昭和電工は26日、エマルジョン製品「ポリゾール」について、3月15日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、エチレン-酢酸ビニル系が「25円/kg」、酢酸ビニル系が「20円/kg」。
「ポリゾール」は、水を媒体に使用し有機溶剤などを含まないため、環境への負荷が低い製品。住宅建材・建築・繊維加工・紙加工など様々な用途で利用されており、日常生活に密接な関係を持っている。昨今、原油市況に連動しナフサや酢酸の価格が上昇傾向となり、エチレン-酢酸ビニル系製品や酢酸ビニル系製品の原料であるエチレンや酢酸ビニルの価格も上昇している。さらに、包装材・副資材・物流費なども値上りを続けている。
こうした中、同社は、これまで製造や物流の合理化を進めコストダウンに努めてきたが、これらの外部環境の変動によるコストの上昇は自助努力のみでの対応が困難であり、製品の安定供給体制を維持するために、今回、値上げせざるを得ないと判断した。