生物系特定産業技術研究支援センター(生研支援センター)は、「ムーンショット型農林水産研究開発事業」の一環としてフードロス削減に貢献するプロジェクトマネージャー(PM)を公募している。
同公募では、フードロスを
2023年3月16日
2019年5月27日
三井化学はこのほど、シンクタンクやサービスアプリケーション開発企業、大手小売業などと共同で、一般家庭での食品消費の最適化と、フードチェーン全体の効率化を検討する「SFC(スマートフードコンサンプション)構想研究会」を設立した。
SFC構想とは、デジタルトランスフォーメーションを導入することで、一般家庭での食品消費の最適化を「実態のデータ化」によって実現させ、さらにフードチェーン全体の持続可能性の向上や効率化までを図るもの。
日本ではフードロス(年間約646万t)の約半数は家庭から発生するとされる中、持続可能な社会の実現に向けたフードロス削減などの要請は強まっており、フードチェーンの管理は企業の大きな課題となっている。
同研究会は、小売り・データ解析・アプリケーション開発・ビジネスモデルの検討など、各領域に専門性を有するプレイヤーが連携し、エコシステム型プラットフォーム事業の社会実装を目指す。
具体的には、フードチェーン全体の効率化の起点として「食品消費の最適化」に着目し、その実現のためのサービスのあり方やビジネスモデル、技術的実現可能性などの研究を行う。
研究の中心となるのは、冷蔵庫内の個々の食材を識別し数量や鮮度のデータを取得する機能、そして取得したデータを活用するアプリケーションの開発となる。その活用により、消費者がスマートフォンやスマートスピーカーなどを通じて手軽に利用できる、全く新しい食品消費の最適化支援サービスの提供を追求していく。
例えば、外出先からもリアルタイムで冷蔵庫内の状態が確認可能になり、買い忘れや買い物の重複を防止する。冷蔵庫内の在庫食材の数量や鮮度(消費・賞味期限)のデータをもとに、最適な消費順序や調理レシピを提案する。冷蔵庫内の在庫情報や購買履歴をネット通販システムと連動させ、必要な食材を自動注文・決済するなど。
研究会には、三井化学のほか、伊藤忠インタラクティブ、凸版印刷、日本総合研究所、大手SIer、大手小売業が参画し、9月30日まで活動を行う。三井化学は、同研究会終了後も引き続き、食品の鮮度に関わる技術、製品・サービスの開発を推進し、同構想の実現に貢献していく考え。