生き残るための変革が急務、石化再編は正念場へ
わが国化学産業は、「ありたい姿」に設定した2030年に向け、ターニングポイントを迎えている。コロナ禍を経て様々な課題が浮き彫りとなったこと受け、
2024年8月9日
2024年8月9日
差別化・高機能化で生き残る、高性能PP新設備に期待
プライムポリマー(三井化学65%、出光興産35%)は、優れた技術力により、ポリオレフィンの分野で差別化品や高付加価値品を展開し、高いプレゼンスを有している。ただ、長引いたコロナ禍や不安定な世界経済の影響により、2022年後半から事業環境が急速に悪化。原燃料価格の高騰、物価高による需要の減少、流通在庫の消化遅れなどの影響で2023年度は営業赤字となった。今年4月に就任した吉住文男社長に、抱負と収益改善に向けた施策について聞いた。
私は昨年度まで、三井化学でベーシック&グリーンマテリアルズ事業を管轄していた。クラッカー、触媒、基礎化学品などの知見や経験を生かしていきたい。20年以上前に合成樹脂を担当していたので、社長に就任することになり、久しぶりに現場に戻ってきたという感覚だ。ただ、