ダウ オランダに循環型PEの市場開発用装置を建設

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2021年11月11日

 ダウはこのほど、サステナブルなソリューションにおける世界的リーダー企業であるハルダートプソー(デンマーク)と第1段階の契約を締結し、研究規模での生産能力を活用した新しい市場開発用装置(MDU)の設計とエンジニアリングを進めると発表した。

 この年産1万トンの装置は、ダウのオランダ拠点(テルネーゼン)に建設され、精製された廃棄プラスチック由来の熱分解油原料から循環型ポリエチレン(PE)を生産する予定。この精製プロセスは、熱分解油原料から生産される新しいポリマーの品質を確保するために必要となる。

 ダウのパッケージング・アンド・スペシャルティプラスチック事業部プレジデントであるディエゴ・ドノーソ氏は「プラスチックに関する循環型経済を推進するためには、まだ実現していない大規模な原料のリサイクルやクリーンアップが必要であり、それを加速するためにパートナーシップを組むこととなった。ハルダートプソーの技術と知見を生かすことにより、精製能力の拡大に伴うリスクを軽減することができる」と述べている。

 また、トプソーのクリーン燃料および化学技術担当の上級副社長であるフェイ・チェン氏は、「炭素排出削減技術の開発における当社の数十年にわたる経験は、ダウの中核技術を補うとともに、カーボンニュートラルに向けた私たちのロードマップを促進することができる。脱炭素化および循環型社会に不可欠な両社の技術を成長させ、発展させる機会は数多くある」とコメントしている。

 ダウの新しい精製MDUは、循環型製品を生産するための技術を検証し、循環型PEに対する市場の強い需要に対応するための規模拡大を推進することを目的としている。ハルダートプソーとの協力により、循環型PEの主要な生産者となるための戦略を加速することができる。さらに、プラスチックの循環型経済を推進することで、バリューチェーン全体にもたらすサステナビリティー上の便益を最大化するとともに、プラ生産に伴うフットプリントを大幅に削減することができる。