帝人 複合成形材料事業の中国展開を強化、新工場建設へ

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2019年1月15日

 帝人は11日、帝人グループの米コンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP)の中国合弁であるCSPヴィクトール社(中国・唐山市)が、同市に続き、常州市の武進国際ハイテク工業区内に、第2の工場を新設すると発表した。

 CSPは軽量複合材料製品の開発・生産・販売を手掛けている。常州市は長江デルタ地帯にあり、GMやフォルクスワーゲン、ランドローバーといった欧米の自動車メーカーだけでなく、CATL、江鈴汽車、上海汽車集団、吉利汽車、奇瑞汽車、北京汽車(常州)といった中国の有力自動車メーカーが集積した上海近郊に位置する。

 CSPヴィクトール社は、中国の鉄道向け部品とモジュールメーカーであるヴィクトール社とCSPの合弁で2014年に設立され、15年から唐山市で自動車向けコンポジット製品と、その中間材料であるGF‐SMCを製造している。GF‐SMCとは、熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させ、シート状にした成形材料のこと。

 第2工場の新設により、中国国内で急速な伸びが期待されている電気自動車向けのバッテリーボックスや、自動車業界で「クラスA」と称される美麗な外観を特徴とした外板部品と、ピックアップトラック向け部品などを含む多様な製品を中国市場へ積極的に投入していく。

 帝人グループは中期経営計画で「自動車向け複合材料事業の展開」を発展戦略の1つとして掲げており、今後も複合化を強みとした技術開発にいっそう注力し、車体軽量化のソリューションプロバイダーとしてグローバルに事業を展開していく方針だ。

 

帝人 ポルトガルの自動車向け複合材料成形メーカーを買収

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2018年8月23日

 帝人は22日、欧州での複合成形材料事業の拡大の一環として、ポルトガルの自動車向け複合材料成形メーカーである、イナパル・プラスティコ社(イナパル社)の全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。

 帝人は昨年1月に北米最大の自動車向け複合材料メーカーの、コンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP社)を買収した。CSP社にはフランスに研究開発機能を持つCSPヨーロッパ社があるが、欧州でGF‐SMC(熱硬化性樹脂をガラス繊維に含侵させシート状にした成形材料)の研究開発から製造までの一貫体制を確立するため、CSPヨーロッパ社に製造ラインを建設することを決定した。

 ただ、「GF‐SMCは中間材料であり、成形しないと具体的な部品にはならないことから、サプライチェーンを完結するため、イナパル社を買収することにした」と、同日記者会見を行った中石昭夫複合成形材料事業本部長は説明した。

中石本部長

 イナパル社は1980年代から自動車メーカーやトラックメーカーに、GF‐SMC製部品を提供しているティア1メーカー。自動車業界で

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