帝人グループはこのほど、米国・ゼネラルモーターズ(GM)の第27回「サプライヤー・オブ・ザ・イヤー」で優秀賞を受賞した。同賞は、GMのサプライヤーの中で、特に革新的な技術を提供した企業に贈られるもので、今回は15カ国から133社が選ばれ、その中で4社が優秀賞となっている。
受賞対象となったのは、帝人と、帝人グループ会社のコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP)が、熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)製品「セリーボ」を使用して開発した、ピックアップトラックの荷台「カーボン・プロ」。自動車部材に求められる強度や耐久性を担保しながら、従来の荷台に比べて28Kgの軽量化を実現したことが評価された。
世界初となる量産自動車向けのCFRTP製構造部材として、すでに「GMCシエラ」への採用が決まっている。北米最大の自動車向け複合材料部品メーカーであるCSPのスティーブ・ルーニー社長は「今回の受賞はGMとの強力なパートナーシップと、自動車設計におけるイノベーション実現のために結集したチームにより成し遂げられたもの」と述べている。
帝人グループはティアワン・サプライヤーとして、素材選定から部品設計にまで踏み込んだ提案力の拡充を図り、マルチマテリアルで部品を供給するメーカーとしてソリューション提案を強化していく。