WTI価格 需給悪化懸念で今年の最安値を記録

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2020年4月17日

OPECプラス減産合意も、先行き不透明な状況

 世界の原油相場では、WTI価格が20ドル台の前半で推移している。世界経済悪化により需要減少が予測される中、OPECプラスの協調減産合意後も不安定な動きを続けている状況だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、人とモノの流れが寸断。自動車や飛行機といった移動手段が制限されたことや、生産活動が混乱したことなどにより、原油需要の減少懸念が高まり、WTIは2月以降下落基調を強めた。さらに3月初旬には、追加減産による原油価格の安定化を目指していたOPECプラスの協議が決裂し、継続してきた協調減産も破棄された。

 これまで、需給バランスの調整役を担っていたサウジアラビアが態度を一変し、シェアを獲得するため原油の値下げと増産を発表。これを受け、市場では先安観が一気に強まり、WTIは3月下旬に一時20ドル台を割り込む事態となった。これまでシェアを拡大してきたシェールオイルも採算が取れなくなり、破産に追い込まれる企業が出てくるなど、エネルギー産業に影響が拡大。

 こうした中、事態を重く見たトランプ大統領がサウジやロシアに減産を要請したことでWTIは反転、4月上旬には25ドルを上回った。さらにOPECプラスの協議に期待が集まったが、合意された970万BDの協調減産に市場は反応しなかった。

 その要因として、各国の減産の実効性に不安があることや、原油需要の減少に対し減産幅が不足していることが挙げられる。そのため、その後のWTIも再び弱含みとなり、15日には今年の最安値となる19.87ドルを記録した。

 今後についても、先行き不透明感が増大している。中国ではコロナ感染者が減少し経済活動が戻りつつあるが、欧米などでは感染が拡大し未だに収束のめどが立っていない。世界経済がさらに不安定になる可能性もあり、原油需要へのマイナス影響が懸念される。

 なお、国際エネルギー機関(IEA)が発表した4月の月報によると、コロナショックを折り込み、2020年の原油需要を前年比930万BDの減少と予測した。単月で見ると、4月は同2900万BD減少、5月は同2600万BD減少と大きく落ち込み、6月も同1500万BD減少と低水準となる見込み。ただ、年後半には回復が加速し始め、12月には同270万BDの減少になると見込んでいる。

 

宇部興産 4月のCPL契約価格は前月比360ドル/t安

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2020年4月16日

コロナ影響で原料価格急落、歴史的な低レベルに

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、4月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比360ドル/t安の950ドル/tで決着した。1000ドル/tを割り込んだのは2001~02年に記録して以来、約18年ぶりのことで、歴史的な低レベルとなっている。その背景として、新型コロナウイルスの感染が拡大し経済活動が混乱したことに加え、原油価格に連動しベンゼン価格が急落したことが挙げられる。

 4月のベンゼンのACP(アジア契約価)は、

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アジア石化市況 ナフサ安でオレフィン下落基調

2020年4月14日

芳香族も弱含み、ベンゼンは前週比105ドル安に

 アジア地域の3月第4週の石化市況で、オレフィン・芳香族とも底値が見えない展開が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大により世界的に経済活動が低迷していることや、指標となる原油やナフサ市況が下落基調を強めていることが背景にある。

 エチレンは、前週比で下値40ドル安、上値30ドル安の510~550ドル/tでの取引となった。ただスプレッドは、

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東海カーボン カーボンブラックを5月から値上げ

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2020年4月14日

 東海カーボンは13日、カーボンブラック全品種を5月1日納入分から「6.0円/kg」値上げすると発表した。

 国際海事機関(IMO)による船舶燃料油硫黄分規制強化の影響により、従来、価格改定で使用してきた指標が使用できなくなったため、今回より原油指標を使用しての価格改定となる。同社は、安定した品質と供給を継続するため、今回の価格改定の実施を決定した。

東亞合成 アクリル製品を値上げ、10円/kg以上で実施

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2020年4月13日

 東亞合成は10日、アクリル製品を4月15日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、アクリル酸、アクリル酸エステル、特殊アクリル酸エステルで、各製品とも値上げ幅は「10円/kg以上」となっている。

 アクリル製品を取り巻く環境は、運送費などの物流費用の上昇に加え、設備保全や機器更新といった費用も増加している。同社はこれまで、生産効率や合理化によるコスト削減に努めてきたが、市場環境はより一層厳しさを増しており、事業採算が悪化している。このような状況下、適正な品質の製品を適正価格で安定供給していくために、今回の価格改定が必要だと判断した。

スポット・ナフサ価格 足元200ドル前後で推移

2020年4月9日

原油が不安定、2Qの国産ナフサは3万円程度に

 C&Fジャパン・スポットナフサ価格は、足元、200ドル前後の低水準で推移している。200ドル台となったのは2016年2月以来、約4年1カ月ぶり。仮に4月もこの状況が続けば、2Q(4-6月期)の国産ナフサ価格は3万円程度となる見通しだ。

 ナフサ価格が低迷している背景として、世界経済の悪化懸念と、原油価格の暴落が挙げられる。中国発の新型コロナウイルスの感染は日本をはじめ欧米やインドなど世界各地に拡大。人やモノの動きが停滞したことで、経済活動の混乱が継続した。各国はロックダウン(都市封鎖)といった対策を強化しており、先行き不透明感が増大している。

 一方、需要の悪化懸念から下落していた原油価格も、OPECプラスの協調減産が決裂したことで暴落。WTIは3月20日に一時20ドルを割り込む事態となった。米・露・サウジアラビアといった産油国の間で話し合いの動きが出てきているものの、協議は難航するとの見方が強い。

 こうした中、スポット・ナフサ価格も下落基調を強めている。2月から3月第1週までは

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アジア石化市況 エチレン一段安の550ドル/t

2020年4月7日

芳香族3製品も続落、コロナの影響で需給が悪化

 アジア地域の3月第3週の石化市況では、エチレンは前週比で、下値、上値とも75ドル安の550~580ドル/tでの取引となった。ただ、スポット・ナフサ価格も

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スチレンモノマー 3月は1カ月で300ドル下落

2020年4月6日

コロナ影響が拡大、需要減少とベンゼン安が要因

 合成樹脂や合成ゴムの原料であるスチレンモノマー(SM)は、アジア市況が500ドル台に急落している。原料ベンゼンとのスプレッドは一時期の100ドル台前半から200ドル前後に改善しているものの、事業環境は厳しさを増している状況だ。

 SMが急落した背景として、誘導品需要の減少やベンゼン市況の軟化が挙げられる。新型コロナウイルス感染が中国国内に拡大したことで、物や人の流れが寸断。SMの主用途であるABS樹脂やポリスチレンなどの工場が、春節明けの稼働開始が遅れる事態となった。そのため休暇前に積み増していた在庫が消化できず、需給バランスが大幅に悪化している。

 さらに原油価格の暴落に伴い原料ベンゼンの市況が急落したことも、SM市況の下押し要因となった。世界経済の減速懸念から下落していた原油価格は、3月に入りロシアを含めたOEPCプラスの協調減産が破棄されたことで暴落。それに連動し一気にナフサ安となり石化市況は弱含みの展開となった。

 ベンゼン市況は、3月第1週は

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