帝人はこのほど、健康寿命を延伸し、前向きに年を重ねることで充実した生活を送ることを目指す「プロダクティブ・エイジングコンソーシアム」を設立したと発表した。幹事会社に、帝人、明治ホールディングス、島津製作所、オリエンタル酵母工業が名を連ね、帝人グループ会社NOMONが発起人となっている。
近年、医療やテクノロジーの進化により〝人生100年時代〟を迎え、世界に先駆けて超高齢社会を迎えた日本では、医療・介護費が2040年に94.3兆円にまで増大すると見込まれており、健康寿命を延伸することが、個人だけでなく社会全体にとって大きな課題となっている。
そのため政府は、「平均寿命を上回る健康寿命の延伸加速を実現し、2025年までに健康寿命を2歳以上延伸する」「2016年を起点として、2040年までに健康寿命を男女とも3年以上延伸し、75歳以上を達成する」といった健康寿命に関する指標も掲げている。
また、内閣府が唱える日本のグランドデザインであるSociety5.0の大きな課題は、経済発展と社会的課題の解決を両立することであり、その解決策として、健康寿命延伸による、医療費、介護費を含む社会保障費の削減が期待されている。
同コンソーシアムは、こうした流れを受け、「健康寿命を延伸し、歳を取ることを前向きに捉え、生まれてから最後の日まで自分らしく充実した生活を送る」こと、すなわち「プロダクティブ・エイジング」の実現を目指すという理念に賛同する企業が集まり設立した。
同コンソーシアムは、幹事会社が中心となり、健康寿命延伸につながる情報の発信やイベントの開催などを行っていく。また、今後は、同コンソーシアムの理念に賛同する企業・研究機関などを広く受け入れることで、業界の垣根を超えた連携を推進していく。