BASF 糖脂質バイオサーファクタントで2社と提携

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2021年3月24日

 BASFはこのほど、アライド・カーボン・ソリューションズ(東京都新宿区、ACS社)との戦略的提携とHoliferm社(イギリス)との戦略的技術協力を締結したと発表した。

 持続可能性、生分解性の成分や活性物質に対する消費者のニーズが高まる中、バイオサーファクタント製品市場での世界的なリーディングポジションを拡大するために連携する。ACS社とは、BASFを単一の筆頭株主とする株式取得も含む戦略的提携だ。

 すでに発酵で作る界面活性糖脂質「ソホロ脂質」を共同開発し、昨年「BioToLife」としてアジア市場に投入した。有害な微生物の過剰増殖を抑制し、皮膚、頭皮、口腔ケア製品で常在菌のバランスを調整して優れた洗浄効果を発揮するユニークな特性をもつが、さらに目標の性能を持つソホロ脂質をベースに、幅広い製品の開発に焦点を当て、独占的技術協力と商業契約、製品開発で提携する。

 もう1つのHoliferm社とは、パーソナルケア、ホームケアと工業用製品に応用可能な新規糖脂質開発に向け、持続可能な非化石資源の発酵由来成分の開発・製造に特化した独占契約を締結した。Holiferm社のユニークな生産技術とプロセスのノウハウと、BASFの業界での主導的な地位と知識を組み合わせて、ソホロ脂質以外の新規糖脂質の開発を目指す。

 BASFはすでに界面活性剤の技術革新を行い、生産能力をもつが、バイオベースの製品を追加して製品ポートフォリオを拡大するために、同社の強みに加えて技術に根ざしたパートナーとの協業の機会を常に探っている。

BASFとシーメンス カーボンマネジメント分野で協力

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2021年3月19日

 BASFと独シーメンス・エナジーはこのほど、温室効果ガス排出量削減に向けた低酸素技術の商業的導入を目的とする戦略的パートナーシップを結んだと発表した。BASFは、2018年以来取り組むカーボンマネジメントの一環で温室効果ガス排出量のさらなる削減を追求し、今後競争力のある価格の再生可能電力を大量に必要とする。

 両社は、BASFの野心的な気候目標達成の支援に焦点を当て、戦略的パートナーシップの覚書に署名。世界最大級の化学品製造拠点であるBASFのルートヴィッヒスハーフェン工場で、モジュールでの容量拡張が可能な出力50MWの水素製造用PEM(プロトン交換膜)電解槽の建設と、生産プラントの廃熱からプロセス蒸気を生成する50MWの高温サーマルヒートポンプの設置を含む複数のパイロットプロジェクトを検討中だ。

 また、シーメンス・エナジーのデジタル製品とCO2最適化製品を使用し、同工場の電力網の近代化も査定し、PEM電解プラントの効率向上のためのシステムや触媒の共同開発、風力発電での協力の可能性も調査している。

 BASFは、これらの技術を大規模に利用するための適切な規制条件と対象を絞った支援が必要で、商業規模のプロジェクトを通じ、新たな低炭素技術をいち早く開発・導入する考え。また自社の技術知識とシーメンス・エナジーの革新的製品とサービスポートフォリオを組み合わせ、化学品製造でのCO2排出量削減の主導的役割の拡大を目指す。

 シーメンス・エナジーは、パイロットプロジェクトの経験を新規技術やコンセプトの実装に活用し、プロセス産業でのエネルギー転換で積極的な役割を果たしていく考えだ。

 CO2低排出・不排出の発電と発熱、送電と電力貯蔵、CO2排出量削減、産業プロセスのエネルギー消費量削減、持続可能な水素経済の形成、といった戦略的目標の達成に向けた重要な一歩となる。今後、商業的な実現可能性が確認されたパイロットプロジェクトをできる限り早期に調査し、必要な投資を確実に定量化し、一般的な枠組みの範囲内で実施することを目指す。

BASFの2020年業績 減収減益も来期は増収増益に

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2021年3月18日

 BASFはこのほど、2020年通期(1-12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比微減の591億ユーロ、特別項目控除前EBITDAは同11%減の74億ユーロ、特別項目控除前営業利益は同23%減の36億ユーロだった。

 売上高は、販売価格上昇とポートフォリオ変更のプラス効果を為替と販売量減少が相殺し減収となった。利益は、インダストリアル・ソリューション事業は前年同水準の営業利益を達成したが、ケミカル事業とマテリアル事業は川上事業からの貢献が大幅に減少し減益となった。中でもサーフェステクノロジー事業は、自動車産業の需要減が利益を圧迫する結果となっている。ただ第4四半期で見ると、全ての地域、ほぼ全ての事業セグメントで販売量が増加した。特にグレーターチャイナ(中国大陸・台湾・香港)は2桁の伸びを見せ、一部の汎用品の利益率も大幅に向上している。

 一方、カーボンニュートラルの取り組みも開示した。温室効果ガス排出量はエネルギー効率向上やプロセス最適化などの対策と生産減によりマイナスとなったが、昨年ソルベー社から買収したポリアミド事業の統合で相殺され、CO2換算で前年比3.5%増加した。

 サステナビリティ貢献製品は、2025年までに売上高220億ユーロを目指す計画だが、サーフェステクノロジーとアグロソリューション事業の売上増で、対前年比11%増の167億ユーロとなった。またサステナビリティ分野では、中期的に水電解に代わる高エネルギー効率の水素生産手段として、メタン熱分解反応器を使用したパイロットプラントを始動している。さらにサーキュラー・エコノミープログラムの一環として、ケミカルリサイクル原料を使う「Ccycled」製品の商業生産を開始しており、今年は生産量をさらに増やす予定だ。

 2021年の業績予想ついては、売上高610~640億ユーロ、特別項目控除前営業利益は41~50億ユーロを見込む。前提条件として、自動車産業を軸に世界経済は4.3%増、世界の化学品生産も4.4%増を想定した。なお、今後の設備投資については、2021~25年に229億ユーロを計画しており、アジア太平洋地域に41%、欧州に39%を実施する。今年度は、総額36億ユーロの投資を予定している。

 

DIC BASF顔料事業買収に伴う特別損失を計上

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2021年2月22日

 DICは19日、BASFとの顔料事業買収に伴い、DICの米国子会社の同事業の売却を決定し特別損失(事業整理損)を計上したと発表した。

 DICは、ドイツ・BASFが保有する顔料事業である「BASF Colors & Effects社」の取得についてBASFと売買契約を締結し、今年度第1四半期中のクロージングにむけて作業を進めている。ただ、今回の買収により顔料分野においてグローバルで一定のシェアになるため、独占禁止法上の問題の是正措置として、DICの米国子会社サン・ケミカルのブッシーパーク工場(サウスカロライナ州)で生産する高級顔料事業を売却する方針を決定した。

 ブッシーパーク工場は自動車塗料向けなどの顔料などを生産しているが、BASF Colors & Effects社が保有する顔料事業の取得により高級顔料は大きく拡充される見込みであるため事業戦略上の影響は軽微と見られる。

 DICは売却対象資産の処分に関連して発生する損失として総額88億円を2020年度業績に特別損失(事業整理損)として計上した。

BASF プラスチック添加剤価格を最大10%値上げ

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2021年2月19日

 BASFは先月28日からプラスチック添加剤の製品価格を世界的に最大10%値上げした。原材料と物流コストの増加によるものとしている。なお、有効な契約がある場合は、その内容が優先される。

 プラスチック添加剤には各種ポリマーや成形品、フィルム、繊維、シート、押出成形品などの用途での加工安定性、耐熱性、耐光性を向上する安定剤などがある。

BASF 韓国ケアジェン社と合成ペプチド独占供給契約

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2021年2月15日

 BASFはこのほど、4つの合成ペプチドについてCaregen社(ケアジェン:韓国)とグローバルな独占供給契約を締結したと発表した。BASFはアンチエイジング効果、色素沈着防止効果をもちアトピー肌向けとニキビ肌向けの機能をもつ4つの合成ペプチドを今年中に発売する予定だ。

 多くの消費者が化粧品に特定の機能性を望む「パーソナライゼーション」のトレンドに乗り、ダーマコスメティックの分野は世界的に、特にアジアで堅調に成長している。これらの合成ペプチドを有効成分として配合することで、消費者は有効性と安全性が証明された化粧品を選択できる。

 ペプチドは生理活性物質として様々な分野で利用される。BASFは化粧品用途での効果が期待できる有望な合成ペプチドを選択でき、パーソナルケアソリューション・ポートフォリオの有効成分や他の化粧品成分を補完する技術になるとしている。ケアジェン社の高い技術的・商業的競争力をもつ機能性ペプチドと、BASFがグローバルな化粧品市場に提供するソリューションと成分の専門知識に基づく契約により、両社は長期的な協力関係を築くことができる。

 ケアジェン社は、現在進行中の機能性健康食品と医薬品の開発により、グローバルな顧客に認知される主要なペプチドプラットフォームカンパニーになることを目指している。

 

BASF 大容量・短時間充電LⅠB負極用バインダー

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2021年1月26日

 BASFはこのほど、リチウムイオン電池(LIB)の大容量化と充電時間短縮を実現する負極用バインダーの新製品「Licity(リシティ)」シリーズを開発したと発表した。顧客の必要要件・用途に応じて黒鉛やシリコン系負極などに適したバインダーを選択できる。電極の膨張を抑制することで大容量化し、充放電サイクル数の増加、充電時間の短縮が可能。低温環境下での性能を高め、集電体との密着性に優れるとしている。幅広い活物質との高い適合性をもち、顧客ニーズに合わせたカスタマイズも行う。

 e-モビリティは気候とエネルギー問題に対する最も有望な解決策の1つだ。2019年の電気自動車(EV)の世界販売台数は約210万台で、中国はその過半数を占める。中国政府の公共利用向けグリーンカー政策で、自動車OEMとバッテリー企業のLIB技術の強化が進む。

 OEMは中国、日本、韓国市場での競争に向け、アジア、欧州、米国で新しい巨大工場に大規模投資を行っている。世界をリードする電池メーカーの多くはアジア太平洋地域に拠点をもつが、BASFは世界最先端の製造設備で、高い技術力とアプリケーションノウハウに基づく高品質な現地製品を提供する。また、世界的規模で生産・供給体制を強化し、顧客の製造拠点に近い場所で一貫して高品質製品を提供し、アジアから顧客の生産拠点の拡大を支援することもできる。

 一方、「リシティ」バインダーは水性カルボキシル化スチレン・ブタジエン共重合体で、VOC含有量は非常に少ない。バイオマスバランス・アプローチを適用するとBASFの製造プロセスで使われたバイオマスが「リシティ」に割り当てられ、カーボンフットプリントはさらに低減し、バイオマス由来の認定も可能となる。

 BASFは経済目標と環境的責任、社会的責任を一致させる取り組みを行っており、近いうちにこの市場での主要プレーヤーになることを目指している。

BASF タイにASEAN向け技術開発センターを開設

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2021年1月21日

 BASFはこのほど、タイ・バンプーの既存のポリウレタン(PU)システムハウスに隣接して「ASEANテクニカル・ディベロップメント・センター」を開設した。最先端のプレポリマーリアクター技術で硬化剤(B剤)を生産する。硬化剤は製品開発効率を上げ、PU素材や溶剤をより早く市場へ投入するために重要だ。

 このリアクター技術で生産能力が向上し、すべてのグレードで最も厳しい顧客ニーズにも対応でき、PU製品のカスタマイズも可能だ。技術開発を促進し、中国、韓国、ドイツのBASF技術サポートネットワークを強化し補完する。

 同センターでは、より高度な試験やソフトウェア機能など、新しいサービスもアップグレードした。顧客をサポートし、主要産業やアプリケーションで、ASEANの成長を支援する。同社は、ASEANの自動車、コンシューマー、建設およびインダストリアル市場の需要拡大に対応するため、PUシステムハウスの生産能力を増強し、総面積2700㎡のシステムハウスに撹拌槽やリアクター、貯蔵用タンクを追加してきた。

 ASEANの自動車市場は、差別化製品と新たなアプリケーションで生産台数ベースで成長を続けている。タイとインドネシアは東南アジア最大の自動車産業で、ベトナムは世界最大のフットウェア輸出国の1つであり、多くのメーカーが製造拠点を東南アジアに移転するのに伴い、産業の成長が期待されている。

 同センターは、PUシステムハウスの拡充とともに、より信頼性の高い供給、技術的な専門知識と革新力で、ASEAN地域に貢献していく考えだ。

BASF 循環型経済の新プログラムを発表、解決策提示

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2021年1月14日

 BASFはこのほど、第1回デジタルリサーチプレスカンファレンスで新しい循環型経済プログラムを発表した。2030年までに関連するソリューションの売上高を倍増させ、170億ユーロを目指す。「循環型原料」「材料の新しい循環」「新しいビジネスモデル」の3つの分野に注力。「廃棄物の減少」「製品の再利用」「資源の回収」を目的に、2025年に年間25万tの化石原料をリサイクル・廃棄物ベースの原材料へ置き換える。

 会長兼CTOのM・ブルーダーミュラー氏は「循環型経済に向けたソリューションを提供できる企業は決定的な競争力をもつ。道は厳しく多大な努力が必要だが、コミットメントと創造性をもって取り組み、革新的な強さを見せられる」と述べている。

 カンファレンスでは材料リサイクル(MR)、ケミカルリサイクル(CR)、再生可能資源の例を発表した。「バッテリーのリサイクル」では、2030年には150万t以上のバッテリーと、各材料と前駆体の製造工程廃棄物の処理が必要になる。含有される希少金属は化学的に回収でき、採掘に比べてCO2排出量を25%以上削減できるが、低収率・高エネルギー消費の上、大量の塩廃棄物を発生するため、新プロセスを開発中だ。

 「MR」でリサイクルされるのは、年間約2.5億tのプラ廃棄物の約20%だ。廃プラを破砕・溶融して再資源・製品化するが、繰り返し使用・加工すると品質が劣化する。また、互いに相溶しないプラスチックを混合すると品質が低下するため、相溶化剤など品質の安定・改善のための添加剤を開発している。「CR」では熱化学プロセスで熱分解油に変換し、新製品の原料にする。汚れたプラ廃棄物でもリサイクルでき、従来品と同品質の製品ができる。

 同社は2018年に「ChemCycling」プロジェクトを立ち上げ、プラ廃棄物組成によらず高純度の熱分解油を生成する触媒の開発を進め、第一世代の触媒が工場で使用されている。

 「再生可能な原材料」の例は、植物の未利用部分から化粧品の有効成分を抽出する「ランブータンプログラム」だ。ライチの近縁種ランブータンの葉の水性抽出物がヒト皮膚遺伝子を活性化し、コラーゲン産生を促進することを発見。果皮や種に含まれる有効成分には肌の潤いを高め、毛根を活性化する効果もある。ベトナムの現地パートナーと共に社会的・環境的に責任が取れるサプライチェーンを構築し、消費者だけでなく労働者や地域環境にも利益貢献している。内容の詳細と、同社の循環型経済への取り組みは、ウェブで公開中だ。

BASF 改質PBTの干渉電波吸収でレーダー精度向上

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2020年12月23日

 BASFはこのほど、車両のレーダーセンサーの精度を高める改質ポリブチレンテレフタレート(PBT)「Ultradur(ウルトラデュアー) RX」の販売を開始したと発表した。自動運転の発展にともないセンサーの使用も増加するが、電波干渉の問題が増している。センサーを適切に機能させるためには、こうしたノイズを吸収し最小限に抑えることが重要だ。

 新開発の「Ultradur RX」シリーズは76~81GHzの干渉電波を吸収するよう設計され、ハウジング内の電子機器を保護し、受信信号をより良い形で処理することで安全性が向上する。誘電特性を最適化し、センサー部品の要求基準を満たしており、レーダーセンサーのハウジングカバーやプリント基板背面材などの用途に適する。また、水跳ねや油、塩類などに対する耐性が高く、センサーハウジングの保護に優れ、金属ハウジングを代替することで車両の軽量化と効率化に貢献するとしている。