新日本理化はこのほど、今年5月に竣工した同社研究施設「京都R&Dセンター」(京都府精華町、けいはんな学研都市)の建設資金について、資金の使途を環境改善効果のある事業(グリーンプロジェクト)に限定した「グリーンローン」により調達することを決定した。
同ローンは、りそな銀行、日本政策投資銀行(DBJ)および三菱UFJ銀行からなる協調融資(シンジケートローン)。新日本理化は、創業100周年記念事業の一環として京都R&Dセンターを整備。次なる100年に向けた研究開発力・技術力の強化と、オープンイノベーション推進による新たな価値創造の拠点と位置づける。
同社は中期経営計画(2021~2025年度)で掲げる、「環境・社会・人(命)に関わる課題にチャレンジする」というコンセプトの下、同研究施設では効率的なエネルギー消費を実現しながら、バイオマスなどの天然素材・クリーンエネルギーを活用する事業の拡大、より生産効率の高い製造プロセスの開発など、事業を通じた環境負荷の低減に取り組んでいく考えだ。
なお、同件借入時に、グリーンローン原則に準拠したフレームワークを作成し、第三者評価機関である格付投資情報センターから最上位評価となるGA1を取得。また、借入先の1つであるDBJから「DBJ環境格付」を取得した。
同格付は、DBJの格付システムにより企業の環境経営度を評点化し、優れた企業を選定する世界初の融資メニュー。持続可能なパーム油の生産・利用に寄与するために、RSPOへの加盟やSCCS認証を取得し製造を行うほか、天然資源を使用した製品開発を進めるなど、顧客や社会的要請を踏まえ、製品を通じた環境・社会貢献を実現している点などが評価された。