JSR 米国の新工場で最先端半導体向け機能性洗浄剤を増強

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2019年7月9日

 JSRは8日、米国連結子会社であるJSR Micro,Inc.の最先端半導体向け機能性洗浄剤の製造能力増強のため、米国オレゴン州に新規工場の建設を開始したと発表した。投資金額は約100億円で、2020年の稼働開始を予定している。

 近年、最先端の半導体製造プロセスの複雑化に伴い機能性洗浄剤の重要性が高まり、その需要も増加している。同社は、先進的な機能性洗浄剤による半導体材料事業のポートフォリオ拡大と、顧客満足度の向上という観点から、米国オレゴン州に建設用地を取得し、新規工場を建設する。

 これにより現地生産体制および品質保証体制を拡充し、高品質な製品を提供する。また、最先端半導体材料製造の更なる拡張スペースを有しており、北米製造拠点として位置付けていく。

 JSRグループは、今後も革新的かつ高品質な価値ある製品やサービス、技術を提供し、デジタルソリューション事業の拡大を進めていく考えだ。

JSR 5G高速伝送用絶縁材料を開発、販売を開始

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2019年7月2日

 JSRは1日、第5世代移動通信システム(5G)用の低誘電率、低誘電正接絶縁材料を開発し、販売を開始したと発表した。

 5Gで利用される高周波数領域では、信号の伝送損失を抑える低誘電率、低誘電正接のプリント基板材料が求められている。同社は独自の合成技術を駆使して、低誘電率、低誘電正接を特長とした高周波プリ ント基板向け絶縁材料を開発した。

 同材料はスマートフォンなどで用いられるフレキシブル銅張積層板(FCCL)のベースフィルムと、低粗化銅箔への高い密着力を持ち、高温多湿下での使用でも優れた電気特性を維持する。銅箔は伝送損失低減のために表面の平滑性が求められる一方、絶縁膜との十分な密着性確保のためには表面にある程度の粗さも求められる。

 従来、表面積を広げ、立体構造によるアンカー効果を持つ粗化処理(表面を粗くする処理)をしないと、十分な密着力が得られない場合もあったが、同社の材料は低粗化(比較的粗くない)銅箔でも高い密着力を示す。

 また、同材料は熱硬化性材料で硬化前の流動性が高く、高周波プリント基板配線の埋め込み性に優れ、一般的な設備が使用できる200℃以下の加工が可能だ。プリント基板の上下の配線層の接続に必要な穴空け加工性や、めっきとの密着性にも優れている。

 5Gは現状と比較して100倍の伝送速度、1000倍の大容量化を実現する、携帯電話などに使用される通信技術。2020年に国内での運用開始が予定されており、ニーズも高まってくることが予想される。

 なお、17~19日にかけて東京ビッグサイト青海展示棟で開催される5G/IoT通信展で、同材料を使ったLow Loss TPE(Thermosetting Polyether)FCCLを湖北奥馬電子科技と共同出展する。

 

JSR 米・3Dプリンティング会社への追加投資実施

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2019年6月27日

 JSRは26日、3Dプリンティング分野で革新的な技術をもつ米国のカーボン社(カリフォルニア州レッドウッドシティ)に対して優先株の増資を引き受け、1500万米ドル(約16億円)を追加出資したと発表した。

 カーボン社は、世界的にも先進的なデジタルマニュファクチャリング・プラットフォームを提供し、製品イノベーションの加速化を推進している。

 同社のDLS(Digital Light Synthesis)は、液状樹脂から製品を成形し、優れた表面仕上げと機械的特性・強度が等方的な部品製造を実現する画期的な技術だ。

 このDLS技術と広範なプログラマブル樹脂によって、モノづくり企業はマスカスタマイゼーション、オンデマンド在庫、これまで不可能だった製品設計などの新たなビジネスチャンスを切り開くことが可能になる。また、DLSを搭載したカーボン社のプラットフォームを用いることで、最終製品の数量規模を問わない製造が行える。

 JSRこれまで、カーボン社の革新的な技術とビジネスモデルに着目して計3000万米ドルを出資し、日本とアジアでの事業化を進めてきた。今回の追加出資により、カーボン社とのパートナーシップを強化するとともに、日本での事業展開をさらに加速していく。

 

JSR 役員人事(7月1日)

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2019年6月19日

[JSR・役員人事](7月1日)▽JSR Display Technology(Shanghai)Co.,Ltd.董事長、上席執行役員、中国事業統括担当、JSR(Shanghai) Co.,Ltd.董事長渡邉毅。

 

JSR 慶大からPSC治療に関する研究成果の独占的実施権を取得

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2019年6月12日

 JSRは11日、肝移植以外に有効な治療法が少ない難治性自己免疫性疾患である原発性硬化性胆管炎(PSC)の治療、診断に関わる研究成果の独占的実施権を慶應義塾大学から取得したと発表した。

 また、バクテリオファージ(細菌に感染するウィルスの総称)を用いた細菌感染症治療薬の開発を進めている、イスラエルの創薬ベンチャーのバイオムX社に対し、同研究成果のうちファージセラピーへの応用に限定した独占的再実施許諾を行った。

 慶應義塾大学医学部消化器内科(金井隆典教授)の研究グループは、腸内細菌叢の乱れに乗じて、通常は口腔などに存在するクレブシエラ菌などが腸管内に定着し、腸管バリアを破壊して腸管の外にあるリンパ節に移行することで、肝臓内のTh17細胞と呼ばれる免疫細胞の過剰な活性化を引き起こし、PSCの発症に関与する可能性があることを明らかにした。

 その成果は、1月14日にネイチャー・マイクロバイオロジー誌に掲載され、腸内細菌を標的としたPSCに対する新たな治療薬や診断薬の開発につながることが期待される。

 一方、慶應義塾大学からの独占的実施権取得に基づくバイオムX社への独占的再実施権許諾は、慢性炎症性腸疾患の治療、診断に関わる研究成果(昨年1月30日)に続き、2件目となる。

 JSRは、JSR・慶應義塾大学医学化学イノベーションセンター (JKiC)での取り組みを通じて、腸内細菌叢の恒常性維持に関わる技術と診断薬の開発を進めていく。

 また、バイオムX社では、PSCの発症に関与していると考えられるクレブシエラ菌を標的とするファージセラピーの開発を進めていく。

 ファージセラピーは、標的とする細菌のみを殺傷できるという特徴がある。抗生物質のように腸内細菌叢の攪乱を起こさないため、抗生物質耐性菌による院内感染などが社会問題化する中、抗生物質に代わる細菌感染治療法として再び注目されてきている。

 JSRグループは、オープンイノベーションにより革新的な材料や製品の開発に取り組んでいく。

 

 

JSR 人事(6月18日)

2019年5月22日

[JSR・人事](6月18日)▽フェロー、JSR・慶應義塾大学医学化学イノベーションセンター副センター長塩田淳▽ライフサイエンス事業部バイオプロセス部長、フェロー、JSRライフサイエンス社長野村英昭▽JSRトレーディング社長、フェロー坂本慎治▽日本カラリング社長武田英樹▽退任(JSRトレーディング社長)大見和敏▽同(日本カラリング社長)吉田泰浩▽解兼デジタルソリューション事業企画部長猪俣徹也▽安全統括部長中島陽荘▽解兼四日市工場設備検査部長加藤昌彦▽デジタルソリューション事業企画部長藤谷智浩▽解兼四日市研究センター精密電子研究所リソグラフィー材料開発室長、同センター同研究所長島基之▽同センター同研究所同室長川上峰規▽四日市工場設備検査部長、同工場設備管理部長兼同工場設備統括室長山田雅英(7月1日)▽プロフェッショナル、イーテック社長石川理▽同、JSRトレーディング社長坂本慎治。

 

JSR 中計最終年度の営業益は445億円を計画

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2019年5月21日

 JSRはこのほど、3カ年中期経営計画「JSR 20i9」(2017~2019年度)の、2年目の進捗状況と今後の施策について経営方針説明会を開催した。

 最終年度となる今年度は、売上収益5080億円、営業利益445億円、EBITDには695億円を掲げる。小柴満信社長は現中計について、「この期間の目標は、しっかりと事業変革を進め、特に

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JSR 人事(6月1日)

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2019年5月15日

[JSR・人事](6月1日)▽エラストマー事業部長付、プロフェッショナル若林卓(6月18日)▽人材開発、ダイバーシティ推進担当、取締役専務執行役員、生産・技術、品質保証、原料機材調達、生産物流、環境安全担当、日本ブチル社長川崎弘一▽CEO室担当、同室長、常務執行役員、経営企画(グループ企業統括含む)、デジタルソリューション事業企画、事業創出担当、経営企画部長 兼JSR Micro (Changshu)Co.,Ltd.董事長井上勝也▽取締役宮坂学▽常務執行役員、デジタルソリューション事業統括担当須原忠浩▽エラストマー事業管理部長、上席執行役員、エラストマー事業副担当、エラストマー副事業部長兼ジェイエスアール クレイトン エラストマー副社長兼JSR Elastomer Europe GmbH代表取締役山脇一公▽上席執行役員、エラストミックス社長兼日密科偲橡膠(佛山)有限公司董事長 兼JSRグループ企業年金基金理事長阿部一至▽JSR North America Holdings.Inc.副社長、執行役員、ライフサイエンス事業企画部長原弘一▽ライフサイエンス事業担当、ライフサイエンス事業部長兼JSR Life Sciences,LLC社長、同役員ティムローリー▽執行役員、ディスプレイソリューション事業部長脇山恵介▽同役員、新事業創出支援部長澁谷市子▽同役員、研究開発副担当(副CTO)、研究開発部長木村徹▽プロフェッショナル、JSR MOL Synthetic Rubber Ltd.社長長友崇敏▽同、錦湖ポリケム代表理事副社長杉本健▽同、ライフサイエンス事業担当役員付、医学生物学研究所取締役兼JSRライフサイエンスベンチャーキャピタル合同会社職務執行者神谷紀一郎▽プロフェッショナル、JSR Micro Taiwan Co.,Ltd.董事長根本宏明(6月30日)▽退任(プロフェッショナル)若林卓。

 

JSR LCD用新規配向膜を開発、低温焼成が可能に

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2019年5月14日

 JSRは13日、液晶ディスプレイ(LCD)の基幹材料である配向膜で、LCD製造での低温焼成を可能にするグレードを新規に開発し、販売を開始したと発表した。

 従来のLCD用配向膜は、ポリイミドやその前駆体が主な原料ポリマーだが、同配向膜の生産にはN‐メチルピロリドン(NMP)といった、高沸点・高極性の溶媒が必要だ。

 また、LCDを長時間駆動させる高い信頼性を実現するために、配向膜には化学的に安定した構造が求められ、顧客の生産ラインでは、200℃以上の高温焼成が必要となる。

 今回開発した原料は、化学的に安定した構造である有機多環化合物で構成されているため、同原料を使用した新規配向膜でのLCD生産プロセスで、低温焼成が可能になる。

 さらに、NMPではなく一般的な有機溶剤を用いても、溶解度が高く、良好な基板塗布性を実現することができる。

 同配向膜は、すでに一部顧客製造ラインでLCD生産適用可能との評価を得ており、150~200℃の低焼成温度で実用化できることが実証されたことで、今後、販売を拡大していく。

 次世代技術となる8K放送の普及に向けては、高精細・高輝度を実現する新たなLCDが必要で、今回開発した新規配向膜は、コスト・輝度・精細度で高性能なLCDの実現に寄与する。

 また、今回開発した原料ポリマーは、配向膜にとどまらず、層間絶縁膜やカラーフィルター用材料でも低温焼成実現に寄与するため、新規材料のプラットフォーム原料となる。

 今後、さまざまな新規材料を取り揃えて、それらを組み合わせることにより、LCDの高性能化を提案していくことで、LCD材料のさらなる高付加価値化も進めていく。

 なお、今回の新規配向膜と原料ポリマー開発では、同社が積極的に推進するデジタリゼーションに対応したデータ解析やシミュレーションを活用することにより、従来、顧客の生産ラインでの試作を繰り返さなければ発見できなかった課題を未然に解決することにより、研究開発のスピードアップにもつなげている。

 低温焼成を実現することで、LCDの製造工程で、電力消費が減少し、環境負荷低減に貢献することも期待される。