BASFはこのほど、プラスチック添加剤として使用できる業界初のバイオマスバランス製品を上市した。ヒンダードフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1010 BMBcert」と「イルガノックス1076 FD BMBcert」を含む最初の製品群は、ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)に従い、国際的な第三者認証機関TUV Nord(テュフ ノルド)によるマスバランス認証を受けている。
化石由来原料を
2023年9月26日
2021年7月20日
BASFはこのほど、持続可能なソリューションを提供するプラスチック添加剤の新グローバルブランド「VALERAS(バレラス)」を発表した。同社の長年の経験、革新的なソリューション、規制面でのサポートを集約し、ポリマーのバリューチェーン全体でプラスチックのサステナビリティを高める。
消費者の関心の高まりや法規制の強化を背景に、サステナビリティへの流れが加速し、持続可能なイノベーションとプラスチックのリサイクル性の要求が増している。同社は、添加剤ブランドを1つのプラットフォームに集約することで、サステナビリティへの取り組みを支援し、プラスチックの新たな価値の創造を目指す。
プラスチック添加剤には、各種ポリマーと成形品、フィルム、繊維、シート、押出成形品などの用途において加工安定性、耐熱性、耐光性向上のための安定剤などがある。「バレラス」のポートフォリオには、耐久性の向上、省エネルギー化、排出量の削減、生物多様性の促進など、プラスチック利用における優れたサステナビリティ価値を備えた既存のプラスチック添加剤が含まれており、今後も拡充していく。
既に100人以上の専門家と世界5カ所のコンピテンスセンターと協働し、新製品の開発と導入に取り組んでいる。今年後半には、マテリアルリサイクルされたプラスチックとその用途向けの添加剤パッケージも「バレラス」の製品ポートフォリオとして展開する予定だ。同社は、プラスチック業界のサステナビリティへの取り組みを将来にわたって支援する考えだ。
2021年2月19日
2019年11月14日
BASFのプラスチック添加剤パッケージが、インドの海洋・船舶用ケーブルの大手メーカーSiechem Wires and Cablesが開発した水中ケーブルに採用された。
このプラスチック添加剤パッケージは「Irganox(イルガノックス)」シリーズの酸化防止剤と「Chimassorb(キマソーブ)」、「Tinuvin(チヌビン)」シリーズの光安定剤から構成されたパッケージで、加工プロセスの安定化と、水中ケーブルの被覆の耐用年数の延長に重要な役割を果たす。
近年の海底光ファイバーケーブルは、髪の毛のように細いガラス繊維と銅の電力導体、スチールワイヤー強度膜で構成され、これらはすべて高密度ポリエチレン(HDPE)で覆われている。
Siechem社は、電子ビーム架橋プロセスにより、高性能ワイヤーとケーブルに使われるHDPE被覆を製造する。
プラスチックを高エネルギー電子で架橋するプロセスは、熱性や化学的物性、遮断性、衝撃、その他の機械的特性を改善するために使用され、ワイヤーとケーブル事業を手掛ける顧客が求める用途に応えることができる。
酸化防止剤と光安定剤を使用することで、ポリマーを最適化し、架橋効率をさらに高め、使用期間中の耐久性を向上させる。
BASFのプラスチック添加剤を樹脂に添加することで、色の生成を抑え、ペレット化と押出成形の加工工程を安定させる。これにより、ポリマーは加工段階と耐用年数を通して保護される。
2019年6月7日
ドイツの大手化学メーカーBASFのプラスチック添加剤パッケージが、韓国・仁川(インチョン)空港第2ターミナルの屋根の保護に貢献している。
同国のウォンプン社が「スーパーガード」のブランド名で製造する、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)シートに使われ、採用された。
TPOシートは高い防水性を可能にする環境に配慮した製品として、商業ビルやその他の建物に広く使用されている。光安定剤の「チヌビン」、酸化防止剤の「イルガスタブ」から成る添加剤パッケージは、TPOシートを熱や光による損傷から保護することで屋根を守る。
BASFの光安定剤は、独自のNOR‐HALS(ヒンダードアミン光安定剤)技術が活用されている。NOR‐HALS技術特有の利点により、従来のHALS製品よりも酸性物質との相互作用が低く、建物の所有者が求めるTPO屋根用防水シートの機械特性を長期間維持することが可能となる。
熱と紫外線は、TPO屋根用防水シートの耐用年数に影響を与える最も大きな要因。製造業者はTPO屋根用フォーミュレーションに関する新しい「ASTM D6878規格」を満たす必要があるが、これらの規格は、TPO防水シートが耐えうる熱とUVレベルへの暴露の最小レベルを示している。
ウォンプン社はBASFのプラスチック添加剤技術を活用することで、耐候性に関してより良い評価を受け、契約を獲得することができた。