【化学企業 入社式訓示③】帝人 鈴木純社長

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2020年4月6日

 私は37年前にバイオテクノロジーの研究者として入社した。当時はまさか社長になるとは思っていなかったが、会社は様々な仕事の機会を与えてくれた。その多くは門外漢だったが、好奇心を持って、常に明るく前向きに取り組んだことが今の自分につながっていると実感している。

 皆さんにも、変化を糧に大きく成長すべく、失敗を恐れず、情熱を持って仕事にチャレンジすることを期待している。

 会社は大きな変化・進化の真っ只中にある。各自の職場で大いに力を発揮し、帝人グループをより素晴らしい、より力強い、社会で存在感のある会社に変えていってほしい。

 皆さんに期待を込めて3点申し上げる。第1に、社内外のコミュニケーションを大事にしてもらいたい。現代はダイバーシティ&インクルージョンの時代だ。お客様や上司・先輩・同僚など、社内外の様々な価値観を持つ人たちときちんとコミュニケーションし、お互いに多様性を受け入れ、自分の考えを発信し合うことで、新たな考えや発想を生み出していく。1足す1を3にも4にもする、そんな考え方や仕事の進め方が求められている。

 第2に、仕事は、明るく・楽しく・真面目に・一生懸命に取り組んでいただきたい。皆さんには大きな可能性があり、どんな仕事にも必ずやりがいがある。仕事の価値は取り組む姿勢で大きく変わる。まずは上司や先輩の指導を素直に受け入れ、乾いた砂にしみこむ水のように知識やスキルを吸収して自分のものにし、3年でその道のプロになることを目指してほしい。

 第3に、何事にも挑戦し続けてもらいたい。今は新たな価値創造への挑戦が求められている。しかし、仕事は1回の挑戦で成功できるほど甘いものではなく、成功は最も忍耐強い人にもたらされる。1度や2度の失敗で諦めず、最後までやり抜く姿勢を持ってもらいたい。会社は大きな成長と活躍の場を用意している。

 皆さんは会社の歯車の1つではなく、1人1人がエンジンだ。今、皆さんが抱いている意欲や情熱、志に加え、「会社を動かし、さらなる飛躍を実現するのは、他の誰でもなく自分自身なのだ」という当事者意識と主体性を持ち続け、自身が誇りに思える会社生活を築いてもらいたい。

 

帝人 熱可塑性炭素繊維複合材がパナソニック製ビデオに採用

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2020年3月23日

 帝人は19日、熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)製品である「Sereebo(セリーボ)」が、パナソニックのデジタル4Kビデオカメラ新製品「HC‐X2000」と「HC‐X1500」に採用されたと発表した。

「HC‐X2000」
「HC‐X2000」

 両新製品とも、テレビ放映向けなどプロフェッショナルな現場での映像撮影も可能な「4K60p・10bit」に対応したビデオカメラであり、「HC‐X2000」については、従来の機種と比較し約40%の小型化、約15%の軽量化と、連続撮影時間約4時間35分を実現し、ビデオカメラとしての機動性も持っている。

 一方、「Sereebo」は、製造タクトタイムを大幅に短縮したことで、電気製品や自動車などの部品の量産を可能にした革新的なCFRTP製品。その中でも、今回採用されたのは、帝人のポリカーボネート樹脂「パンライト」をマトリックスとした射出成形向けのもので、ハンドルユニットおよびトップカバー部分に使用されている。

 従来、カメラの筐体やボディの軽量化と強度を両立させるために、チョップドファイバーと呼ばれる炭素繊維が使用されるが、これは繊維長が短いことにより強度特性の担保が課題。

 それに対して「Sereebo」は、帝人独自の樹脂組成技術により、軽量化と高い強度特性の両立のみならず、優れた難燃性も実現する。また、独自の樹脂加工技術により、表面に炭素繊維が浮き出ることがなく、表面外観性にも優れている。こうした特長がパナソニックに高く評価され、共同で成形品の開発を重ねた結果、今回の採用に至った。

 帝人は、精密機器・電気製品など、量産性や強度、軽量化が求められる用途に向けて「Sereebo」の展開を強力に推進し、複合成形材料のリーディングカンパニーとして地位を確立していく考えだ。

帝人 業界越え湖池屋とコラボ、キャンペーン応募は2万超

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2020年3月6日

 帝人はこのほど、総合スナックメーカーの湖池屋と連携し、ウェブ上で「湖池屋×テイジン DAKE JA NAI スコーンキャンペーン」を展開した。

 湖池屋がスナック菓子「スコーン」のさらなるブランド力強化を目指し、素材にこだわり無性に食べたくなる味わいを追求した、「スコーン やみつきバーベキュー」など3新製品の発売日に合わせ、2月17~24日にツイッターを通じたキャンペーンを実施。

 帝人は、帝人フロンティアとアース製薬が共同開発した、繊維に虫を寄せつけない防虫素材「スコーロン」を使用したアウトドアウエアをプレゼント商品として提供した。

 なぜ、異業種の両社がコラボすることになったのか。湖池屋によれば、同社の公式ツイッターアカウント・コイケヤ公式(@koikeya_cp)より、新製品の改善点をできるだけ詳細に伝えたいとの思いから、「素材だけじゃない!」「パッケージだけじゃない!」「カリッとした食感だけじゃない!」と商品紹介をしていたところ、マテリアルとヘルスケアを2本柱に事業展開する帝人の公式ツイッターアカウント・DAKE JA NAI テイジン(@dakejanai_tj)から反応があったという。

 その後、両社がツイッターを介してコミュニケーションを取り合う中で、「スコーン」と「スコーロン」の言葉の響きが類似しているだけでなく、「スコーン」の新製品フレーバーの1つになっている〝バーベキュー〟の発想から、アウトドアに最適な帝人の防虫素材「スコーロン」と湖池屋の「スコーン」がつながった。

 業界を超越したコラボによる8日間のキャンペーンに、2万件を超える応募があった。抽選の上、5名の当選者には湖池屋の「スコーン」新製品(3種類×各1箱=12袋入り)と、帝人の「スコーロン」を使用しティムコが展開するウエア「Foxfire(フォックスファイヤー)」がプレゼントされる。

 湖池屋の担当者によれば、過去にはトヨタ自動車とのコラボも行ったとのこと。新規顧客の獲得に向けた業界を超えた取り組みが、今後も注目されそうだ。

コンバーティングテクノロジー総合展 機能性材料が集結

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2020年2月7日

三菱ケミカルのブース
三菱ケミカルのブース

 フィルムやシート、紙などの技術と材料、装置が一堂に会する総合展示会「コンバーティングテクノロジー総合展2020」が、先月29~31日に東京ビッグサイトで開催された。その中の構成展「新機能性材料展」と「JFlex」から、化学メーカー4社の展示を紹介する。

 三菱ケミカルはエポキシ樹脂の新しい応用として、開発品の高分子エポキシフィルムと伸縮性エポキシフィルムを中心に出展した。いずれも高熱性・高絶縁性などエポキシ樹脂固有の特徴を備えつつ、表面処理不要で様々なインクを塗布・印刷でき、無色透明で低位相差といった優れた光学特性も持っている。さらに、それぞれ高い可撓性と伸縮性があることから、ウエアラブルデバイスやセンサーなどとして活用が見込まれており、そうした製品例を展示していた。

 三井化学は機能紙研究会のブースで、ポリオレフィンを噴射生成した多分岐構造の繊維「SWP」を紹介。他素材と組み合わせることで、新たな機能を発現させることができる。最も分かりやすい例は

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帝人の4-12月期 ヘルスケア堅調で営業利益は前期並み

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2020年2月6日

 帝人は5日、2019年度第3四半期(4-12月期)連結決算を発表した。売上高は前年同期比2%減の6475億円、営業利益同0.2%増の482億円、経常利益8%減の474億円、純利益26%減の302億円。

 決算会見で園部芳久取締役専務執行役員は「ポリカーボネート樹脂の市況低迷や、主力医薬品で欧米後発品の影響があったが、アラミド繊維や国内ヘルスケア事業、IT時牛が好調を維持し利益は前期並みとなった」と総括した。

 セグメント別にみるとマテリアル領域は売上高3%減の4815億円、営業利益前期比並みの172億円。欧州や中国における自動車需要減等の経済環境悪化の中、高機能材料分野は比較的堅調に推移し、前年水準の収益を維持した。

 ヘルスケア領域は売上高1%減の1192億円、営業利益7%減の291億円。国内における「フェブリク」や在宅医療は好調だが、欧米での同医薬品が後発品影響を受けた。

 その他は売上高14%増の467億円、営業利益45%増の56億円。IT事業では、電子コミック配信サービス及び病院・企業向けITサービスが好調に推移した。通期業績予想については前回発表を据え置いている。

帝人 新中計「ALWAYS EVOLVING」を発表

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2020年2月6日

最終年度数値目標、EBITDAで1500億円

新中計の説明を行う鈴木社長
新中計の説明を行う鈴木社長

 帝人は5日、新中期経営計画「ALWAYS EVOLVING」(2020~22年度)を発表。中計最終年度の計数目標としてROE10%以上、ROIC8%以上、EBITDA1500億円(マテリアル800億円、ヘルスケア450億円、その他250億円)を目指していく方針だ。

 説明会で鈴木純社長は「持続可能な社会の実現に向けて『3つのソリューション』(環境価値、安心・安全・防災、少子高齢化・健康志向)を提供することで、『未来の社会を支える会社』になることを目指す」と語った。

 そして「現中計は次世代重点分野を見定めた3年間だった。新中計では、2030年や50年を見据え、当社グループが

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帝人 EVカーレース「フォーミュラE」参戦チーム支援

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2020年1月31日

 帝人グループはこのほど、電気自動車(EV)のフォーミュラカーレース「ABB FIAフォーミュラE選手権」(フォーミュラE)に参戦しているレーシングチーム「エンビジョン・ヴァージン・レーシング・フォーミュラEチーム」(EVR)を支援すると発表した。2月15日に開催されるメキシコ大会から公式にサポートを開始する。

 「フォーミュラE」は、国際自動車連盟(FIA)が、環境問題に関する啓蒙やEVの普及促進を目指して2014年から主催しており、昨年11月に開幕した今シーズンで6シーズン目を迎えた。低騒音で排気ガスを出さないEVによるレースであることから、世界の大都市を中心に各国の市街地で開催されている。

 今回、支援を決めた英国に本拠地を置くレーシングチームEVRは、「フォーミュラE」の創設初戦から参戦。「地球温暖化に挑むレース」をチームのミッションとして掲げ、モビリティの持続可能性を追求しつつ、継続的に優れた成績を収めている。

 帝人グループは、EVRへの支援や協力、他の協賛企業との連携などが、次世代の自動車に必要とされる軽量・高強度でデザイン性に優れた部品の開発につながる技術や知見を得る好機と捉え、この機会を通じて関連業界でのテイジンブランドの認知度向上を図っていく。

 今後、車体向けの軽量で高強度の素材や、ドライバーの快適性向上に寄与する素材・製品の開発や提供などに取り組むことで、新たなビジネスの可能性を模索していく考えだ。

 鈴木純社長CEOは、「帝人グループは、地球温暖化への意識啓発を図る手段として、電気自動車によるカーレースに参戦を続けるEVRを支援する。サポートを通じて将来のEVに求められる技術やノウハウを蓄積することにより、環境規制の強化に対応できる車体軽量化の実現に向けたソリューション提案力を強化していく」とコメントしている。

帝人 欧州に複合成形材料テクニカルセンターを設立

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2020年1月29日

企画から評価まで、自動車メーカーに一括提案

 帝人はドイツ・ブッパタール市のテイジン・カーボン・ヨーロッパ社の敷地内に、テクニカルセンター「テイジン・オートモーティブ・センター・ヨーロッパ(TACE)」を2月に設立する。欧州での自動車向け複合成形材料のデザイン・設計やプロトタイピングなどの機能を担う。

中石複合成形材料事業本部長
中石複合成形材料事業本部長

 28日に開催した記者会見で、中石昭夫・複合成形材料事業本部長は、環境負荷低減を目的に自動車のEV化が求められるなど、近未来のモビリティ像として「CASE」が示される中、TACEの設立により、同社の既存拠点とともに「CASE時代に呼応した顧客ニーズの深耕体制を欧州で確立する」との考えを示した。

 TACEではプロトタイピング/テクニカルセンターとして、デザイン・設計・試作・評価を行い、一括して自動車メーカーに提案する。また、将来的には欧州地域の技術・市場動向などの調査や、マーケティング機能も担う。さらに、

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帝人 腸内フローラ中心にパイプラインを拡充

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2020年1月22日

機能性食品素材で、「イヌリア」の可能性紹介

 帝人は機能性食品素材事業で、腸内フローラ分野を中心にパイプラインの拡充を図っている。その1つがチコリ由来の天然イヌリンを使った発酵性食物繊維「イヌリア」。このほど開催した「帝人×メタジェン共同研究成果発表会」で、天然イヌリンの腸内細菌叢に及ぼす影響に関する研究結果を紹介した。

 最初に機能性食品素材事業推進班営業グループの廣川雅一リーダーが、イヌリンの可能性について説明した。廣川リーダーによると、水溶性食物繊維の

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帝人 プロバイオティクス素材販売、デンマーク社と販売代理店契約

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2020年1月15日

 帝人はこのほど、デンマークのクリスチャン・ハンセン社と、日本での健康食品用途・育児用調製粉乳用途へのプロバイオティクス原料の販売代理店契約を締結したと発表した。同社は世界的なバイオサイエンス企業であり、プロバイオティクスのリーディングサプライヤー。これにより、帝人はこれまで展開してきたプレバイオティクス素材に加え、プロバイオティクス素材の販売を開始し、機能性食品素材事業のさらなる強化を図る。

 プロバイオティクスとは、適正量を摂取した宿主に有用な作用を示す生菌体のこと。一方、プレバイオティクスは、大腸内の特定の細菌の増殖と活性を選択的に変化させることで、宿主に有利な影響を与え、宿主の健康を改善する難消化性食品成分である。

 帝人はヘルスケア事業の発展戦略の1つとして、機能性食品素材事業を掲げ、腸内環境を整えることで「未病」「予防」に貢献するプレバイオティクスに着目し、2016年からスーパー大麦「バーリーマックス」、2018年から水溶性食物繊維「イヌリア」の素材開発・販売を行っている。機能性食品素材事業の拡大を図る同社では、これらのプレバイオティクス素材と相性が良い、プロバイオティクス素材をラインアップに加えることが必要と考え、調査を進めていた。

 一方、クリスチャン・ハンセン社は2013年から日本で、一般食品以外に向けた機能性乳酸菌などの事業を展開しているが、顧客サポート体制のさらなる強化と、事業拡大を図ることができるパートナーを探していた。

 今回、両社のニーズが合致したことから、契約締結に至った。販売対象となる製品は、エビデンスが豊富な自然由来のビフィズス菌「BB‐12」や乳酸菌製剤「UREX」など、6種のプロバイオティクス関連製品。両社の強固な協力関係の下、帝人はクリスチャン・ハンセン社が培ってきたノウハウの共有や技術支援を得ながら、マーケティング活動を展開する。

 今後、帝人の機能性食品素材事業は、市場規模1兆5千億円と言われる健康食品市場のメーカー各社に向け素材提案を行う。また、育児用調製粉乳への採用も目指す。さらに、プレバイオティクとプロバイオティクスのそれぞれで、素材開発や製品ラインアップの拡充を進め、機能性食品素材事業をヘルスケア事業領域の将来のコアビジネスとして育成していく。