旭化成アドバンスは21日、本社で「2021年春夏ライブギア展」の記者会見を開催した。なお、同展示会は、大阪(11月26~28日)と東京(12月3~5日)で開催される。
昨今、地球環境を守るためのサスティナビリティ(持続可能性)への注目度が上がっており、今年開催されたG20大阪サミットでもマイクロプラスチック問題が1つの焦点となるなど、環境対応が各企業で必要となっている。特にファッション業界は、産業水の使用ランキングでは世界第2位となっており、CO2排出量は世界全体の8%を占め、航空・海運業界に匹敵すると言われている。
また、全世界で年間1500億着もの衣服が生産されるのに対して、約30%が販売されることなく廃棄されており、最終的には1280万tが埋め立て処分されている。その結果、ファッション業界では自然が再生するスピードの1.5倍のスピードで、限りある資源を消費していることになる。
このような現状を踏まえ、今回の展示会は「一人ひとりの意識が快適な環境の為に、快適な環境が自身の暮らしの為に」~自然環境を意識することは自分の心身の環境を整えることに繋がる~、をテーマとした。ファッションを通じて環境意識への後押しをするべく、快適さを装うスタイル=〝装快〟を提案する。展示会では、サステナブルな新素材「エコセンサー」を訴求する。
同素材は、旭化成が、新たなリサイクル型のファブリックブランドとして発表。「ベンベルグ」と「ロイカEF」をはじめ、リサイクル糸など環境に配慮した原材料を使用し、ブルーサインもしくはエコテックスの認定工場でのみ加工される。繊細性や快適性、耐久性を備えたファブリックをラインアップ。アパレルパートナーと連携し、地球環境や衣服内環境を最適にコントロールする素材を目指す。
今回の展示会では、超軽量織物「インパクト」シリーズ、ハイスペック透湿防水ラミネート素材「ソファンデ」シリーズに使用されており周知を図る。このほかにも、耐摩耗性素材「アルティッシモ」、清涼・消臭素材「モイステックス」deo、衣服内温度コントロール素材「バイオセンサー」、立体弾性ファブリック「ツインエアー」などが展示される予定だ。