東洋紡はこのほど、世界一の強度と難燃性を持つPBO繊維の短繊維を、デュポン社の日本法人、デュポン・スペシャルティ・プロダクツへ消防服向けに独占供給することで合意した。今後は、同社のグローバルな販売網を通じてPBO短繊維を拡販していく。
PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維は、東洋紡が1998年に世界で初めて開発し、販売を開始。現存する有機繊維の中で最高レベルの強度・弾性率・耐熱性・難燃性を誇り、消防服をはじめ、耐熱資材やレーシングカーの車体などに幅広く使用されている。
世界の消防服市場は、中国やインドでの市場拡大などを背景にさらなる成長が見込まれている。両社は、PBO短繊維を活用することで、軽量性と遮熱性を両立する次世代の消防服の開発・供給が可能になるとして合意に至った。
東洋紡は今後、デュポン・スペシャルティ・プロダクツにPBO短繊維を独占供給することで、消防服の高性能化を図り、消防士の安全確保に貢献していく。