【40周年突破記念・国際化特集】信越化学工業代表取締役会長  金川千尋氏

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2019年3月28日

 足元の仕事を着実に実行、将来を見据え事業の課題を考え抜く        

 ━昨年から、世界経済に不透明感が増していますが、2019年の世界情勢と化学業界の見通しは。

 変化の激しい時代であり、先行きを見通すのは難しいことです。変動する景気の中、環境の変化に適切に対応し、業績を伸ばしていくことに取り組んでいます。

金川会長画像① ━海洋プラスチックごみ問題が注目され、プラスチックへの風当たりが強くなっています。この問題をどう見ていますか。

 塩ビは窓枠やサッシなどの建築材料や、パイプなどインフラ材料に使われる硬質塩ビが需要の中心であり、使い捨てされる軟質塩ビは限られています。

 軟質塩ビの代表的な用途である食品用のラップは、日本の場合、一般のごみと一緒に焼却処理されるので、河川、海洋にプラスチックとして排出される可能性は極めて低いと認識しています。海洋プラスチック問題は、化学業界団体が中心となり取り組んでいます。

 私がかつて1998~2000年まで塩ビ工業・環境協会の会長を務めていた時に

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【40周年突破記念・国際化特集】経済産業省製造産業局素材産業課長 湯本啓市氏

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2019年3月28日

 AI加速、コネクティッド・インダストリーズ3テーマを始動

 ━2019年の世界経済の動向をどのように見ていますか。

 湯本課長 アジアや欧州で少し弱い動きが見られますが、全体としては緩やかに回復していると捉えています。ただ、1月にIMF(国際通貨基金)が世界経済の見通しを、3.7%から3.5%に下方修正しました。

 昨今のブレグジットを中心とした、欧州の景気減退への懸念が主な要因だとされていますが、米中の貿易摩擦も未だに先行きが見えない状況で、中国経済も減速傾向にあります。

 一方では、日米物品貿易協定の新しい枠組み交渉が今後開始される見通しであるなど、引き続き諸々の動向を注視していく必要があります。

 ━その中でも、中国経済の動向が気になります。

 そうですね。特に石油化学の関係では、中国経済の

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《取材こぼれ話》クリンスイ仕込みの出羽桜 「呑みすぎるほどに雑味なし」

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2019年2月28日

 原宿駅近くの神宮前交差点から裏道に入り、ゆるい坂を上る途中にクリンスイが運営する「MIZUcafe」があった。ここで「出羽桜 純米吟醸酒 Cleansui仕込み(瓶火入)」が呑める。

出羽桜
クリンスイの超軟水で醸造した出羽桜

 三菱ケミカル・クリンスイと、山形県天童市にある蔵元・出羽桜酒造のコラボでこしらえたオリジナル吟醸酒。仕込み水にクリンスイが供給する超軟水を使用している。

 ガラス張りの店内に入り、出羽桜をボトルで注文。アテは山形グルメがお勧めらしく、「山形新庄名物とりもつ煮」「山形丸魚の炙りホタルイカ」「平田牧場三元豚の豚しゃぶサラダ」の3品を頼んだ。まもなくテーブルに、白箱入りの出羽桜とグラスが3つ運ばれてきた。

 スタッフが箱の封を切り、緑色の瓶を取り出す。手際よく栓を開けグラスに注ぎ始めると、『いい香り』と同行の酒通がいう。ワインのようなフルーティーな香りがふわっと広がってきた。グラスを手に取る。無色透明。喉越しはよくスッと流れていく。ミネラルを極限まで取り去った超軟水で仕込むと、ここまで雑味がなくなるものなのか。もう一人の酒通は『どんな料理にも合いそう』といい、チーズ系を推す。熱々チーズの「ラクレットサーモン」を追加で注文した。

 

 

《取材こぼれ話》日本ゼオン 子会社での減損の主因は

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2019年2月6日

 日本ゼオンは2019年3月期第3四半期連結決算で、前年同期に続き、シンガポール子会社のS―SBR製造設備の減損を行った。

 先月31日の決算説明会の質疑応答でその理由を問われ、平川宏之常務執行役員は「(S―SBRを製造している)シンガポール工場と徳山工場からの販売数量は確実に伸びているが、当初狙っていた、

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《取材こぼれ話》三井化学 「ブリコラージュ」と創業の精神

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2019年1月30日

 三井化学は、先日開催された「ウェアラブルEXPO」への出展を機に、「ブリコラージュ」という取り組みを始めた。

 試行錯誤や創意工夫といった意味合いを持つ。その眼目は、協業者や消費者と一緒になって今ある素材やテーマをどう発展させていくかを考え、社会の真のニーズ「ヴィジョナリー」を捉えることにある。

 一方、同社は0(ゼロ)から1(イチ)を生み出し、無限の未来を創造する施策を継続中だ。デザイナーなど外部の視点を取り入れ、素材のもつ潜在的可能性を探っている。

 研究開発本部長の福田伸常務は同展示会の特別講演で、新たな取り組み「ブリコラージュ」に触れるとともに、「(創業者らは)きっと

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【ポリカーボネート特集5】三菱エンジニアリングプラスチックス

2019年1月18日

 付加価値品を成長分野に展開、汎用品は世界で拡販図る

 ポリカーボネート(PC)製品で国内トップメーカーの三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は、1994年に三菱ガス化学と三菱化成工業(現・三菱ケミカル)の合弁会社として設立された。

高意匠性材料による製品例
高意匠性材料による製品例

 両社からポリカーボネート樹脂の供給を受け、コンパウンドに加工してグローバルで販売を行っている。生産能力は国内の2カ所で計18万t/年、中国の2カ所で計14万t/年、タイで17万t/年、韓国で6万t/年の合計55万t/年になる。

 製品は「ユーピロン」「ノバレックス」「ザンター」の3ブランドで展開。「ユーピロン」は三菱ガス化学から、「ノバレックス」は三菱ケミカルから、「ザンター」は2010年にPC事業を買収したオランダのロイヤルDSMから継承した、いずれも長年の実績を持つブランドである。

 MEPのPC事業の方針は「品質の高い汎用品を、安定的に供給すること。付加価値の高いコンパウンド品を、今後の需要拡大が見込まれる、自動車や医療・ヘルスケアなどの分野への拡販を図ること」だ。

 特に自動車に関しては、安全装置や自動運転による車内空間の変化、電動化に伴うさらなる軽量化の要求などにより、樹脂の使用が増えることが見込まれる。

 これに対し、PCは

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【新春インタビュー】日本ゼオン代表取締役社長 田中公章氏

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2019年1月17日

アジアの石化市況が昨年9月以降、下落傾向にあります。

 この動きは一時的な調整局面というよりも、ダウントレンドに入ったと見ています。今後、米中貿易摩擦の影響がいろいろな形で出てくる可能性があり、上期のような好環境に戻ることはないでしょう。これまで業界に吹いていたフォローの風が止んだ状態にあり、事業環境の悪化に備え社内の引き締めを図っています。

社長日本ゼオン また、ブタジエン価格については、上期は1700ドル程度と高値で推移していましたが、下期は一転して1000ドル程度に急落しました。

 ブタジエンは天然ゴム市況などさまざまな要因の影響を受けるため、今後も乱高下すると見ており、しっかりと製品へ価格転嫁しなければいけません。

 上期の高い原料で生産した製品の在庫がなくなりつつあり、下期は挽回できると見ていますが、楽観はできません。

 ━上期の業績は増収減益となりました。

 上期の売上高は過去最高を更新しました。ただ上期後半には、原料のブタジエンが高騰し高い原価の合成ゴムを販売したことに加え、当社の主力製品である光学フィルムでも、スマートフォン(スマホ)の在庫調整の影響を受けたため、営業利益は減益となりました。この2つの要因がなければ、利益がさらに伸長したと見ています。

 下期に入って、この2つの課題解決が大きなテーマですが、合成ゴムでは、

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《取材こぼれ話》帝人フィルムソリューション 車づくりを変える技術

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2019年1月16日

 昨年12月に開催された「高機能Week2018」で、自動車業界から特に注目を集めていたブースがあった。帝人フィルムソリューションである。

 担当者によれば、国内の全乗用車メーカーと海外の有力乗用車メーカーが、それぞれ10~15人ほどの大人数で、こぢんまりしたブースを訪れたという。

 紹介していたのはたった一つ。自動車向けフィルム塗装だ。

 あらかじめフィルム塗装した自動車用鋼板を、プレス成形する革新的な技術である。これを採用すると、自動車生産プロセスから、

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【ポリカーボネート特集4】 出光興産

2019年1月11日

  独自技術生かして製品開発、高透明性などで差別化図る

  出光興産の機能化学品部では、界面法ならではの特徴を持ったポリカーボネート(PC)製品を軸に、事業を展開している。

和田課長
和田課長

 同社は1957年からPCの研究を始め、1969年に世界初の連続式溶液法(界面法)による独自製造技術を確立。千葉工場(千葉県市原市)で「タフロン」ブランドにより、商業生産を開始した。

 その後、競争力強化のため、この独自技術を台湾のフォルモサ・ケミカル&ファイバー・コーポレーション(FCFC社)にラインセンスし、FCFC社では2002年からPCの生産を始めた。

 さらに千葉工場からFCFC社への生産集約を段階的に進め、2015年に特殊グレードを集約したことで、出光のPC全グレードをFCFC社で行うことになった。

 同社では界面法を追求した製品の開発に注力しており、その一つが

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