帝人 ティア1の研究組織に参画、炭素繊維材を共同開発

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2021年6月16日

 帝人は15日、米国スピリットエアロシステムズの研究組織である「エアロスペース・イノベーション・センター(AIC)」に参画すると発表した。帝人は、スピリット社およびAICメンバー各社と、次世代航空機向けの革新的な炭素繊維材料を共同開発することが可能となる。

 航空機用部品を製造する世界最大規模のティア1メーカーであるスピリット社は、米国、英国、フランス、マレーシアに拠点を配している。主力製品は航空機の胴体や翼などの部品で、革新的な複合材料とアルミニウムの製造ソリューションを世界中の顧客に向けて提供している。その研究組織であるAICは、スコットランドのプレストウィックにある敷地面積が約8万5000平方フィートの研究センターで、スピリット社のエンジニアリング設計や製造に関する専門知識、およびメンバー企業との共同研究に必要な先進的な製造設備を提供している。帝人グループは、今回のAICへの参画により、スピリット社やメンバー企業との革新的な技術開発を実現し、持続可能な未来の構築への貢献を目指していく。

 帝人グループは中期経営計画の中で、航空機向け炭素繊維中間材料の開発を「将来の収益源育成」と位置づけており、幅広く用途開発を推進。今後、航空機向け炭素繊維製品のマーケットリーダーとして、ソリューション提案力を一層強化し、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指していく。