バイオポリマーメーカーの世界最大手・ブラスケムはこのほど、タイ最大の総合石油化学会社でアジアの業界リーダーであるSCGケミカルズとの間で、バイオエタノール脱水プラントの新設について共同投資の検討を行う覚書を締結した。
同設備は、ブラスケムが「I‘m green(アイム・グリーン)」のブランドで展開するバイオポリエチレン(PE)の原料となるバイオエチレンを生産するもの。今回の協力関係が実現すれば、ブラスケムのバイオPEの生産能力は現在の2倍に拡大する。
ブラスケム・アジア担当ディレクターのロジャー・マルキオーニ氏は、「このプロジェクトは、2050年までのカーボンニュートラル実現に貢献するだけでなく、当社のアジアでの足跡となる画期的な第一歩だ」とコメントし、SCGケミカルズとの、大きな可能性を秘めたパートナーシップ構築を強調した。
同プロジェクトでは、ブラスケムの技術やバイオプラスチックのノウハウと、SCGケミカルズのアジア市場での知見やPE生産技術を組み合わせ、シナジーを最大化する。今後、フィージビリティスタディ(事業化調査)が両社間の合意により承認されれば、生産設備はタイ・ラヨーン県のマプタプットに新設される。