JFEエンジニアリングのドイツ子会社スタンダードケッセル・バウムガルテ社(SBG社)はこのほど、ワックス製造大手Romontaグループの特別目的会社Romonta EBS社よりドイツ・アムスドルフ(ザクセン アンハルト州)で廃棄物発電プラントを受注したと発表した。
ドイツは温室効果ガス削減のため、2038年までに石炭の採掘や石炭火力発電を全面的に廃止する方針を掲げている。Romontaグループは、自社敷地内に大規模褐炭鉱を保有し、褐炭焚ボイラにより自社工場へ熱・電力を供給しているが、燃料転換を進めるために新たに廃棄物発電プラントの建設を決定した。焼却能力は366t/日で、発生した蒸気は自社工場内の発電やワックス製造工程で利用される。
SBG社は、欧州を中心とした約120件の廃棄物発電プラントの建設に実績がある。2004年と2009年に同社へ納入した焼却炉の高い評価と、これまでに培ってきた信頼関係が今回の受注に寄与した。プラントの主要設備である炉、ボイラ、排ガス処理設備などの設計・調達・据付工事を行い、2024年に竣工予定。JFEエンジニアリンググループはグループの総合力を結集し、今後も世界各国で廃棄物発電プラントのエンジニアリングを通じて循環型社会の形成に貢献していく考えだ。