デンカ 米EPAにクロロプレン毒性評価の見直しを要請

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2021年7月21日

 デンカは20日、米国子会社のデンカ・パフォーマンス・エラストマー社(DPE)が、今月15日に米国環境保護庁(EPA)に対し、クロロプレンモノマーへの暴露による発がんリスクの見直しを可能にする新たな毒性評価モデルを含む、クロロプレンモノマーの毒性評価に関する正式な「見直し要請(RfC)」を提出したと発表した。RfCはEPAが最善の科学に基づいて判断を下すことを目的に策定した科学的な検証プロセス。

 この新しいモデルは、生理学的薬物動態(PBPK)モデルと呼ばれ、人体への健康リスク評価に関するEPAと米国科学アカデミーの推奨事項に則っている。EPAはクロロプレンモノマーによる発がんリスクの評価を2010年に実施。EPAの統合リスク情報システム(IRIS)に登録されているこの評価は、一系統の雌のマウスに対する影響にのみ基づいている。

 それに対し、新モデルの結果は、ピッツバーグ大学の研究者らが最近更新したクロロプレン製造工場の勤務者に関する数十年にわたる研究や、ルイジアナ州の発がん率についてまとめたルイジアナ州腫瘍統計局の統計データなどの、クロロプレンモノマーに関する既存の疫学的研究と一致。そしていずれも、セント・ジョン・ザ・バプティスト郡にあるDPEの製造工場から排出されるクロロプレンモノマーによって、同工場の勤務者や近隣住民の発がんリスクが高まってはいないことを示唆している。

デンカ 人事(8月1日)

2021年7月19日

[デンカ・人事](8月1日)▽ライフイノベーション部門信頼性保証本部薬事安全管理部長中島秀文▽同部門同本部品質保証部長笠谷尚史▽同部門同本部同部課長小澤太郎▽同部門G47Δユニット開発部開発薬事課長竹村大輔▽ポリマー・加工技術研究所グループリーダー蓮見水貴▽渋川工場電子材料研究部グループリーダー堀端篤。

デンカ シンガポール拠点にMS樹脂の増産設備を竣工

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2021年7月9日

 デンカは8日、シンガポール子会社デンカシンガポール(DSPL)が、セラヤ工場で進めていた高機能透明樹脂MS樹脂の増産設備を竣工し、今月1日から稼働を開始したと発表した。これにより、デンカのMS樹脂生産能力は年間約7万tから約14万tに倍増しており、拡大する需要に対応していく。

デンカシンガポール(DSPL) セラヤ工場
デンカシンガポール(DSPL) セラヤ工場

 MS樹脂は高透明性や低吸湿性による寸法安定性などの特長をもち、液晶テレビやPCモニターのバックライト用導光板といった光学用途に加え、中国を中心としたアジアにおいて成長著しい化粧品用容器などの非光学用途にまで使用されている。テレビ・モニターの省エネルギー・大画面化・狭額縁化や化粧品容器の高品質化へのニーズが高まる中、デンカは2019年に、汎用ポリスチレン生産設備の転用・改造による生産能力の増強を決定し、約27億円を投資していた。

MS樹脂

 デンカは、基盤事業のスペシャリティー化を成長戦略の柱のひとつに掲げる。ポリマーソリューション部門においては今回設備増強を実施したMS樹脂をはじめ、シュリンクラベルなどで使用されるSBC樹脂「クリアレン」や、自動車の内外装材用途に使用される耐熱付与材「デンカ IP」などの高機能・高付加価値スチレン系機能樹脂に注力している。

 今後もSDGsを羅針盤に「誰よりも上手くできる仕事への集中」によるポートフォリオ変革とさらなるスペシャリティー化を進め、真に社会に必要とされ「社会にとってかけがえのない存在となる企業」を目指していく。

デンカ 電子包材用シートを値上げ、原料価格が高騰

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2021年7月2日

 デンカは1日、電子包材用シート「CLCシート」と「ECシート」の全グレードについて、8月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「27円/kg」。

 ベンゼンやナフサ価格の上昇により、同製品の主原料であるポリスチレン樹脂やABS樹脂の価格も高騰している。こうしたコスト上昇は、自助努力の範囲を超えており、安定供給と事業継続のため価格改定を決めた。

デンカ スチレン系シートを値上げ、「27円/kg以上」

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2021年7月2日

 デンカは1日、食品包材用スチレン系シートと「デンカサーモシートBOPS」について、8月1日納入分から「27円/kg以上」値上げすると発表した。

 同社は各種の合理化努力を実施しコスト吸収に努めてきたが、原料価格の上昇のため、現行価格では安定供給と事業継続が困難だと判断した。

デンカ ポリビニルアルコールを再値上げ、供給がひっ迫

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2021年6月25日

 デンカはこのほど、ポリビニルアルコール「デンカポバール」について、今月28日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「45円/kg」。

 同社は、市場での需給バランスのタイト化や、各種原材料のコストアップを理由に、5月24日から値上げを実施していた。しかし、ポリビニルアルコールはさらに需給タイトな状況となっており、同社製品の供給もひっ迫している。

 こうした中、同社は、市場への安定供給を維持するためには、再値上げが必要であると判断した。

デンカ 新型コロナ変異検出試薬を販売、10種を同時検出

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2021年6月23日

 デンカはこのほど、東邦大学医学部と共同で検証実験を進めてきた新型コロナウイルスの変異遺伝子(部位)同時検出システムに使用する検出用研究試薬「IntelliPlex SARS-CoV-2 Variant Analysis Kit」の販売を測定機関向けに開始したと発表した。

新型コロナウイルスの変異部位検出用研究試薬
新型コロナウイルスの変異部位検出用研究試薬

 同試薬は、デンカが株式の33.4%をもち業務提携をしているプレックスバイオ(台湾・台北市)と共同で開発。理化学品としてプレックスバイオ社からすでに発売されている専用の反応用装置および検出用装置と組み合わせて使用される。高感度かつ同時多項目測定が可能なプレックスバイオ社のπコード法技術を導入することで測定の手間を軽減し、新型コロナウイルスの感染対策として検出の必要性が高まっているアルファ株、ベータ株、ガンマ株などの変異株に見られる計10種の変異部位を同時に検出することが可能になった。この同時検出システムは、理論上100種以上の変異部位まで対応可能であることから、新たな変異の発生や拡大に備え、両社は引き続き研究用試薬の開発を進めていく。

 デンカは新型コロナウイルス感染症への対策を社会的責務と捉え、関係官庁や公的機関、国内外の研究機関の協力と支援の下、様々な角度から感染症対策に貢献する取り組みを進めている。πコード法のもつ高感度検出・同時多項目測定という特長を最大限に活用し、疫学研究の発展を通じて世界の人々のQOL向上に貢献し、真に社会に必要され「社会にとってかけがえのない存在となる企業」を目指していく。

 

デンカ 人事(7月1日)

2021年6月22日

[デンカ・人事](7月1日)【青海工場】▽青海サステナビリティー推進部長酒井裕智▽セメント部長串橋和人▽品質保証部長、次長小竹弘寿▽青海サステナビリティー推進部副部長大勢元博▽セメント部セメント課長中島一平▽同部資源リサイクル課長兼技術課長河野康彦▽生産技術部グループリーダー杉村真▽環境保安部環境保安課長小山厚徳▽品質保証部品質保証課長能見健司【エンジニアリング部大牟田工場】▽エンジニアリング部大牟田エンジニアリング部長河合正洋▽【エンジニアリング部千葉工場】▽エンジニアリング部千葉エンジニアリング部長宮崎新二【渋川工場】▽生産技術部長兼生産技術課長蔭山俊之【黒部川電力】▽社長平井修一【大阪支店】▽エラストマー・無機製品課長田中茂人▽機能樹脂課長佐々木康之【インフラソリューション開発研究所】▽ソリューション開発部グループリーダー栖原健太郎【大牟田工場】▽第一製造部電炉課長、第一製造部長中島徳久▽同部アセチレン課長水谷晋【伊勢崎工場】▽環境保安・技術部分析・解析課長、同部品質保証課長藤原隆幸▽解兼同部分析・解析課長)、同部環境保安課長斉藤俊樹。

デンカ 組織改正(7月1日)

2021年6月22日

[デンカ/組織改正](7月1日)【大阪支店組織改定】▽大阪支店エラストマー・機能樹脂課のエラストマー事業と無機製品課を統合し「エラストマー・無機製品課」に、機能樹脂事業を独立させ「機能樹脂課」に再編する【青海工場「青海サステナビリティー推進部」の設置】▽青海工場に「青海サステナビリティー推進部」を新設する【大牟田工場第一製造部組織改定】▽大牟田工場第一製造部に「アセチレン課」を新設する【渋川工場「生産技術部生産技術課」の設置】▽渋川エンジニアリング部から生産技術課を分離し、「生産技術部生産技術課」を新設する。