昭和電工 不飽和ポリエステルとビニルエステルの生産を最適化

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2020年1月21日

 昭和電工は20日、不飽和ポリエステル樹脂(UP)とビニルエステル樹脂(VE)事業の収益性向上を図るため、UP・VEの国内生産について2021年6月末をめどに伊勢崎事業所の生産ラインの一部を停止し、龍野事業所に集約することを決定したと発表した。

 同社の機能性高分子事業は、国内2拠点、海外では中国2拠点、タイ1拠点に生産ラインを持ち、UPは主に住宅・建設資材用途や自動車関連用成形材料、VEは主に耐食・耐薬品用途、電子材料用途を中心に展開している。

 UP・VE市場は、海外では中国・ASEANを中心として住宅建築やインフラ投資、自動車産業の成長を背景に需要が拡大しているが、国内は主用途の住宅資材向けが新規住宅着工件数の減少などにより市場規模が縮小。

 そのため同社は、国内のUP・VE生産を龍野事業所に集約して生産体制を最適化するとともに、付加価値が高く需要が拡大しているインフラ分野などに注力し、海外は中国・ASEANを含め高収益が期待できるセグメントを対象とすることで収益性向上を図る。なお、伊勢崎事業所は引き続き電子材料向け高機能性樹脂の開発・製造に注力していく。

 同社グループは、個性派企業(収益と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)とし、2025年に事業の半数以上を個性派事業とすることを目指している。機能性高分子事業についても、最適な市場領域を選択して収益性を向上させ、個性派事業へと進化を図る考えだ。