エレファンテック EIZOの曲面モニターにFPCが採用

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2020年12月9日

 プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発やサービス提供を行うエレファンテックはこのほど、同社の片面フレキシブル基板(FPC)「P-Flex」が、EIZOのウルトラワイド曲面モニター「FlexScan EV3895」の操作スイッチ部に量産採用されたと発表した。同モニターは先進的な湾曲形状のモニターで、静電操作スイッチ部も特徴的な湾曲形状仕様になっている。エレファンテックの「P-Flex」がもつ曲面にフィットするフレキシブル性と、その製法上の量産コストや開発コストの負担の少なさが採用の決め手となった。

EIZOの『FlexScan EV3895』。静電操作スイッチ部にエレファンテックの『P-Flex』を採用した
EIZOの「FlexScan EV3895」。静電操作スイッチ部にエレファンテックの「P-Flex」を採用した

 「P-Flex」は、エレファンテックが独自開発した「ピュアアディティブ法」により、必要な部分にインクジェットプリンターでシード層(銀ナノ粒子)を形成し、さらに高速無電解銅メッキで配線を形成する。従来のプリント基板の製法と比較した場合、必要な部分のみに回路形成するため金属の無駄がないことはもとより、化学薬品を使うエッチング処理を行わないため、環境負荷低減に大幅に貢献できる製造工法でもある。

 EIZOの開発者は、「当社初のウルトラワイド曲面モニターを開発するにあたり、機能美を徹底的に追求した他社にはない製品を目標とした。エレファンテックの「P-Flex」の採用により、様々な角度や高さの設置環境でも、ストレスなく機能を選択できるスイッチ構造を実現することが可能となり、さらに洗練されたデザインを維持することができた」と評価。一方、エレファンテックは「高品質・高機能なモニターメーカーであるEIZOのフラッグシップモデルに採用されたことは、とても励みになる」とコメント。今後は、さらなる技術開発を進めるとともに、品質やコスト、デリバリー、サービスの向上に努めていく考えだ。