クラリアント 新型アンモニア合成触媒がBASFで採用

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2021年12月13日

 クラリアントは、新しいアンモニア合成触媒「AmoMax 10 Plus」が、ベルギー・アントワープのBASFのアンモニア工場に採用されたと発表した。

 業界で実績のある「AmoMax 10」をベースに、同社の最新世代となるウスタイトベースの触媒で、活性・安定性・起動速度が大幅に向上。低運転圧力(最大10㍴)・低リサイクル率(リアクター出口で最大1%強のアンモニア)で運用でき、アンモニア生産量の増加(最大3%)とエネルギー消費量・CO2排出量が削減できる。

 日産2000t規模のアンモニア工場では、触媒の一般的な寿命期間である15年間で12万5000tのCO2排出量削減が見込まれ、これは1年間で車1600台以上のCO2排出量に相当する。また、クラリアント独自の「ActiSafE」テクノロジーにより、アンモニア合成触媒活性化時の水蒸気生成とアンモニア濃度を安全で効率良く正確に測定することで、触媒の還元処理を迅速かつ安全に行える。

 同社は、新触媒がBASFに採用されたことで、さらなるメリットが実証されることに期待している。

ランクセス、アントワープに亜酸化窒素還元プラント開設

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2021年4月6日

 ランクセスはこのほど、ベルギー・アントワープにある製造拠点で亜酸化窒素(N2O)還元プラントを稼働開始しクライメイト・ニュートラル(気候中立)実現のための新たな一歩を踏み出したと発表した。年間約500tのN2Oを分解し、その気候影響は15万tのCO2に相当する。投資額は約1000万ユ―ロ。2023年操業開始予定の第2プラントで、さらにCO2 30万t相当の削減を見込む。

  N2Oは笑気ガスとして知られ、カプロラクタム製造時に副生する。人体に害はないが、環境影響はCO2の約300倍だ。新プラントでは、約1000℃でN2Oを無害な窒素と酸素に分解・中和し、次工程でアンモニアを還元剤として使い、窒素酸化物(NOx)を250~450℃で窒素と水に分解する。これらプロセスを組み合わせて、プラントの熱効率は上がった。特別に開発したセラミックス熱交換器によりN2OとNOxの分解時に発生する熱を熱酸化に使うため、ごく少ない外部エネルギーの供給でプロセスは稼働し続ける。地球規模の温暖化を2度未満に抑えるというパリ協定の目標に全力で取り組む同社にとって、アントワープの新しいN2O還元プラントは「2040年までに気候中立を達成」するための重要なプロジェクトの1つだ。

 ほかにもインドの複数の拠点ではバイオマスと太陽光エネルギーの供給を大幅に増加させ、将来的には石炭やガスの使用を廃止する。ドイツの主要生産拠点での石炭使用エネルギーも段階的に廃止する予定で、一昨年、同社は2025年までに気候保護プロジェクトに最大1億ユーロを投資すると発表した。現行の製造プロセスの多くを見直しており、工業規模での開発を行うために製造プロセスと技術革新に焦点を当てた研究を進めている。これらEU域内排出量取引制度の証明書の削減や、革新的技術によるエネルギー使用量の抑制などの気候保護への取り組みは、同時にコストの削減にも繋がるとしている。