BASFはこのほど、プラスチック製自動車部品のサプライヤーであるZhongding Group(中国)が、Great Wall Motors(中国)向けトランスミッションカバーに、同社のポリアミド6「ウルトラミッド」を使用していると発表した。
BASFの革新的なマテリアルソリューションによる軽量化はエネルギー効率が高く、CO2排出量を削減し、持続可能なモビリティに貢献する。金属を「ウルトラミッド」に置き換えることで、トランスミッションカバーの重量を30~40%削減。ワンステップ射出プロセスが金属品の生産よりも容易なため、コスト効率の良い製造が可能になる。
「ウルトラミッド」は、高い強度、優れた堅牢性と熱安定性、およびレーザーマーキングが可能で、金属製と比較して、その特性を向上させ最適化する。また、BASFのシミュレーションツール「ウルトラシム」は、さまざまな荷重や環境条件下で成形品の挙動を正確に予測し、高性能で高度な素材を最も効率的に使用するために、トランスミッションカバーの設計の最適化にも役立つ。さらに、自動車部品の強度と性能を最大限に高めることで、必要な試作品の数が減り、それに伴い、開発時間も短縮される。
トランスミッションカバーの開発プロセスの一環として、同社は新しい設備を導入。撮影サイクルタイムを従来の10分から2分にすることで、テストベンチでの全手順を短縮した。また、的確な撮影点を増やすためのレーザーポインターの使用で、部品テスト用ラボもアップグレードされた。