BASF デジタル農業製品に新機能、高収益に貢献

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2020年3月13日

 BASFはこのほど、デジタル農業製品「ザルビオ・フィールド・マネージャー」に新機能を導入した。圃場固有の肥料投与のタイミングと分量の管理、緩衝地帯が自動的に統合された散布マップ、農機無線接続などで、全世界の生産者がモバイル端末で利用できる。生産者とアドバイザーが直接連携できる機能も追加された。

 また、作物ごとの詳細な生育ステージや、病害虫の圃場固有のリスクステータスに関するモバイルアラートなど、圃場固有のリアルタイム情報も含まれている。なお、このリスクステータスは、25年間にわたり市場でテストされたリスクモデルに基づいている。

 「ザルビオ・フィールド・マネージャー」を使う生産者は、高い収益を得ることができる。例えば、2017/2018年に、「ザルビオ・フィールド・マネージャー」の推奨に基づき麦畑を病害から保護した欧州の生産者は、3回の殺菌剤散布で標準的な保護方法を使った農家よりも、一ha当たり平均32ユーロ多く利益を得ることができた。

 さらに、同社は今年、ドイツで「ザルビオ・ヘルシー・フィールド」をはじめとする最新製品も市場に投入し、その後さらに多くの国で展開する予定。「ザルビオ・ヘルシー・フィールド」を使用することで、顧客は圃場内ゾーンごとの病害管理のためのフルサービスを、作物の健康保証とともに受けることができる。

BASF 独に電池材料の新拠点、EV向け正極材を製造

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2020年2月25日

シュヴァルツハイデ工場
シュヴァルツハイデ工場

 BASFはこのほど、ドイツ・シュヴァルツハイデに電池材料の新たな生産拠点を設けることを発表した。欧州の電気自動車(EV)バリューチェーンを支援するための多段階投資計画の一環。

 最新鋭の工場では正極材を製造し、年間約40万台のEVに供給できる規模の初期生産能力を持つ。革新的な正極材により電池の性能を向上させ、環境に優しいe‐モビリティの成功を促進する。シュヴァルツハイデ工場の増設可能な設計とインフラにより、迅速な生産能力の向上が可能になり、欧州のEV市場で高まる顧客の需要に応えることができる。

 同工場では、すでに発表しているフィンランドのハルヤヴァルタの工場で製造した前駆体を使う。両工場の操業開始は再来年を予定している。フィンランドとドイツでの投資により、同社は現在の主要市場であるアジア・米国・欧州地域で現地生産能力を持つ、初の正極材サプライヤーとなる。

 ベースメタル、特にニッケルやコバルトの確保、前駆体の製造、正極材の製造を同一域内で行えるようになり、信頼性と持続性のある、欧州をベースとしたサプライチェーンを持つリーディングサプライヤーとなる。

 また、シュヴァルツハイデの拠点では、エネルギー効率の高いガスと蒸気タービン発電プラントを使用しており、現在、環境効率をさらに高めるために近代化を進めている。電池材料の工場が稼働するまでの間に、再生可能エネルギーとの統合も予定している。

 また、ハルヤヴァルタ工場では、水力や風力、バイオマス発電などの再生可能エネルギー資源を使う。こうした有利なエネルギーミックスにより、CO2フットプリントが非常に低い正極材の提供が可能になる。

 両工場への投資は、欧州の電池生産バリューチェーンに向けた欧州委員会の協議事項に対する同社の支援を強化するもので、EU国家援助規制に基づき、昨年12月9日に欧州委員会によって承認された「欧州共通利益重要プロジェクト」の一環である。

BASF、イタリアの酸化防止剤工場を能増、デボトルで20%

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2020年2月17日

 BASFはこのほど、イタリアのポンテッキオ・マルコーニサイトの酸化防止剤「イルガノックス1520L」の生産能力を、20%拡大する計画を発表した。オペレーションのボトルネックの解消により実施するもので、来年の第1四半期に稼働する予定。

 同社はプラスチック添加剤の世界的なリーディングサプライヤーであり、同製品は酸化防止剤の主要製品ポートフォリオの1つ。生産能力の拡大により、同社は高まる市場需要に対応し、世界中の顧客により良いサービスを提供することを目指す。

 「イルガノックス1520L」は溶液重合や乳化重合、熱可塑性エラストマー、プラスチック、接着剤、シーラント、オイル、潤滑剤といった、幅広い用途に有効な酸化防止剤。単独、少量、あるいは補助安定剤なしで使用され、加工時や長期の熱老化安定性の両方に寄与する、他に類を見ない特長がある。

 必要に応じて、同製品を二次酸化防止剤やベンゾフラノン、光安定剤、機能安定剤など、他の添加剤と併用することもできる。

BASF ポリアミド強化、ソルベイからの買収が完了

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2020年2月13日

 BASFはこのほど、ソルベイのポリアミド(PA66)事業の買収を、1月31日付で完了したと発表した。これにより、BASFのポリアミドのポートフォリオに、市場での認知が高い「テクニール」などの製品が追加され、事業がさらに強化される。

 また、自動運転やe‐モビリティなどの分野で、より優れたエンジニアリングプラスチックスソリューションによって、顧客を支援することが可能になる。さらに、アジア・北米・南米の成長市場へのアクセスも強化される。

 主要原料であるアジポニトリル(ADN)からの一貫生産により、BASFはポリアミド66のバリューチェーン全体を強化し、供給信頼性を向上することができる。同社が取得したポリアミド事業の購入価格は、現金と負債を含めない状態で 13億ユーロ。同事業の2018年の売上高は約10億ユーロだった。同事業はパフォーマンスマテリアルズとモノマー事業本部に統合される。

 今回の取引には、ドイツ・フランス・中国・インド・韓国・ブラジル・メキシコの8つの生産拠点のほか、アジア・北米・南米の研究開発拠点と技術サポート拠点が含まれる。フランスの2つの合弁会社も含まれ、ソルベイがインビスタと共同で、ADNとヘキサメチレンジアミン(HMD)を生産する合弁事業ブタシミーの50%のシェア、BASFとドーモ・ケミカルスが共同でアジピン酸を生産する、新しい合弁事業アルサシミーの51%のシェアをBASFが取得する。

 買収完了に伴い、ソルベイの社員約700人がBASFに移る。なお、フランスの合弁事業アルサシミーには約650人、合弁事業ブタシミーには約400人が在籍している。

 BASFは2017年9月に、関連する競争当局の承認を条件に、ソルベイのグローバルでのポリアミド事業を買収する契約を締結した。昨年1月18日、欧州委員会は一定の条件の下で、ポリアミド事業の買収を承認。この条件により、当初の取引対象の一部である、欧州のソルベイの生産工場とエンジニアリングプラスチック分野のイノベーション・コンピテンシーを、第3者に売却する必要性が生じた。

 その後、ドイツのドーモ・ケミカルスが欧州委員会から買い手として承認され、ソルベイとドーモ・ケミカルスの取引が1月31日に完了した。

BASF シンガポールに新拠点、作物保護製品を生産

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2020年2月6日

 BASFはアジア太平洋地域での農業ソリューションビジネスのための新しい地域生産拠点をシンガポールに立ち上げた。2021年第3四半期に完成予定で、6つの異なる製剤技術を扱うように設計されている。

 同社の特許取得済みの作物保護製品を、成長著しいアジア太平洋地域の生産者に供給する計画。本格稼働時には年間700万ℓ相当の生産能力を持ち、これにより2000万haの圃場をカバーできる。

 また、同施設で25人以上の従業員を雇用する。アジア太平洋地域の米や果物、野菜といった主要作物の生産者が、より持続可能な方法で害虫を駆除しながら、収穫高を高めることができる技術革新に取り組む。

 これらには、同社の新しい有効成分である農業用殺虫剤「Inscalis(インスカリス)」と殺菌剤「Revysol(レヴィソル)」をベースにした作物保護製品が含まれており、持続可能性を踏まえ、有効な方法で害虫や病害をコントロールできるようになる。これら2つの有効成分を含む製品と、研究開発パイプラインから間もなく発売されるいくつかの製品は、同拠点で生産される。

 新生産拠点をシンガポールとした理由について、同社では既存のインフラを活用することで、比較的早く生産に着手できることと、アジア太平洋地域の多くの市場と自由貿易協定を締結するなど、世界トップクラスの物流拠点としての地位を築いていることを挙げている。

BASF ボッシュとデジタル農業での協力拡大

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2020年1月31日

プロジェクトセンター設立、共同開発体制を強化

 BASFの「xarvio(ザルビオ)」デジタルファーミングソリューションと自動車機器メーカーのボッシュは、農業分野でのデジタルソリューションの共同開発体制を強化する。両社はこのほど、 共同研究開発を同じ拠点で行うためプロジェクトセンターを設立した。

 2016年から両社は除草剤の使用量を大幅に削減する、高精度の除草剤散布技術であるスマートスプレーを共同開発しており、2021年の市場投入を予定している。「ザルビオ」は生産者が最も効率的かつ持続可能な方法で作物を生産することができる、作物モデルプラットフォームに基づいたデジタル製品。各圃場(ほじょう)の状況に応じた推奨情報を提供する。

 ボッシュと 「ザルビオ」によるスマートスプレーのコンセプトは、雑草を防除する現場で除草剤を正確に散布することに焦点を当てている。スマートスプレーは雑草と作物を識別し、標的とする雑草に除草剤を散布することができるスマートシステム。散布機が圃場内を走行する過程で、搭載カメラが通過したすべてのエリアの植生を撮影する。

 スマートスプレーの管理システムはセンサー信号をオンラインで分析し、作物と雑草を識別。システムが噴射器を制御し、必要に応じて除草剤を散布する。雑草のない場所には除草剤は散布されず、スキャン・識別・散布の一連の流れは、わずか数ミリ秒で完了し、単一の処理で実行される。

 ボッシュは協同研究開発で、カメラセンサー技術、画像処理とパターン認識、制御装置、システム接続性に重点を置いている。現場での日常的な使用では、スマートスプレー技術を備えた散布機は「ザルビオ」の「FIELD MANAGER(フィールド・マネージャー)」と接続し、様々なパラメーターを用いて、それぞれの作物がどの農薬を、どの程度必要とするかを適切に判断する。

 「フィールド・マネージャー」は生産者が農作業に関連する様々な意思決定を行うことを支援するデジタルソリューション。圃場の活用を最適化し、より効率的で環境に優しい栽培を実現することを目的としている。生産者はいつでも圃場の状況を確認し、各区画で推奨される情報を取得し、それぞれの圃場で推奨される可変散布マップをダウンロードすることができる。

 欧州・南米・北米での試作品による初期の実地試験では、非常に良好な結果を得ており、ボッシュの担当者は「市場投入に向けた次のステップの1つは、より正確に除草剤を散布するために散布器の解像度を最適化すること」と述べている。

 

BASF PPSUで新製品、射出成形の流動性を向上

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2020年1月24日

 BASFは低粘度グレードである「ウルトラゾーンP」の製品ラインアップを拡充している。

 「ウルトラゾーンP2010」は新しいポリフェニルスルホン(PPSU)で、「ウルトラゾーンP」の優れた機械特性を維持しつつ、射出成形での流動性を向上した。これにより、外食産業や航空機内での使用に適した洗練されたデザインの食器や耐熱容器など、より大きく複雑な形状の部品を製造することが可能になった。

 さらに、低い射出圧力と温度で充填できるため、原材料を加工する際のエネルギー消費量と部品重量を減らすことができる。「ウルトラゾーンP2010」ナチュラル(透明色)を、現在グローバルで販売している。

 新素材は高い耐薬品性と134℃までの過熱蒸気滅菌への耐性、耐火性、既存の「ウルトラゾーンP3010」が持つ優れた衝撃耐性と安定性をも兼ね備えている。ノッチ付き衝撃強度は、他の非晶質構造を持つ耐熱素材に比べ約10倍で、高温でも耐性を発揮するため、洗浄と消毒を繰り返してもほとんど影響がない。

 透明高耐熱プラスチックは、EUと米国で食品の接触に対する適合性が認められている。最適な用途の1つが外食産業や航空機用設備。容器や鍋は調理だけでなく、食品の保存や保温にも使用できる。

 ホテルやレストランでは、滅菌と洗浄剤に対する高い耐性が求められ、航空機内では耐火性が特に重要となる。このため、火災時に熱や有害物質の放出が少ない難燃性の特殊プラスチックは、食器だけではなく、座席や照明器具、通気孔、頭上の荷物棚などにも理想的だ。

 「ウルトラゾーン」はポリエーテルスルホン「ウルトラゾーンE」、ポリスルホン「ウルトラゾーンS」、ポリフェニルスルホン「ウルトラゾーンP」を含む、BASFのスルホン系樹脂製品群の登録商標。これらの高性能素材は、電子機器・自動車・航空宇宙産業にとどまらず、ろ過用メンブレンや、温水や食品と接する部品にも使われている。

 「ウルトラゾーン」ブランドは優れた特性により、熱硬化性樹脂・金属・セラミックの代替として利用されている。

BASF 新フォームグレード展開、VOC排出を抑制

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2020年1月20日

吸音・断熱フォーム「バソテクトUF+」
新グレードの吸音・断熱フォーム「バソテクトUF+」

 BASFはメラミン樹脂発泡体「バソテクト」の製品ラインアップを拡充している。

 グローバルに展開している新グレード「バソテクトUF+」は、従来の「バソテクトUF」に比べ、揮発性有機化合物(VOC)の排出量がさらに改善されたことで、新たな用途への可能性が見込まれている。

 非常に軽量で柔軟性を備えたフォームであることから、鉄道車両の断熱だけでなく、建物の空調機器にも最適で、設備の騒音も効果的に低減する。従来品と同様の特性を保持しており、高弾性・低熱伝導率で、密度はわずか7kg/㎥と非常に低く、加工中に鉱物繊維が飛散することはない。

 高い柔軟性により、細い隙間だけでなく、天井や壁といった湾曲面にもフィットする。米国の「ASTM C1410」規格を含む、最高の防火安全要件も満たしている。BASFの発泡体は寸法維持性があり、非常に低密度で、難燃性に優れているため、列車や地下鉄、路面電車の吸音と絶縁にも適している。

 新グレードは輸送分野で起こりうる最高レベルの防火規格(EN45545 HL3)に準拠しており、様々な鉄道・鉄道車両カテゴリーで使用可能だ。

 「バソテクト」はメラミン樹脂を原材料とするオープンセルフォームで、独自の様々な特性がある。耐火性の素材であることから、優れた防火性能を備えており、難燃剤を添加する必要がない。最大240℃の環境で使用でき、広範囲の温度域で安定した特性を保持する。

 また、オープンセルの気泡構造により、軽量で吸音性と断熱性に優れているほか、低温柔軟性も実現。自動車・航空宇宙・建築からコンシューマー製品まで、多くの産業で使われている。

BASF 子会社が新コーポレートブランド

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2020年1月15日

広範なソリューション提供、3Dプリントで

 BASFのグループ会社BASF3Dプリンティング・ソリューションズ(B3DPS)は、新たなコーポレートブランド「Forward AM」を導入した。「Forward」は未来志向の最先端素材・技術を、「AM」は付加製造(Additive Manufacturing)を表す。B3DPSは新ブランドの下、初期の製品アイデアから連続生産に至るまで、バリューチェーン全体にわたり、エンド・ツー・エンドの材料とサービス・ソリューションを提供していく。

 新ブランドは粉末床溶融結合、高度なプラスチックと金属フィラメント、最新のフォトポリマーなど、3Dプリント産業市場で最も広範な材料ポートフォリオを持っている。同社の包括的な付加製造サービスのポートフォリオには、最初のデザインコンセプトから、造形・仕上げを含むシミュレーション、スキャン・テストまで、バーチャルエンジニアリングサービスの全域が含まれる。

 さらに今年第1四半期からは、高度なフレキシブルコーティングがポートフォリオに加わる。このコーティングはジェット・フュージョン3Dプリンター用にHP社と共同開発した「ウルトラシントTPU01」のように、柔軟性のある素材に特に適している。この新しいコーティングは特殊な用途で使用でき、新ブランドの下、黒・白・メタリックシルバー・透明色を提供していく。

 また、新ブランドでは「ウルトラフューズTPU95A」「ウルトラフューズABS ESD」「ウルトラフューズPEI9085」のテストマーケティングを皮切りに、「ウルトラフューズ」フィラメントのポートフォリオを大幅に拡大する予定。今月からサンプルの提供を始め、第1四半期末から提供を増やす。

 さらに、フットウェア業界では製作に3Dプリント技術を活用するようになっており、新ブランドのチームは、パートナーとともにこの分野に集中的に取り組んでいく方針だ。

 

BASF 建設化学品事業をローン・スターに譲渡

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2020年1月14日

 BASFはこのほど、世界的なプライベート・エクイティ・ファームであるローン・スターの関連会社と、BASFの建設化学品事業の譲渡譲受契約を締結した。買収価格は現金・負債がゼロの状態で31億7000万ユーロ。取引は関連する競争当局の承認を条件として、今年第34半期に完了する予定だ。

 BASFの建設化学品事業は7000人以上の従業員を擁し、60カ国以上に生産拠点と販売拠点を展開しており、一昨年の売上高は約25億ユーロだった。今回の契約締結により、BASFグループの財務報告に即時の影響が生じることになる。

 建設化学品事業の売上高・利益は、遡及的に昨年1月1日以降のBASFグループの売上高、利息・税金・償却控除前利益EBITDAと、特別項目控除前EBITに含まれなくなり、過年度の数値は調整される。一昨年の調整後のBASFグループの売上高は602億ユーロ、EBITDAは89億7000万ユーロ、特別項目控除前営業利益は62億8100万ユーロとなる。

 事業譲渡が完了するまでは、当該事業からの利益は、BASFグループの税引後利益のうちの「非継続事業からの税引後利益」として区分表示される。ローン・スターのロナルド・クインティン欧州プレジデントは「BASFの建設化学品事業のエキスパートがもつ、業界に認められた知識や能力を高く評価しており、ともに成長志向の事業展開を進めていきたいと考えている」と述べている。