出光興産 コロナ禍が中計に影響、収益計画を見直し

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2021年1月25日

カーボンニュートラルに貢献、中心的役割果たす

木藤俊一社長

 出光興産は、新型コロナウイルスの感染が拡大したことにより、ガソリンなど石油製品の需要が減少したことに加え、成長事業も海外市場が想定以上にダメージを受けている。木藤俊一社長は「昨年は、統合会社として中期経営計画2年目という大事な年だったが、新型コロナに振り回された1年だった」と振り返り、「収益計画については、 “出光興産 コロナ禍が中計に影響、収益計画を見直し” の続きを読む

出光興産 地域課題解決の取り組み、JST公募PJに採択

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2021年1月21日

 出光興産はこのほど、産学公で共同研究する、鹿児島県種子島地域での「資源を循環させる地域イノベーションエコシステム研究拠点」の取り組みが、科学技術振興機構(JST)が公募する「共創の場形成支援プログラム」の育成型(共創分野)プロジェクトとして採択されたと発表した。

 共同研究は、東京大学を代表機関とする複数の機関と協働で、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に基づくビジョンの実現に向け取り組むもの。産学公の共創により、バックキャスティングの手法を用いることで、複雑化する種子島の地域課題の解決を図るだけでなく、他の地域への展開を図り拠点ビジョンを実現する。

 JSTの同プログラムは、SDGsに基づく将来のあるべき社会像(拠点ビジョン)の実現に向け、大学などを中核とする産学連携を基軸に、自治体、市民など多様なステークホルダーとの共創を図り、具体的かつ実現可能な駆動目標(ターゲット)を達成する研究開発を推進。今回採択された取り組みは、活動を展開する具体的な地域の1つである鹿児島県種子島の1市2町(西之表市、中種子町、南種子町)を中心に、拠点ビジョン「理想の概念・論拠・情理に基づいたイノベーションエコシステムで地域資源が循環するシステムを開発できる産学公共創の実現」の下、参画機関が共同研究を行う予定。

 具体的な研究内容は、①地域資源の循環利用で到達できる物質・エネルギーシステムの設計②地域経済循環の可視化に基づく技術と地域システムのマッチング③最先端知に基づくビジョンと地域のCo-learning④論理・論拠・情理に基づく地域資源を活用する物質・エネルギーシステムの実証・実装、となっている。

 同社は今回の取り組みを通じ、参画機関と共創し地域課題解決に有効なソリューションの実証・展開を目指す。取り組みに当たっては、全国約6400カ所のSSネットワーク運営により蓄積した地域課題に関する知見と、地域社会に根差した事業を展開する特約販売店との連携を生かし、モビリティ分野や分散型エネルギー分野などで地域に貢献する。

資源を循環させる地域イノベーションエコシステム研究拠点
資源を循環させる地域イノベーションエコシステム研究拠点
出光興産の取り組み
出光興産の取り組み

 

出光興産 子会社SBISの従業員を承継、デジタル変革加速

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2021年1月20日

 出光興産は19日、完全子会社である昭和シェルビジネス&ITソリューションズ(SBIS)とSBISの従業員との間の雇用契約に関するすべての権利義務を、出光興産に承継させる吸収分割契約を締結すると発表した。

 SBISは、出光グループにITコンサルティング、システム開発・運用・保守・データ提供・管理といったサービスを提供している。

 今回、出光興産はSBISの従業員の雇用契約を承継し、同社の情報システム部と一体化を図ることで、働き方改革やデジタル変革への取り組みを加速させていく。

出光興産 周南市の木質バイオマス材利活用推進協議会に参画

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2021年1月19日

 出光興産はこのほど、今月15日に山口県周南市が発足した「木質バイオマス材利活用推進協議会」に協議会委員として参画すると発表した。同市は豊富な森林資源とバイオマス発電設備を併せもつ。協議会ではその特性を生かし、エネルギーの地産地消と林業振興を目的に、実証実験を通じて国産の木質バイオマス材利活用を推進する。

 市有林の一部で、早生樹を活用した木質バイオマス材生産の実証などを通じ、参加する関係企業・機関などが協力し国産材の利用拡大を検討。早生樹による短期間・低コストのバイオマス生産に加え、森林と消費地の近接立地を生かした運搬費低減が期待でき、また、早生樹への転換により森林の循環利用と林業の振興にも寄与する。さらに、実証実験を踏まえ、早生樹による木質バイオマス材生産を市内他地域へ拡大することを目指すほか、国産の木質バイオマス利活用の方法についても協議していく。

 同社は、より低炭素なエネルギー供給を目指し、徳山事業所(同市)では旧製油所跡地を利用したバイオマス発電所の建設を進めている。周南コンビナートについても今後バイオマス発電所が新設されるほか、既存の発電設備や石炭ボイラーなど、県内にとどまらず国内のバイオマス材の需要も今後もますます高まる見通し。同社および徳山事業所は、今後も周南市とともに、再生可能エネルギーの活用とエネルギーの地産地消モデル確立を推進していく。

木質バイオマス生産 対象市有林の位置
木質バイオマス生産 対象市有林の位置
早生樹による木質バイオマス生産
早生樹による木質バイオマス生産

出光興産 ベトナムで太陽光発電を導入、環境省の補助事業に

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2021年1月18日

 出光興産はこのほど、海外での再生可能エネルギーの普及を目的にベトナムのバイオマス発電用ペレット工場で実施する「ペレット工場への2MW屋根置き太陽光発電システムの導入」事業が、環境省の「令和2年度二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」に採択されたと発表した。同プロジェクトによるCO2排出削減量は年間1024tを見込む。なお、同プロジェクトはベトナム政府と日本政府の協力の下で実施され、2022年上期の完工を予定している。

 今回採択された事業は、ベトナムのHATIECO社が運営する「バイオマス発電用ペレット工場」の屋根に、HATIECOの親会社であるタイのTTCLと共同で、2MWの太陽光発電システムを設置し、発電した電力を工場所有者であるHATIECOへ販売するもの。

 環境省の「令和2年度二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」は、途上国で優れた脱炭素技術などを活用して温室効果ガスの排出削減事業を行い、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、日本の削減目標の達成にも活用するもの。

 ベトナムは安定した経済成長過程にあり、今後さらなる電力需要拡大に伴い再生可能エネルギーの活用が推進されている。出光興産は同事業を通じて、企業の脱炭素化へのニーズに対応し、東南アジア地域でのクリーンエネルギーの普及と脱炭素社会の実現に貢献する。

《化学企業トップ年頭所感》出光興産 木藤俊一社長

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2021年1月8日

 今年は創業110周年と経営統合3年目を迎える。多様な個性が一体となり、2050年に向けて新たに踏み出す1年にしたい。

 昨年はコロナの猛威による未曾有の危機への対応に明け暮れた。エネルギー需要の落ち込みや自動車、ディスプレイ需要の減少など、ほぼ全ての事業が影響を受けた。その中でエネルギー・素材を安定供給しライフラインを守るため、製造・物流・販売すべてで万全を尽くしサプライチェーンを維持した。

 一方、リモートワークは本社・支店を中心に一気に移行できた。働きがい・生産性・創造性を高めるべく環境整備を継続する。

 収益基盤事業では新SSブランドを今年4月から展開し、利便性の向上とネットワーク機能で地域の移動と暮らしを支える。製造関連もENEOS知多製造所関連の譲受など、近隣製油所の連携や石化との統合で付加価値向上と効率化を目指す。高効率ナフサ分解炉の新設は、構造改革に向けた効率化や省エネルギー化推進の1つだ。石炭事業では、石炭混焼可能なバイオマスの植生試験と木質ペレット化試験を開始した。

 成長事業では潤滑油製造工場と有機EL材料工場を稼働し、SPS製造装置も来年の完工を目指す。固体電解質の小型量産設備の建設など、蓄電池材料事業を次世代コア事業にする。次世代事業では再生可能エネルギーをEVにワイヤレス充電するMaaS事業の実証実験など、事業の創出を目指す。

 さらなる発展のための重点課題は「競争力強化に向けた構造改革」で、早期のコスト削減で競争力を強化する。目先の収支改善だけでなくコスト構造、事業ポートフォリオの変革を進め、組織・人員体制に加え根回しや調整に時間を要する企業文化・風土にもメスを入れ、デジタルを活用してビジネスを変革させる。

 そして「カーボンニュートラルへの取り組み」だ。脱炭素の潮流は当社への逆風に見えるが、我々のCO2に関する多くの知見とインフラを生かし、環境対策を事業活動に統合し競争力を強化し、成長していく好機にしたい。コロナ禍のような大きな環境変化に対しても、将来にわたりサステナブルな企業であり続けるために、当社の人の力を結集し、新たな「希望」につながる1年にしていく。

 

出光興産 出光ライオンコンポジットを連結子会社化へ

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2021年1月6日

 出光興産はこのほど、持分法適用会社である出光ライオンコンポジット(ILC)の合弁契約締結先であるライオンが保有する全株式を譲り受け、合弁契約を解消すると発表した。なお、合弁解消日は4月1日を予定している。

 ILCは1979年に出光興産とライオンとの合弁会社「カルプ工業」として設立。難燃性や耐熱性、高剛性などの機能をもつプラスチック複合材料専門メーカーとして、幅広い産業分野に数多くの新素材を提供してきた。

 今回、出光興産は、事業ポートフォリオでの高機能材事業拡大を企図したエンジニアリングプラスチック分野の中期的戦略などに鑑み、ILCを連結子会社化することが両社の企業価値向上に資するものと判断し、ライオンと株式譲渡契約を締結した。出光興産は合弁解消後も、ライオングループとプラスチック原料の提供などを通じて連携していく考えだ。

 

出光興産 シェルルブリカンツジャパンの株式譲渡を完了

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2021年1月6日

 出光興産は5日、予定通り昨年12月30日付で、同社の完全子会社であるシェルルブリカンツジャパン(SLJ)全株式の、シェル・オーバーシーズ・ホールディングスへの譲渡手続きが完了したと発表した。

 出光興産は2019年4月に昭和シェルと統合し、潤滑油では出光ブランドとSLJが手掛けるシェルブランドの両方を手掛けていた。こうした中、出光興産は競合するブランド事業を独立させるため、昨年8月に、SLJの株式をシェル・オーバーシーズ・ホールディングスに譲渡する契約を締結していた。

 今後、出光興産は出光ブランドに経営資源を集中し、グローバルサプライヤーとして事業拡大を目指す。

出光興産 ポリカーボネート樹脂を100円/kg以上値上げ

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2020年12月17日

 出光興産は16日、ポリカーボネート樹脂「TARFLON」「TARFLON NEO」を今月21日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「100円/kg以上」。

 ポリカーボネート(PC)のアジア市況は、昨今の中国を中心としたアジア圏の需要回復に伴い 今年半ばをボトムに価格上昇を続けている。また、主原料であるビスフェノールAも需給のひっ迫に伴い急激に価格上昇が進んでおり、大幅なコスト上昇が見込まれている。

 同社は、厳しい経済環境下、コストダウンに取り組んでいるが、こうしたコストの高騰は自助努力により吸収できる水準を超えるものとなっており、安定生産・安定供給を図るためには価格改定をせざるを得ないと判断した。なお、想定した市況環境が大きく変動する場合は修正もあるとしている。

 

 

 

出光興産 スノーレ油田、追加開発プロジェクトで生産を開始

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2020年12月16日

 出光興産は15日、スノーレ油田(ノルウェー領北海)の追加開発プロジェクトとして新たに掘削した坑井からの原油生産を今月12日から開始したと発表した。

 同油田は、子会社である出光スノーレ石油開発(出光興産50.5%、大阪ガスサミットリソーシズ49.5%)が、ノルウェー現地法人出光ペトロリアムノルゲを通じ権益を保有している。スノーレ油田では1992年の操業以来、約14億バレルの原油が生産されている。今回のプロジェクトにより、同油田の可採埋蔵量は約2億バレル追加となり、総可採埋蔵量は約20億バレルとなると見られる。

 今回生産を開始した追加開発プロジェクトは、スノーレ油田の可採埋蔵量増加を目的に海底生産設備を追加し、新たに24本の坑井を掘削するもの。2017年にノルウェー政府に提出した修正開発計画では2021年の生産開始を計画していたが、順調に作業が進捗したことから前倒しで生産を開始した。なお、同油田は、2022年後半の運転開始を目指し建設作業を進める洋上風力発電設備から電力供給を受ける予定。これまでガスタービン発電から得ていた電力の35%程度を、再生可能エネルギーである風力発電に置換できる見込みだ。

スノーレ油田
スノーレ油田