と位置づけ、グループ全体の方針を打ち出しているが、当社としての戦略も重要となってくる。また、所管の官庁や業界団体と連携するケースが増加していることや、新領域であるケミカルリサイクル(CR)の一環として、廃プラスチックを収集するリサイクル業界との連携も想定される。こうしたCEに関する案件に対し、窓口を一本化して対応を図るとともに、各事業のCEの取り組みをサポートすることを目的に、CE推進部が4月に立ち上げられた。

 ━部署の概要についてお聞かせください。

 CE推進部は社長直轄であり、まさに和賀昌之社長肝煎りの部署だ。社内横断的に、技術開発者やビジネス担当、また部門もカーボンケミカル(石油化学)などの素材から機能商品まで、年代を含め多種多様な人材が集まっており、まさにダイバーシティを有する組織となっている。私は5月まで、新事業創出部長を務めていたが、それまでもCEやサステナビリティを大きな軸として捉えていた。CE推進部でも、その時の経験が役に立つと考えており、会社全体でCEを加速させていく。

 ━具体的な数値目標などはありますか。

 MCHCの中長期経営基本戦略「KAITEKI VISION 30」では、社会課題の解決に貢献する事業の柱として、6つの成長事業群を掲げた。2030年の売上高目標6兆円のうち成長事業が7割超を占める計画であり、三菱ケミカルとしても思い切ってそちらに舵を切っていかなければならない。CE推進部では全ての成長事業群が関連するが、特に

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【カーボンリサイクル特集】旭化成

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2020年11月21日

研究・開発本部化学・プロセス研究所長  鈴木 賢氏

炭素・水素循環技術を開発、環境分野でトップランナーに

化学・プロセス研究所 鈴木所長

━カーボンニュートラルにどう取り組んでいますか。

 当社は中期経営計画において、持続可能な社会の実現に向け、技術・製品によるGHG(温室効果ガス)削減貢献に取り組むことを方針に掲げている。我々はこの実現に向け、サステナブル技術である炭素・水素循環技術の研究開発に取り組み、CO2固定化・有効利用、水素製造・利用の分野で世界のトップランナーを目指している。

 本分野で注力しているテーマの1つは、アルカリ水電解によって再生可能エネルギー由来の電力からグリーン水素を発生させる技術だ。福島県浪江町の福島水素エネルギー研究フィールドに、世界最大級の10MWの電解システムを納入した。今年3月に稼働を開始しており、このプロジェクトに引き続き注力していく。もう1つは、

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【カーボンリサイクル特集】積水化学工業

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2020年11月21日

ESG経営推進部長  西山宏喜氏 / 担当部長  三浦仁美氏

新環境長期ビジョンを策定、環境をESG経営のエンジンに

 ━環境を経営の真ん中に位置づけてきました。

ESG経営推進部 西山部長

 西山 当社は2000年代前半から環境を中心としたCSRを推進してきた。社内に考え方が浸透してきていることに加え、外部評価機関から高い評価もいただいている。環境というビジョンを明確に定めて、経営を行ってきたことが会社の推進力になった。その中では、我々が追求するべき環境貢献製品を定めてきたことが旗頭として役に立っており、他社との差別化を図ることで事業を伸ばすことができている。 

 こうした中、積水化学グループとして今年度から長期ビジョン「Vision2030」と中期経営計画「Drive2022」(2020~2022年度)を定め、ESG経営を中心においた革新と創造を掲げている。経営計画の中に新たに持続可能性の要素を入れており、環境課題を

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【カーボンリサイクル特集】積水化学工業 BRエタノール技術

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2020年11月21日

広報部広報担当 中村慎一郎課長

BRエタノール技術を社会実装へ、資源循環をシステムで実現

 ━ごみからエタノールを生産するバイオリファイナリー(BR)エタノール技術について、これまでの経緯をお聞かせください。

 当社は創業よりプラスチック加工業を生業としている。その意味において、化石資源で事業が成り立っており、それが枯渇してしまえば持続していくことが不可能だ。プラスチック原料の代替の検討を始めた2000年代前半は、世界経済の発展により原油価格が高騰し資源の調達が難しくなっていた時期でもあった。それなりのボリュームがありエネルギーを確保できる「ごみ」に可能性があるのではないかと着目し、ごみを原料にエタノールを生産する研究に着手した。

 2014年からは埼玉県寄居町のパイロットプラントで実証を重ね、様々なハードルをクリアしながら2017年に技術を確立することができた。さらにブラッシュアップを図ってきたが、社会実装には量産化が必要となる。その段階に移行するため、岩手県久慈市に10分の1スケールの実証プラントを建設することを決定した。2022年度中に稼働させる予定で、ごみからエタノールを安定的に量産できる体制を整える。そして、2025年度ごろには事業化を目指す計画だ。

 ━ランザテック社との協業の経緯と技術的分担について。

 ごみから効率的にエタノール化できる手法を持つパートナー候補を模索する中で、米国のランザテック社との協働に至った。ランザテック社は非常に高い確率でCOとH2を栄養源としてエタノール化できる微生物の技術を持ち、鉄鋼業界ですでに実用化されるなど実績を持っている。当社は、

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【カーボンリサイクル特集】昭和電工 KPR事業

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2020年11月21日

川崎事業所企画統括プラスチックケミカルリサイクル推進室長  栗山常吉氏

使用済みプラスチックから水素、液化炭酸ガス、アンモニアを製造

 ━川崎市で展開する使用済みプラスチックの原料化事業である、KPRを始めた経緯をお聞かせください。

プラスチックケミカルリサイクル推進室 栗山室長

 昭和電工がアンモニアの生産を開始したのが昭和6年。原料の水素は、最初は水の電気分解によって製造した。次にナフサや原油などの液体燃料に、その後オフガスへと切り替わり、今は都市ガスを利用している。80年来、原料探索を続け、時代に即したよりよい原料を利用してきた。容器包装リサイクル法(容リ法)の制定を機に廃棄物使用の調査・検討を始める中、宇部興産と荏原製作所が開発した使用済みプラスチック(使用済みプラ)から合成ガスを製造するEUP(荏原宇部プロセス)に出会った。ライセンスを受けて、川崎市が推進する「川崎エコタウン事業」の一環としてKPR(川崎プラスチックリサイクル)をスタートした。

 ━EUP技術について。

 使用済みプラに少量の酸素と蒸気を加え、高温高圧状態でガス化し水素と一酸化炭素の合成ガスを製造する技術だ。荏原製作所の低温ガス化技術と宇部興産の高温ガス化技術を統合し、宇部興産が完成させた。

 ━KPRプラントについて。

 当社は、川崎事業所に処理能力年6.4万tのプラントを建設し、2003年から本格稼働させた。後に年7.5万t(1日あたり約200tに増強している。工程では、

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【カーボンリサイクル特集】ハイケム

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2020年11月21日

ハイケム 代表取締役社長  高 潮氏

C1ケミカルが基軸、炭素利用効率を上げ空気と海をきれいに

 ━グループビジョンで「炭素利用効率の向上」を掲げられています。

高社長

 当社グループは宇部興産と共同で、一酸化炭素(CO)と水素の混合ガスである合成ガス(Syngas)からエチレングリコール(EG)を製造する技術、つまりSEG技術の中国企業へのライセンス供与を展開している。

 2009年から携わってきた事業だが、このC1由来のEG製品需要が伸びていく中で、SEG技術を起点にC1ケミカルをさらに進展させたいと考えている。今年度からスタートした第5次中期経営計画を策定するにあたり、新たにグループビジョンを制定し、

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【カーボンリサイクル特集】ちとせグループ

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2020年11月21日

最高経営責任者  藤田朋宏氏

光合成でCO2を固定、バイオマス基点で目指す循環型社会

 ━バイオベンチャーとして、カーボンリサイクルの位置づけは。

藤田最高経営責任者

 当社は、微生物や細胞、藻類、菌叢など小さな生き物たちの力を借り、化石資源中心の消費型社会からバイオマス資源基点の循環型社会に変えることで、1000年先まで人々が豊かに暮らせる環境を残すために、様々な領域で社会課題の解決に向けた活動を行っている。その要素技術を開発していることから、我々の取り組みのすべてがカーボンリサイクルだと捉えている。

 1年間に燃料やプラスチックの原料などとして掘り出される化石資源のエネルギー量は0.5ゼータジュールだと言われるが、地球上には海も含めて年間約4000ゼータジュールもの太陽光エネルギーが降り注いでいる。このエネルギーをうまく光合成で取り込み、原料として循環させていく1つ1つのコンポーネントを作っている。例えば藻類プロジェクトでは、

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【新社長インタビュー特集】 トップインタビュー

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2020年10月2日

わが国化学産業、コロナ影響拡大で厳しい局面に
トップの方針が重要、経営力で逆境を乗り越える

 わが国化学産業は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の減速により、厳しい局面を迎えている。日本の4-6月期のGDPは年率ではマイナス28.1%となり、過去最大の落ち込みとなった。各国が経済活動を再開したことで、景気は回復に向かっているが、コロナ感染が再拡大する懸念が払拭できず、先行き不透明な状況にある。企業トップは目指すべき方向をしっかり示し、経営力で逆境を乗り越えていかなければならないだろう。

 コロナ禍により、事業環境も激変している。コモディティの分野では、原油価格の下落を背景に市況の低迷が続いており、高稼働を維持することが課題となっている。またスペシャリティの分野でも、5GやCASEといった成長市場に各社が参入しており、製品の差別化だけでなく価格競争も激化している。各社は生き残りを図るために、生産体制の最適化やコストダウン、またデジタル化への対応など、早急に手を打っていかなければならない。

 一方、環境問題への取り組みも大きなテーマだ。プラスチックごみの削減に社会の関心が集まるなど、サステナブルがキーワードとなっている。各社はプラスチックの有用性やリサイクル性を訴え、社会に対しソリューションを提供していく必要がある。

 今回の「新社長インタビュー特集」では、厳しい経済環境の中、いかに収益基盤を安定させ、将来への成長へとつなげていくか、今年度から就任した新社長の方々に抱負と今後の戦略を聞いた。

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積水化学工業 加藤敬太社長
 ▽業容倍増を目指し、今期は体力強化と経営基盤強化を図る

日鉄ケミカル&マテリアル 榮 敏治社長
 ▽機能材料を大きな柱に、選択と集中で経営資源を有効活用

ダウ・ケミカル日本 桜井恵理子社長
 ▽幅広いポートフォリオとネットワーク、イノベーションに貢献

テクノUMG 山脇一公社長
 ▽統合のシナジー効果を最大化、「飛躍」のステージへ導く

日本ポリエチレン 山田清隆社長
 ▽高付加価値化を推進、再投資できる収益体制を目指す

PSジャパン 室園康博社長
 ▽リーディングカンパニーを堅持、安心と価値を提供

新日本理化  三浦芳樹社長
 ▽マーケットインで、オンリーワンの技術と信用を届ける企業に

 

【新社長特集】積水化学工業 加藤敬太社長

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2020年10月2日

業容倍増を目指し、今期は体力強化と経営基盤強化を図る

 ━社長就任後、この6カ月間の手応えについてお聞かせください。

 積水化学社長 中面 昨年1年間、経営戦略部長として長期ビジョン「Vision 2030」と、3カ年の中期経営計画「Drive 2022」策定に携わったが、社長として実行する立場になった。前中計では、M&Aを実施したこともありトップラインは上がったものの、利益面では米中の貿易摩擦や世界的な市況低迷などもあり最終年度は減益となった。

 今期は、改めて10年後の「ありたい姿」に向け、成長へのドライブを加速していく。その第一歩となる現中計では体力強化を重視する。構造改革や固定費削減を進展させ筋肉質にした上で、イノベーションやM&Aでの業容拡大を目指していく方針だ。4-6月期は計画を上回る業績となり、全カンパニーとメディカル事業の全分野で黒字を達成できた。当社の多彩な事業と、それぞれが持つ社会課題の解決に貢献する製品群の強みが、発揮できたという認識だ。ただ、コロナ禍からの回復が想定以上に遅れている状況にあり、数値目標の難易度は上がっている。ブレずに、引き続き構造改革などを推進し、計画の必達を目指していく。

 ━2月の社長交代会見では抱負として「成長へのドライブ」「イノベーション」に加え、「活力あふれるいい会社」づくりを挙げられました。

 長期ビジョンでは売上高2兆円の業容倍増を目指している。そのためには

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